ハイレゾオーディオ対応のスマホ


Note 3は夏モデルGALAXY S4からどれだけ変わったの?

先週17日(木)にNTTドコモおよびau by KDDiから発売となった「GALAXY Note 3」(サムスン電子製)は、進化したSペンによるペン入力が魅力的なファブレット(スマートフォンとタブレットの中間サイズの機種)だが、それ以上に最先端の機能や性能を搭載してきたところも注目だ。

同じサムスン電子製のフラッグシップスマートフォンで2013年夏モデルのNTTドコモ「GALAXY S4 SC-04E」と比較して見ると、ハードウェアおよびソフトウェアの世代が新しくなっていることがわかる。

筆者も無事にNTTドコモ版「GALAXY Note 3 SC-01F」を購入し、同じくデジタイザーペンに対応したタブレット「Surface Pro」付属のペンの裏側の消しゴム機能が使えることに喜びつつ、今回は、GALAXY Note 3のAV(カメラ・オーディオ・マルチメディア)機能をGALAXY S4と比較してどう変わったのかをチェックしてみようと思う。

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まずはカメラ機能から見ていこう。今回追加された「4K(UltraHD、4000×2000ドットクラス)」の動画撮影機能が思いのほか良い。4K対応のテレビやモニターの普及率はそれほど多くなく、現時点では無意味な機能のように思えるが、圧倒的な情報量となるフルHD(1920×1080ドット)の4倍の面積(3840×2160ドット)で動画が記録できるため動画の素材としての価値は十分過ぎるほどある。ハードウェア的に見ると800万画素のカメラで秒間30コマ連写で記録するようなすさまじい情報処理能力だ。

以下に、GALAXY Note 3で撮影した4K動画を紹介する(YouTubeでオリジナル解像度を選ぶと激しくコマ落ちするが、シャープな映像を確認できる)。

動画リンク:NTTドコモ GALAXY Note 3 SC-01F 4K動画

カメラ機能の進化にあわせてギャラリーの詳細表示もカメラらしい表示に切り替わった。これまではテキストで撮影情報(EXIF)を表示していたが、GALAXY Note 3はサムネイルとヒストグラム、そして、撮影情報はアイコン付きでわかりやすくまとめられている。よりデジカメらしくなったように思える部分でもある。
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左がGALAXY Note 3、右がGALAXY S4


この機能はデジカメとWi-Fi連携した場合などに有効で、大画面でデジカメの写真を楽しむだけでなく撮影データをわかりやすく確認できるのだ。
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デジカメのEXIF情報もこのように確認できる


オーディオ機能では新たにハイレゾオーディオ(UHQA、UHQ Audio)対応となっている。24bit/192KHzのFLACファイルをGALAXY Note 3とGALAXY S4で再生してみたところ次のようになった。
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GALAXY Note 3は「UHQ 24bit 192KHz」の表示付きでオーディオデータが再生できたが、GALAXY S4はオーディオデータファイル非対応のため再生することはできなかった。GALAXY Note 3は標準のミュージックプレイヤーで再生できるよう、さまざまなオーディオコーデックに対応してきている。

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USB 3.0接続に対応

また、ハイレゾオーディオのアルバム1枚は1GBを軽く超えるため、転送にも時間がかかる。そこで役立つのがUSB3.0接続による高速転送だ。ここが、GALAXY Note 3は出力だけではなく入力面でもバランス良く作られていると感じたところだ。

さまざまなコーデックに対応してきたとはいえ、従来の標準のミュージックプレイヤーは機能が少なく、それを解消するために他のミュージックプレイヤーを使わざるを得なかったが、GALAXY Note 3に搭載された新しいミュージックプレイヤーは他のプレイヤーに負けないほどのオーディオエフェクト系を作り込んできている。
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設定から呼び出せるSoundAlive機能

GALAXY S4では、SoundAlive機能でジャンルにあわせたシンプルなオーディオエフェクトだったが、GALAXY Note 3はオーディオエフェクトがビジュアル化され、さらに真空管アンプエフェクトなどの効果を同時に掛けることができるようになった。

詳細設定ではグラフィックイコライザーで細かい音の調整が可能となり、ヘッドフォンの特性に合わせた音の作り込みが可能となった。

ただし、イコライザーをプラスに設定すると音割れしないように音量全体が下がる傾向があり、全体的に音の厚みが変わってしまうため好みが分かれるところでもあるだろう。
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GALAXY S4はチェックボックス式のシンプルなもの


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好みにあわせて調整できるマトリクス式(写真=左)と、グラフィックイコライザー(写真=右)


ミュージックプレイヤーでのSペンは、操作以外にフローティングさせることで、ボタンの名称や次の曲・前の曲を知ることができる。便利かどうかはともかく、機能がわからない場合は「Sペンをかざせば良い」というチュートリアル的な要素として活用してみると良いかもしれない。
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ボタンのポップアップ以外に、Sペンならシークバーを分:秒の確認しながらコントロールできる


店頭で触っただけでは気付かない機能だが、GALAXY Note 3のAV機能はハードウェア・ソフトウェアともにかなり進化していることがわかった。これからの標準となりえるスペックを先取りしており、その機能が十分に発揮されている。これからさらに使い込んでいくのに楽しみが増えた。

記事執筆:mi2_303


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