Apple、WWDC 2013にてiPhoneなど向け次期プラットフォーム「iOS 7」を発表!フラットな新デザインと完全マルチタスク導入など最大の変更へ――開発者向けβ版は本日から、正式版は今秋提供予定



WWDC 2013にて「iOS 7」が発表!

Apple(アップル)は10日(現地時間)、開発者向けイベント「WWDC 2013」を米サンフランシスコにて開催し、基調講演(キーノート)にて同社のスマートフォン「iPhoneシリーズ」やタブレット「iPadシリーズ」など向けのプラットフォーム「iOS」の次期バージョン「iOS 7」を発表している。

iOS 7では、基調講演のプレゼンテーションに登壇した、同社CEOのティム・クック氏曰く「iOSにおける最大の変更」とされ、フラットかつ奥行きのある半透明な美しいデザインのユーザーインターフェース(UI)やホームボタンの2回押しによる完全マルチタスクなどに対応した革新的なものとなるとのこと。

対応端末は、iPhone 4以降およびiPad 2以降、iPad mini、iPod touchの第5世代以降で、開発者向けベータ版は本日から提供開始され、ユーザー向け正式版は今秋に提供予定となっている。

基調講演では、iOSについて最後に発表された。まず、現状のIOSについて説明が行われ、iOS搭載デバイスは6億台を販売し、モバイルWebマーケットのシェアでiOSが60%、スマートフォンにおけるiPhoneのシェアが50%、タブレットにおけるiPadのシェアは82%であることが示された。

続いて、2012年のブラックフライデー(米国の感謝祭:11月第4木曜日)でのモバイルショッピングにおけるトラフィックは、iPadが10%、iPhoneが8.7%、Androidが5.5%だったとのこと。また、顧客満足度もNo.1となっており、97%の人がiOSに満足している。他のプラットフォームと比較しても、とても満足している人の割合がiOSが73%、Windows Phoneが53%、Androidが49%、BlackBerryが32%だ。さらに、最新のOSバージョンを利用している率が非常に高く、iOSでは最新のiOS 6を93%が利用している。これはAndroidとは大きな違いとなる。

そして、最新バージョンiOS 7を投入すると発表。これまでのiOSで最も変更をする。大きなところでは、フラットで奥行のあるデザインのUIに変更するほか、バッテリー持ちを良くしたすべてのアプリに対応した完全なマルチタスクになる。

また、機能面では、新しく画面下から上にスワイプすると表示される「Control Center(コントロールセンサー)」が導入される。これは、Wi-Fi(無線LAN)やBluetooth、機内モード、画面回転などがワンタッチでオン・オフできるほか、画面の明るさを変更できる機能だ。これまでiOSでは、これらを「設定」からいちいち改装を辿って行わなければならなかったためかなり有効な機能となるだろう。

また、「today」「all」「missed」といった3種類のタブによって、当日のスケジュールや1日以内の情報などをチェックできる「Notification Center(通知センター)」も追加される。これによって、新着メール、予定、天気、招待状、株価などを一括して次時系列で管理できるようになる。

さらに、Intelligence Schedule(学習スケジュール)やPush Trigger(プッシュトリガー)などによる自動実行機能に対応し、どの時間帯にどんなアプリを使うのかを学習し、よく使う時間帯にアプリを使いやすい状態にしておいてくれる。例えば、FacebookやTwitterなどのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を朝にチェックするなら、事前にフィードやタイムラインを取得しておいてくれ、起動したときにはすぐに最新の状態で表示されるようになる。

Webブラウザー「Safari」は、フルスクリーンモードやスマート検索窓、お気に入りの改善、新しいタブビュー、パラレルコントロール、iCloud Keychain(クラウドパスワード管理)などに対応する。

加えて、iOS for the Carを導入する。ホンダやトヨタ、日産、ボルボ、ジャガー、フェラーリなどが賛同している。また、Musicでは、iTunes Radioを開始する。まずはアメリカからスタートし、無料で利用できる。新機能としては他にも、Wi-FiやBluetoothを使ったファイル共有機能「AirDrop」が追加される。

この他、FaceTime audio、通知の同期、Weiboo対応、Per App VPN、Activationロックなどへの対応のほか、App Storeにてアプリの自動アップデートが可能になったり、カメラにフィルターをかけられるようになったり、Photo(画像)で撮影年やイベントごとに管理できるようになったり、Siriがより賢くなったりなどの改善などが行われている。

昨年は新しいAPIがいくつだといったような内容だったが、今年は、ドラスティックにユーザーエクスペリエンス(UX)に関わる見た目のデザインから大きく変えてきた。これらの基調講演におけるiOSについてのプレゼンテーションの内容を以下に画像で紹介しておく。なお、iOS 7は今秋に提供予定となっている。そのため、iOS 7をプリインストールした新しいiPhone(通例なら「iPhone 5S」となるがまだ未発表)も秋に発売されると見られる。

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記事執筆:S-MAX編集部


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