Androidのリカバリーモードがタッチ操作に対応か?AOSPからAndroid Wearとの統合に向けた流れが明らかに――噂のスマートウォッチ「Google Pixel Watch」の存在も示唆
Android Recoveryでタッチ機能をサポートする可能性を、AOSPのコミットから読み取る |
Androidのリカバリーモードといえば、Android搭載機種が動作しなくなった際の最終手段として使われるほか、システムイメージを手動で導入したりするときに使いますが、タッチ機能がサポートされておらず、これまでは音調調整キーと電源キーの2つを組み合わせて利用しなければいけませんでした。
人によってはまったく使ったことがない機能、もしくは滅多に使わない機能ですし、どちらかというと上級者用のメニューだったこともあってか、今までタッチ機能が利用できない状況が続いていました。
ところがそんな伝統的なAndroidのリカバリーモードの仕様が変更され、タッチ機能がサポートされる可能性が出てきました。そのきっかけとなったのが、AOSP(Android Open Source Project)のとあるコミットでした。
Googleは2日(現地時間)、Tao Bao氏によってAOSPプロジェクトへチェックサム「5f8dd9951d986b65d98d6a9ea38003427e9e46df」というコミットを行いました。
このコミットメッセージを読み取ると、Androidリカバリーモードでタッチ機能サポートを示唆するような内容が記されています。メッセージではリカバリーモードのユーザーインターフェース(UI)「RecoveryUI」のロジックを変更し、スワイプを認識できる関数を実装したとのことが書かれています。
現在テストされている端末は、Nexus 6P(Angler)およびAngelfish、doradoの3つとのこと。Angelfishは現在開発中だと噂されているGoogleブランドのスマートウォッチ「Google Pixel Watch」(仮称)とされています。さらにdoradoと呼ばれる端末は一体何なのでしょうか。
これについては海外メディアのAndroid Policeや9toGoogleによると、Wear24の開発元であるQuantaの従業員が作成したカーネルコミットからdoradoが「Verizon Wear24」であると推察されているようです。
なお、Android Wearでもすでにリカバリーモードが実装されていますが、スマートフォン(スマホ)などのAndroidとは別物となっており、機能を更新したりバグを修正する際に両方のコードをメンテナンスする必要があると考えられます。その分テスト項目が増えるため、コスト削減のためにAndroidとAndroid Wearのリカバリーモードを統合しようとしているのかもしれません。
記事執筆:YUKITO KATO
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・Change I4bc882b9: ui: Move the support for touch inputs into RecoveryUI. | android-review.googlesource Code Review
・[Update: Dorado likely the Verizon Wear24] Commit reveals touch support is coming to AOSP recovery, and an unknown device named 'dorado'
・No fun: That ‘dorado’ device that popped up in AOSP is just the Verizon Wear24 | 9to5Google