重大事故になる?ソフトバンクが全国規模の通信障害でスマホなどを含み携帯電話が利用しにくい状況に――すでに復旧済み
ソフトバンクが全国で通信障害……15時37分に復旧済み |
ソフトバンクモバイルは9日、全国における「通信障害」によって一部のユーザーにおいてソフトバンク携帯電話サービスが利用しづらい状況が発生していたことをお知らせしています。現在はすでに復旧しています。
通信障害は2014年1月9日(木)午後2時頃頃に発生し、原因は通信設備の故障による影響とのこと。直後から復旧しはじめていましたが、完全に復旧したのは、同日午後3時37分となりました。
ソフトバンクモバイルでは、総務省に報告義務がある通信障害における「重大事故」を起こしていないことを通信の安定性の要素として発表会や決算説明会などでアピールしています。
重大事故とは、2時間以上かつ3万人以上に影響があった場合という定義がされていますが、これは1984年の電気通信事業法制定時に定義されたもので、現在、総務省によって見直しが提案されています。
例えば、2時間以上かつ3万人以上という条件だと100万人以上に影響があったとしても1時間程度であれば重大事故にならないということになり、これを受けて総務省は昨年、「多様化・複雑化する電気通信事故の防止の在り方に関する検討会」を実施し、その検討会の結果を2013年11月5日に報告書として公開しています。
報告書では、事故報告は「音声サービス(緊急通報を扱うもの)」「音声サービス(緊急通報を扱わないもの)」「データ通信サービス・専用サービス」「無料のインターネット関連サービス」の4つのサービスごとに「サービス別区分」を記載することを提案。
一方で、各サービス別区分ごとに重大事故の規模が異なるとして、緊急通報を扱う音声サービスは「1時間以上」かつ「3万人以上」、データ通信サービス・専用サービスは「1時間以上」かつ「100万人以上」または「2時間以上」かつ「3万人以上」】などという新しい基準を提案しています。
ただし、現時点では、総務省では今後の方針として、上記の報告書を受けて関係規定の整備などを速やかに進めていく予定となっていますが、見直し自体はされていません。今後、見直しがされた場合、今回の通信障害は少なくとも1時間以上であるため重大事故に相当する可能性が高まってきます。
記事執筆:memn0ck
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