どんなことに使える?Android Wear採用ASUS製スマートウォッチ「ZenWatch」をZenFone 5やXperia Z3と連携して使ってみた【レビュー】


ZenWatchでもっとスマホを使いこなそう

ASUS JAPANから11月21日に発売となったASUSTeK Computer(以下、ASUS)製スマートウォッチ「ASUS ZenWatch(型番:WI500Q)」(以下、ZenWatch)だが、2週間ほど試用していると普通の腕時計のような形状に愛着が沸いてくる。

今回はこのZenWatchと同じくASUS製のAndroidスマートフォン「ZenFone 5」(型番:A500KL)、ソニーモバイルコミュニケーションズ製Androidスマートフォン「Xperia Z3」(今回利用したのはau向け「Xperia Z3 SOL26」)を交えてZenWatchの使い勝手を紹介していく。

ZenWatchをはじめとする、いわゆる「スマートウォッチ」はスマートフォン(スマホ)の「時計版」ではない。もちろん、アプリの追加などもできるのだが、ここに過度の期待を抱いてスマートウォッチを手にすると肩すかしにあいかねない。

ではスマートウォッチとは何なのだろうか?、大前提は時計、これは当たり前だが時計として身につけることで「気付きを与えてくれるデバイス」「すぐに使える音声コントロール」これがスマートウォッチの核となる部分なのではないだろうか。

気付きを与えてくれるデバイスというのは、着信やメール通知などをZenWatchが振動で知らせてくれるのはもちろんだが、時刻を確認するためZenWatchを自分側に向けるとジャイロセンサーで画面がオンになり画面下に1行の通知が表示される。
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スマホに未読の通知がある場合は画面下に1行のインフォメーションが表示される


そこにはメールなどの他に、「Google Now」のカードや「カレンダー」などのスケジュールなどが表示されるので、次のタスクを自然に確認できる。なかでもGoogle Nowの細かい情報が集まったカードはスマホでは必要な機能なのか疑問だったが、ZenWatch上なら有益な情報に感じるから不思議だ。
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着信履歴からSMSで返信を行うことも可能だ


こうしてZenWatchを使ってみるとNTTドコモが行っている「iコンシェル」などはスマートウォッチ向けのコンテンツなのではないかと感じる。また、フィットネス系のアプリは運動量の不足などを通知してくれるので気付きという点では特にマッチしている。

そして音声コントロールだが、仕組みとしてスマホを介して音声入力→認識→検索→リアクションとなるためZenWatchの内蔵機能のアラーム設定でもスマホを介するため遠回りと感じるが、それでも操作の手間が掛からないのは便利だ。
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音声でGoogle Nowにリマインドすることも可能


例えば、20分後に出発しなければというシチュエーションではGoogle Nowのリマインダーに音声で登録する方法があるが、一番手っ取り早いのは「タイマー 15分」と話し掛けるのがいい。15分後にZenWatchが振動で知らせてくれるので5分で支度して出掛けられるのだ。

また、タイマーはタッチパネル操作でも設定できるので、電車を乗り過ごさないように降りる手前の駅辺りで予めタイマーをセットしておく使い方も便利だ。タイマーやアラームは音が鳴らず振動によって自分だけが気づけるのだ。

音声コントロールによるWeb検索は、見たいページをスマホに送るとブラウザの新しいタブとしてページが蓄積されるのは良くできていると感じた。特にZenFone 5のWebブラウザーには「後で読む」機能があるため貯まったタブを一旦「やることリスト」にまとめておける。
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ZenFone 5の「後で読む」機能が上手くリンクしている


とはいえ、音声認識は認識が上手くいかない場合や語彙が少ないこともあり遠回りとなることもある。さらに屋外での利用には少し躊躇してしまうのは確かで、この辺は自分なりの使いこなしが必要だと感じた。

ZenWatchには気付きと音声コントロール以外に、身近な機能としてミュージックプレイヤーのリモコン操作がある。ミュージックプレイヤー「Google Play Music」が再生・停止、曲送り・戻し、ボリュームなどのコントロールに対応している。
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現状AndroidWear上から「音声コントロール」できるミュージックプレイヤーアプリは「Google Play Music」のみ


Xperia Z3とペアリングして音楽の再生を行うにはGoogle Play Musicをインストールする必要があったが、「Android Wear」対応の「WALKMAN」バージョン8.5.A.0.6がリリースされているので最新版に更新することで、ZenWatchをはじめとするAndroid Wear端末からのコントロールが可能だ。

また、Android Wear非対応のミュージックプレイヤーアプリ「Poweramp」などもスマホ側で再生しておくことでZenWatchから曲送り・戻し・ボリュームのコントロール可能だった。

こうして使ってみてZenWatchをはじめとするスマートウォッチはAndroid搭載機種をもっと便利に使うための潜在能力を引き出すデバイスなのだと感じた。

次回はスマートウォッチの核となるAndroid Wearについてチェックしてみたいと思う。




記事執筆:mi2_303


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