リスク・オン相場再始動！中小型株で勝負(2) 注目銘柄を斬る【ビジネス塾】
オリンピック東京開催決定を機に、年初のようなリスク・オン相場となってきた。日経平均、TOPIXは典型的な三角保ち合いを上放れ、こうなると小型株での値幅取りもより活発化しよう。先週に続き、注目の中小型株を取り上げる。
■ツイッターの上場で急騰、デジタルガレージ
まずは、インターネット関連の事業持株会社であるデジタルガレージ<4819>。米国でIPO（株式公開）が発表された、インターネットの「つぶやき」投稿サービス「ツイッター」の、日本での運営を行っている。最近の米国市場の動向から見て、ツイッターの上場でデジタルガレージも恩恵を受けることは確実。瞬間最高投稿数の記録を有するなど、日本ではツイッターの人気が高いことも、デジタルガレージには有利な点だ。
また、傘下のベリトランス<3749>は中小企業や店舗向けのオンライン決済サービスを開始、同じく関連のカカクコム<2371>は、購買支援サイト「価格.com」の製品情報ページをリニューアル。メーカーが自社製品の特長を無料で掲載できるようにした。従来からの口コミだけでなく公式情報を参照することで、ユーザーは製品選びの参考にできる。デジタルガレージは、クレディセゾン<8253>と、スタートアップ企業の共同育成と、ビッグデータ領域での事業連携でも合意した。このほか、デジタルガレージは、9月末に1株を200株に分割することも好感されている。中間持株会社であるイーコンテクスト・アジアを香港市場に上場する計画も進んでいる。
株価は9月高値から短期調整の後、再び大きく切り返してきた。事実上、市場最高値街道を驀進中であるが、まだ上値余地は大と判断したい。
■ラブー開設で人気沸騰、スタートトゥデイ
スタートトゥデイ<3092>は、アパレルのオンラインショッピングサイト「ゾゾタウン」を運営する。ショッピングのほか、メッセージサービスやブログサービス、質問回答掲示板なども運営しているが、新たに10歳〜20歳代の女性をターゲットにした「ラブー」を開設。雑誌の掲載アイテムやキーワードから商品を絞り込んでいく独自の方式を使うなどで、ファッションに敏感な層を取り込む狙い。オープン記念として、この年齢層に人気のある、千葉県船橋市の非公認キャラクター「ふなっしー」を起用したキャンペーンを実施している。
また、10月にはスマートフォン（高機能携帯電話）のアプリを使った新サービス「ウェア」のスタートも控えている。同時期には、従来の４倍規模に拡張した新物流拠点も稼働予定で、これにより対応可能な商品取扱高は3000〜4000億円に増える。今期中には当日配送サービスの開始も予定している。
このほか、子会社のオンラインストア作成サービス「ストアーズ・ドット・ジェーピー」は4689ヤフーと提携、ホームページ作成サービス「Yahoo!ジオシティーズ」内でオンラインストア機能を提供する。
今年1月には安値692円まで売りたたかれたが、9月26日にはた高値2819円まで上伸。安値比４倍高となったが、成長性への期待は高く押し目買い堅持。
株価は9月22日に史上最高値となる2819円を付けたのち、引き続き高値圏での推移。3000円の大台乗せから中期4000円前後での活躍に期待したい。
（小沼正則）
※投資の判断、売買は自己責任でお願いいたします。
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