英会話が苦手な理由を克服! ロゼッタストーンで英語を話せるようになるワケ【デジ通】


外国語学習の「ロゼッタストーン」は、その言語を何も知らない状態から始める学習教材として注目されている。先日紹介した日本人の英会話能力を強化することに特化して開発されたRosetta Stone ReFLEXだが、この教材の本格的な販売が開始され、これに合わせて記者会見が行われた。

この会見で説明された日本人が英会話が苦手な理由と、そうした日本独自の問題に対して積極的にアプローチした新教材「Rosetta Stone ReFLEX」の詳細を中心に解説しよう。

■日本人が英会話が苦手な理由
会見は、新教材「Rosetta Stone ReFLEX」のプロジェクトマネージャーのグローズ・ハナ氏から製品の開発経緯についての説明が行われた。

昔からよく言われていることとして「多くの日本人は、英文法や英単語はよく知っているのに何故か話せない」ということがある。このことは散々言われ尽くした感があるが、この理由は、「聞き取れない」「とっさに言葉が出てこない」「自信がない」という3つの原因によるものだという。いわゆる受験英語、試験で高得点を得るための英語学習の弊害というやつだ。

聞き取れない音は自ら発することはできないため、聞き取ることが最も重要になるという。とっさに言葉が出てこないのも、聞き取ったことを頭の中で素早く翻訳して理解することができていないためで、また言ったことのないフレーズや単語は、当然ながらとっさには出てこない。そして自信がないのは、日常的に会話する機会がないためだという。

話は単純で「英語が聞き取れるようになる」「とっさに英語のフレーズが出てくるようになる」「英語を話すことに自信を付ける」というようになれればいいわけだ。

乱暴な話だが、これを手っ取り早く実現するには英語の読み書きができるようになった段階で、一定の期間(半年から1年程度)英語を話さざるを得ない環境に放り込めばいい。

それだけである程度の会話力が“仕方なしに”身に付くだろう。英語しか通じない場所で生活すれば、生きるために仕方なしに英語を使うようになるからだ。

だからといって、英会話を身に付けたい人の日常を壊してまでそうしたことをすることはできない。生活もあれば仕事もあるわけで、そんな環境に自分を置くなんてことは現実的には無理だ。

そこで、先述した「聞き取れない」「とっさに言葉が出てこない」「自信がない」の3つを強化するのがRosetta Stone ReFLEXになるという。

■Rosetta Stone ReFLEXの機能
Rosetta Stone ReFLEXは25分程度のレッスンを“毎日する”ことが基本になっている。



レッスンを始めると、聞き取りの練習の「Skills」(スキルス)が始まる。例えば“RightとLight“など、日本人が苦手とする「RとL」の発音といった聞き取りが難しい言葉の聞き取り練習をゲーム形式で5分程度行う。



これが終わると、実践的な会話のロールプレイングの「Rehearsal」(リハーサル)が始まる。ここでは日常的な会話シーンを想定した会話の練習を行うことになる。現在、カフェやタクシー、道を尋ねるなど約30種類のシーンが用意され、それぞれのシーンで必要なフレーズなどを学習していく。ここで15分前後レッスンした後が本番となる。



「Rehearsal」で使用したシーンをオンラインのアメリカ在住の講師と「Rosetta Studio」でマンツーマンで5分から8分程度実践練習することになる。

このReFLEXで重要なのはこのマンツーマンによるレッスンで、その人のレベルに合わせてレッスンが行われ、複数人とやったときのように他の人について行けないというようなことがない。

また、急にレッスンが始まるわけでもなく、初めには一通りの挨拶も行うし、しゃべり方は人それぞれなので、教材だけで学習する以上の効果が期待できる。

それ以外にも英語を使ったゲームのRosseta Worldや、スマートフォンなどで利用できるReFLEX Companionも利用できるようになっている。

筆者がこのRosetta Studioを試したときは発音を修正の練習などもさせてもらえたので、継続して学習するとかなり会話力は上がりそうではある。時間も長すぎず短すぎないので、継続して続けるのにもよさそうだ。

■日本人の英語コミュニケーション能力向上の一助に
現在の言語学習の世界の市場規模は830億ドルで、その中でも日本と韓国だけで200億ドルという市場規模になっている。ロゼッタストーンではグローバルのコンシューマ担当者が拠点を日本にするなど、日本や韓国などのアジア市場強化を目指している。その一環としての今回のReFLEX本格販売となる。

最近は韓国や中国などがデジタル製品などを中心に海外で躍進しているが、海外に行くと感じるのが韓国人や中国人の英語がうまいこと。もちろん日本人でもうまい人はたくさんいるし、中国人などで英語が下手な人もいるが、実感として感じるのは海外でのコミュニケーション能力でも日本は負けつつあること。

どことは言わないが英会話を業務中のメイン言語にしてしまった会社もあるようだし英会話の能力は、グローバル社会を行きぬいていくビジネスパーソンにとって、もはや避けては通れない道になりつつある。

今回の製品は日本に合わせて開発されたので、このチャンスを生かして諸外国に負けないコミュニケーション能力を向上させるのも悪くないだろう。

ロゼッタストーン

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

digi2は「デジタル通」の略です。現在のデジタル機器は使いこなしが難しくなっています。
皆さんがデジタル機器の「通」に近づくための情報を、皆さんよりすこし通な執筆陣が提供します。

デジ通の記事をもっと見る
ライセンス付与の条件が変わった? Windows 8 DSP版の予約始まる
新キャラ登場!スタンプラリーを導入 スマートペット育成記 (8)
え?iTunesでまた違法配信!? アノ世界的ヒット曲が違法配信?
英語を本気で学びたい人へ! 「Rosetta Stone ReFLEX」をチェックしてみた
ウイルス対策には情報開示が急務! 「北村氏逮捕」をめぐる疑問

ロゼッタストーン 英語 (アメリカ) レベル1、2、3、4&5セット(オーディオ・コンパニオン付属)
ロゼッタストーン 英語 (アメリカ) レベル1、2、3、4&5セット(オーディオ・コンパニオン付属)
クチコミを見る

共有する

関連記事

【世界のモバイル】モバイルブロードバンド天国へ!海外で進む高速サービスにみる日本との格差

日本の携帯電話は世界でも最も進んだサービスを提供しているといわれている。ところが海外に目を向けてみれば、日本にはない便利なサービスが多く存在している。特に2006年から各国で開始されている「モバイルブロードバンド」は日本に…

【世界のモバイル】SIMロック販売の真実 - こんなに違う海外と日本の実情

最近、日本ではSIMロックやインセンティブ販売についての議論を多く見られるようになった。総務省が「モバイルビジネス研究会」でSIMロック制限について検討をはじめるなど、携帯電話の販売方法についてユーザーに選択肢を与えようとい…

【気になるPC】君はいくつ知っているか?なつかしの名機に出会える「日本電気レトロ博物館」

今日では、パソコンは日常生活の一部となり、主婦や子供にも使われるほど身近な道具となっている。そんなパソコンも黎明期は、マニアやマイコン少年のあこがれのアイテムであった。そんなパソコン(マイコン)黎明期から活躍した名機に…

【世界のモバイル】″ブランド力″で海外に勝てない日本端末

携帯電話シェア世界第3位。堂々たる大メーカーにまで上り詰めたSamsung。日本でもソフトバンク向けに特徴ある端末を多数リリースしており、存在感あるメーカーになりつつある。先日開催された国際情報通信技術関連見本市「CeBIT 2007」…

【世界のモバイル】海外の市場の強さは″中古ケータイ市場″! 日本は、もう追いつけないのか?

海外と日本の間には、決定的に大きな違い「中古端末市場」がある。海外では携帯電話の中古売買は、あたりまえのものであり、特にアジア圏では街中至るところで"中古携帯"の販売を見ることができる。日本からみれば使い古し端末の売買と…