自然災害時にさまざまな手段で通信エリアを確保!雨天で実施された「平成27年度 NTTドコモグループ総合防災訓練」を写真と動画で紹介【レポート】


災害時に衛星回線で携帯電話回線を復旧!

NTTドコモは10日、東京都江東区・東京臨海広域防災公園(国の災害現地対策本部設置拠点)にて「平成27年度 NTTドコモグループ総合防災訓練」を行い、自然災害に対応できる更なる災害対策への取り組みを報道にも披露した。

今回は「首都圏直下地震」を想定し、都区部の約5割が停電し固定電話・携帯電話とも輻輳のため9割の通信規制が1日以上継続、交通機関の麻痺、停電に伴う発電燃料の枯渇などが発生した状況かで、NTTドコモは災害時の通信インフラの復旧と、避難所支援を行う。

今回は披露されたNTTドコモの災害対策への取り組みと、通信確保対策の訓練の様子をレポートしていく。

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NTTドコモ 災害対策室 室長の池田正氏は、はじめに自然災害への対応状況について説明を行った。無料充電コーナーなどの避難所支援や、土砂災害による伝送路断線の復旧の間、衛星回線による通信の復旧などを行っていることを報告した。また、こうした対策の他に予備電源の備えも重要であるのだという。
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予備電源に関しては重要施設をカバーする曲や島しょ部・山間部などの局については24時間以上稼働可能な予備電源の設備強化を実施。さらにサービスが中断したエリアを他のエリアのアンテナでカバーすることも対策に含まれている。

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災害時の広いエリアをカバーできる中ゾーン基地局の強化についても触れ、地震・津波対策、火山対策、自然災害対策のハザードマップに基づき2017年度までに全国1200局以上を展開し、通信エリア支援を行う。中ゾーン基地局は伝送路の二重化やアンテナの角度を遠隔操作で変更することを可能としている。

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人口密集地の通信確保を目的とした大ゾーン基地局については、アンテナをLTE対応とすることで通信容量を約3倍に拡大する。帯域と通信速度を上げることで災害時に増大する通信トラフィック緩和が狙いだ。

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災害時におけるドコモの災害対策基地局について分かりやすい説明が行われた。特定地域のエリア救済を目的とした移動式の基地局は、車両だけではなくヘリコプターや山間部や荒地用の車両などを駆使して機材を運び設営する。

中ゾーン基地局は伝送路が分断された地域に対して即時運用が可能としている。大ゾーン基地局も同様に即時運用が可能としている。

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災害対応のタイムラインでも、大ゾーン基地局および中ゾーン基地局の災害対応の早さがうかがえる。

総合防災訓練の動画

動画リンク:https://youtu.be/VcDGJpXq8ik

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訓練ではまずヘリコプターによる災害対策機器運搬が行われた。
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組み立て式のリアカーに衛星アンテナや機材を積み込み目的地へ移動。直径120cmのアンテナは6個のパーツに分けて運ばれる。可搬型衛星エントランス基地局は省スペースで設置可能としている。
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衛星アンテナを搭載する衛星エントランス搭載移動基地局車。パラボラアンテナが衛星を自動的に補足し、携帯向けのアンテナ(訓練では3GやLTEなどのアンテナをそれぞれの車両ごとに取り付けていた)の設置が行われた。
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他のドコモ基地局からの電波を増幅し彩度放射する可変ブースターを搭載した車両。電柱を立てることなくアンテナの設営を可能としている。
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災害対策のもうひとつの要となる避難所支援対策として、無料充電サービス、携帯電話を紛失した方のための衛星携帯電話の設置、Wi-Fiの設置が行われていた。また臨時のドコモショップの設置で新規契約・機種変更、故障受付業務が行われる。
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電気や水道などと同じく、大切なライフラインとなった携帯電話。いざという時に我々を助けてくれる災害に対する取り組みの重要性を感じた。

記事執筆:mi2_303


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報道発表資料 : 更なる災害対策への取り組み | お知らせ | NTTドコモ

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