ケイ・オプティコムがドコモのMVNOサービスの料金プランなど詳細を発表!最大9ヶ月間月額基本料金が無料となる「mineo」の新サービスとは?!発表会で語られた内容を紹介【レポート】


ドコモプランが9月1日に開始でマルチに選べるmineoに!

既報通り、ケイ・オプティコムは18日、仮想移動体通信事業者(MVNO)による携帯電話サービス「mineo(マイネオ)」の新サービス発表会を行い、ドコモプランおよびauプランの新料金および海外向けサービスを発表した。

また、新サービスの開始にあたって新規契約者の場合に最大9ヶ月、スマートフォン(スマホ)とのセット購入による新規契約者の場合に最大2年半の基本料金相当額(800円)を割り引くキャンペーンも発表した。さらに既存利用者はSIMカードの交換手数料が1回無料になる。

今回はNTTドコモのMVNOサービスを9月1日に開始することで個人向けとしては国内初の"マルチキャリアMVNO"となるmineoの新サービスについて、発表会を中心に質疑応答と囲み取材の内容を交えてポイントを紹介していく。

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登壇したケイ・オプティコムのモバイル事業部戦略グループ グループマネージャーである津田和佳氏は9月よりmineoが「ドコモプラン」を利用できるSIMカードを提供することを発表した。これにより、これまでと比べてより多くのスマホなどの製品でmineoが利用できるようになり、契約者数増加に繋がるとした。

また、津田氏はmineoの契約数が現在(7月時点)8万契約となっているが、今年度末までには20万契約をめざすとした。

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料金プランはデータ通信専用SIMカードが月500MBの通信量で700円から。ドコモプラン(Dプラン)に合わせてauプラン(Aプラン)の一部の料金が値下げとなっている。

また、MVNOの競合他社と横並びの料金プランになったことについて津田氏は他社を超えた割引をすることは考えていないと述べていた。さらに、同氏は借り入れている元回線(ドコモプランおよびauプラン)をまたいだパケットの共有や複数回線割引などの他社にはない強みを持っていることで今後消費者に請求していくと説明した。

この他、auプランの引き下げについて津田氏はパケットシェアやパケットギフトを行う上でドコモプランとのデータ通信量が異なるとつじつまが合わなくなると語り、そのためにドコモプランに合わせる形で値下げとなったとのことだ。

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音声通話にも対応したデュアルタイプもドコモプランに合わせてauプランの一部がデータ通信分値下げとなっている。一方、デュアルタイプはデータ通信のみのシングルタイプにドコモプランなら月額700円、auプランなら月額610円を加える料金プランとなっており、auプランのほうが安くなっている。これはシングルプランにおけるSMSオプションについてもauプランのほうが有利で、auプランなら無料だが、ドコモプランの場合には月額120円がプラスされる。

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ドコモプランのMNP転入はmineoのコールセンターに電話し1時間程度で開通する。これまでもauプランではMNP転入の即日利用に対応していたが、auプランはWeb上から5分程度で開通するサービスを行っている。そのため、今後、ドコモプランでも同様のサービスを行えるよう検証中だという。

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一方、他社にはないと説明された複数回線の契約時にパケットを分け合うサービスについては回線の枠を超えたドコモプランとauプランでのシェアも可能となり、異なる回線で契約している家族間でもパケットをシェアすることができる。

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さらに、パケットギフトを贈ることで家族の枠を超えたシェアも可能だ。

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契約者のドコモプランおよびauプランの切り替えは好きなタイミングで行うことができ、MNP転出料金や解約時の違約金など掛からず、手数料2,000円で変更可能だ。

対応機種を持っているユーザーならドコモプランとauプランが選べる点は嬉しいところだが、そうではないユーザーはどちらを選べばいいのかが迷いどころだ。津田氏によるとauプランは4G LTEの速度が速く高速通信を希望する人向け、一方で山間部など広いエリアをカバーしているのがドコモプランで、それぞれのキャリアの特性にあった選び方ができると説明した。なお、借り入れる回線を構築しているau(KDDI)およびNTTドコモの動きによってそれぞれの特性は変化していくだろうと付け加えた。

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ドコモプランのサービス開始に合わせて8月18日から10月31日の間に「mineo史上最大のキャンペーン」と題して、新規契約者がSIMカードを交換する場合に6ヶ月の月額基本料金無料施策を行う。これはauプランおよびドコモプランともに対象で、さらにドコモプランの先行予約登録(8月18日から8月31日まで実施)を行なうとさらに3ヶ月の月額無料期間が追加され、ドコモプランの場合は最大9ヶ月の月額料金が無料となる。

また、auプランと「AQUOS SERIE」のセットを申し込んだ場合最大24ヶ月の月額料金が無料となるキャンペーンも行う。なお、現時点で月額料金相当額はシングルタイプの1GBプランと同等の月額800円となっており(500MBプランなどの月額800円を下回る場合にはその金額)、今後、1GBプランが値下げされた場合にはその金額になるとしている。

mineoは契約年数の縛り(最低利用期間)がないため、月額料金無料期間終了時に解約することも可能だ。津田氏はこの件について「解約する人もいるだろう」とした上で、mineoの品質には自信があるため「継続して利用してくれるだろう」と語った。また、mineoの品質について昼の速度低下を2ちゃんねるに書かれたこともあり、社内で検討して品質のしっかりしたものを届けると明かした。

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今回新たに海外渡航者向けのプリペイドサービス「mineo 海外プリペイドSIM」(データ通信)が9月より開始することも発表された。接続はアイルランドの「キュービックテレコム」で、こちらは世界の各国のキャリア(200カ国)のローミングサービスを展開している事業者。

3,000円で購入し、7カ国で使える30MBのデータ通信が可能。プリペイド料金は、日本の旅行者の8割をカバーする中国・香港・台湾・韓国・タイ・アメリカ・ヨーロッパ(EU)で使えるデータパックチャージと、日本の旅行者の9割のエリアをカバーし複数の国を横断して使用できる重量チャージの2種類を用意。

プリペイドなので維持費無料、払った分だけの利用となるので安心だ。

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訪日外国人向けのプリペイドサービスも10月より開始される

質疑応答ではiPhoneのプロファイルの対応に関する進捗の質問があったが、音声通信がないiPadでは安定して使えるが、それ以外はプロファイル変更で使えるものと使えないものがあり、まだ公式に対応すると公表するところまで至ってないと語った。今後についてはiOS 9の登場を待ってさらに検証して可能なものは公表していくと明かした。



記事執筆:mi2_303


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