ソニーがメガネ型端末「SmartEyeglass」を正式発表



ソニーがメガネ型ウェアラブルデバイス「SmartEyeglass」を発表!写真はIFA 2014にて参考出展されていたもの

Sony(ソニー)は19日、スマートフォン(スマホ)などと連携し、テキストやシンボル、画像などの情報を視界に重ねて表示できる透過式メガネ型端末「SmartEyeglass(スマートアイグラス)」を開発したと発表しています。

今月5〜10日にドイツ・ベルリンで開催されていた世界最大級の家電見本市「IFA 2014」にて参考展示されていたもの。

同社代表執行役兼CEOの平井一夫氏はインタビューの中でメガネ型ウェアラブル端末についてファッション性が重要だとし、メガネメーカーさんとコラボレーションするなどの考えを示しています。

また、開発者のユニークな発想に基づくSmartEyeglassの活用シーンの拡がりと、多様なアプリの開発促進のため、ソフトウェア開発キット(SDK)の先行リリース版をソニー製品対応アプリ開発支援サイト「Sony Developer World」にて2014年9月19日(金)より提供開始するとのこと。

さらに、2014年度内にSmartEyeglassを開発者に向けて発売する予定で、アプリの充実を促進するなど、一般ユーザーを対象とする商品化に向けた開発を加速していくとしています。

対応するスマホなどの動作環境はAndroid 4.1(開発コード名:JellyBean)以降。なお、カメラのビデオ機能を使用する場合はAndroid 4.3(開発コード名:JellyBean)以降となっています。

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SmartEyeglassは搭載したCMOSイメージセンサーや加速度センサー、ジャイロスコープ、電子コンパス、照度センサー、マイクなどの多彩なセンシング機能と、連携したスマホなどのGPSによる位置情報などを活用して、ユーザーの状況に応じた情報を提供できる端末です。

同社独自のホログラム光学技術により、視野を遮るハーフミラーを使わず、85%の高い透過性を持った厚さ3.0mmの薄型レンズを実現。また、単色表示のため、カラー表示よりも低消費電力でありながら輝度が高く(最大1000cd/m2)、さまざまな環境でもテキストが読みやすく視認性の高い表示が可能となっています。

無線接続したSmartEyeglassとスマホなどが相互にセンシングデータなどのさまざまな情報をやりとりすることにより、スマホなどのアプリ次第で多彩な活用シーンが期待されるということです。

さらに、見ている対象物から目を反らすことなく、ハンズフリーで情報を入手できるため、歩行中にナビゲーション表示を見たり、料理をしている時に手元から目を離すことなくレシピを確認したり、スタジアムでスポーツ観戦する時に選手を見ながら関連情報を閲覧するなど、より便利で楽しい生活を支援できるとしています。

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SmartEyeglassの着用イメージ


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ユーザーの視界のイメージ (緑単色表示)


ソニーはセンシング技術とスマホなどとを組み合わせて日常の活動(ライフログ)を記録し活用することにより、ユーザーの行動を支援し生活を楽しく便利にするスマートウェア体験を推進していき、今後も日常のさまざまなシーンを豊かにする商品やアプリ、サービスを提案し、スマートウェアの世界をより一層広げていくということです。

◯提供するソフトウェア開発キット(先行リリース版)の内容
・エミュレーター
・サンプルコード
・APIリファレンス(API:アプリ・プログラミング・インタフェース)
・チュートリアル
・マニュアル
・設計ガイドライン
・テスト方法
・アプリ公開方法

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クックパッドの料理支援アプリ「CookPad for SmartEyeglass」


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ゼンリンデータコムの歩行者ナビアプリ「いつもNAVI for SmartEyeglass」(周辺スポットへ光を導く新感覚ナビ)


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ケイ・オプティコムおよびACCESSのランナー向けアプリ 「グラッソン」。なお、2014年10月26日に開催される大阪マラソンにおいて、SmartEyeglassを装着したランナーが走行する実証実験を予定


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ユークリッドラボの周辺ソーシャルメディア情報配信アプリ「Localive(ロカライブ)」


項目仕様
ディスプレイ形式別体コントローラー付き 両眼透過式メガネ型ディスプレイ
解像度419(水平) × 138(垂直)ピクセル
表示色緑単色 256階調
ディスプレイ輝度 (最大)1,000 cd/m2
シースルー透過率85%以上
搭載センサー加速度センサー、ジャイロスコープ、電子コンパス、照度センサー、マイク
カメラ静止画: 有効画素数 約300万画素、動画: 640X480ピクセル (VGA、約31万画素)
音声出力スピーカー(コントローラー部)
スマートフォンとの接続Bluetooth v3.0、IEEE802.11b/g/n
スマートフォンの対応OSAndroid 4.1 以上 (カメラのビデオ機能を使用する場合はAndroid 4.3 以上)
重量約77g (ケーブル除くメガネ部)、約44g (コントローラー部)


記事執筆:memn0ck


■関連リンク
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Sony Japan | ニュースリリース | 透過式メガネ型端末『SmartEyeglass』を開発 -ソフトウェア開発キット(SDK)を提供開始 -
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