ボルテックスの事業戦略説明会でわかった!「区分所有オフィス」がお得な理由


『ボルテックス宮沢社長が新しい事業モデル「区分所有オフィス」の優位性を語る』という記事で紹介したように、株式会社ボルテックスは去る2015年4月14日、都内赤坂のベクトルラウンジにおいて事業戦略説明会を開催した。

同社は、日本で初となる「区分所有オフィス」という不動産運用方法を提唱する。この運用方法は「事業系のオフィスビルは空室が多い」「立地が悪いとテナントが付きにくい」といったオフィスビルにありがちな常識を打ち破るものだ。

たとえば区分所有オフィスの場合、オフィス1棟を丸ごと購入する場合に比べて少ない借り入れで購入できる上、オフィスを賃貸にも転用できるなどの優れた資産性を生み出す。同社が扱う物件は都内のオフィス空室率5.47%(※1 2014年12月時点、都心5区三鬼商事株式会社の「全国オフィス空室率より」)よりも低い空室率0.94%(※2 賃貸面積ベース)を実現した。こうした新しい不動産投資に興味を持つ人もいると思うので紹介しよう。

■今、狙うべき不動産とは?
説明会は、株式会社ボルテックスの代表取締役である宮沢文彦氏による同社の沿革説明から始まった。宮沢氏は大学卒業後、証券会社に入社、その後、不動産投資会社に転職したのち、10年ほど経って株式会社ボルテックスを設立し、今日に至るそうである。

同社は1999年4月に設立して以来、順調に業績を伸ばしており、2年ほど前から名古屋・福岡・大阪に支店を開設するまでに成長。現在、本店とあわせて4拠点で事業を展開している。その中核となるのが中小の法人に対し「区分所有オフィス」を販売するビジネスだ。

「区分所有オフィス」とは、一棟のオフィスビルのワンフロアのみを所有することを指す。最大のメリットは、従来と同程度の投資金額で、より好条件の物件を所有できる点だ。たとえば、同じ投資金額で、より新しく駅に近い物件を購入できることなどが挙げられる。

宮沢氏によると、区分所有オフィスの運用にはまず、10〜50億円のすでにテナントのあるビルを投資会社(ファンド)などから仕入れて、1棟のビルを1フロアごとに「区分」することからはじまる。その後、管理組合を設立し、建物の修繕管理費などを積み立てるシステムを構築する。物件は管理組合が管理を行うため、購入後はほとんどコストが掛からないそうだ。物件所有に掛かるコストをかなり低く抑えることができることもメリットのひとつというわけだ。

株式会社ボルテックス代表取締役宮沢文彦氏

株式会社ボルテックス代表取締役宮沢文彦氏

全国140社のプロパティマネージメント(PM)会社における事業同行調査によると、同社はクライアント数上位企業で2位、PM受託面積上位企業で46位にランクインしている(※2014年11月刊プロパティマネジメント調べ)。「面積ベースではまだまだだが、オーナーさんの数はそこそこのレベルに来ている。」と宮沢氏。

全国PM社の実態と事業動向

全国PM社の実態と事業動向

バブル崩壊以降、中・小型ビルは建て替えが進んでいることから、供給量が少ない一方で借りる層の絶対数は増加しているという。宮沢氏によると、中小企業に加え、SPC(特別目的会社)やNPO法人など、借りる層の絶対数は増え続けているため、需要が供給を超過しているというのだ。

区分所有のメリットをまとめると、下記のとおり。
1.規模
一定規模以上の土地は、開発用途が多岐に広がるため、価値が高い

2.流動性
アセットが小口化されることにより流動性が増し、顕在的顧客網を駆使することにより流動性が高い

3.安定収支
大型ビルは高い賃料で貸すことができ、管理組合組成、長期修繕計画を立てることで突発的なコストが平均化できる

また、区分所有オフィスを自社で保有するほかにも他社に貸し出し、賃料収入を得られることもメリットの1つである。
企業にとって、本業と別の収入減を担保できることは、何らかの理由で本業での損失が発生したときに、当該不動産の売却で負債の補てんをすることができることも区分所有オフィスを保有することのメリットといえるだろう。「区分所有オフィス」の使途は複数あり、保有する企業によって使途を使い分けることもできる。

一棟ビルとの比較

一棟ビルとの比較

同社から物件を購入した顧客に対しては、その物件の資産価値を常に知らせているという。顧客が経営戦略の一環として購入した物件の売却を希望したときには、同社は自社在庫物件よりも優先して顧客物件を販売する仲介売却を実施する。たとえば、渋谷オフィスの仲介販売では、物件保有期間約2年、売却希望始期から、1か月以内に購入金額のおよそ24%増額で再販できたという。

リスクファクターに関する考え方

リスクファクターに関する考え方

企業の成長スピードによっては、あっという間に人が増えてオフィスが手狭になることがある。新しいオフィスに移ったり、現在のオフィスを処分したり、といったことが「区分所有オフィス」であれば、オフィスビル丸ごとよりもスピーディに行えるということがわかってもらえたと思う。

以上のように、駆け足ではあるがボルテックスの「区分所有オフィス」を紹介した。同社は今後もオフィス関連の不動産物件販売から管理運営、売却まで一貫したサービスで多くの企業に利便性を提供していく構えだ。

自社オフィス用の売買だけでなく、魅力のある投資先としての「区分所有オフィス」も展開していく。企業が本業とは別の収益を上げるための新たな投資対象として「区分所有オフィス」は魅力あるサービスになると言えるだろう。

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