え?iTunesでまた違法配信!? アノ世界的ヒット曲が違法配信?【デジ通】


無許可ダウンロードの刑罰化、いわゆる「違法ダウンロード」の刑事罰化が2012年10月から始まっている。

著作権者の許可を得ずにファイルをダウンロードするなどの違法ダウンロードは行わないのが当然だが、有償のサービスサイトで正規に販売されていると思い、お金を払ってダウンロード購入したら、実は違法に配信された作品だったということもある。

例えばmp3などの楽曲だ。着メロや着うたの普及のおかげとiPodやiPhoneのおかげでダウンロード購入するのも一般的になってきた。本来合法的に販売しているiTunes Storeなどの有名サイトで違法に音楽が販売されている場合もあり、ユーザーは注意が必要だ。

2010年頃にアップルのiTunes StoreでPerfumeやYUIの楽曲などが違法に販売されていたことが発覚して騒ぎになった。違法配信の発覚後、配信が即座に停止され購入者には購入額が返金されるという対応が取られた。
これと同じようなことが2012年10月現在も続いている。

現在、韓国人歌手PSYの「Gangnam Style(江南スタイル)」が、YouTubeで4億ビューを超えるなど世界的にヒットしているが、日本のiTunesでこの曲を検索すると大量にリストアップされる。

※この4億PVが本当かどうかという話もあるようだ。GoogleがPVの計測を変更した理由がそこにあるとも…※

合法的な物かどうかはわからないものの、カバー曲がほとんどのようだが、中にアーティスト名がPSYで、曲名もGangnam Styleとなっているものがあった。

2012年10月8日には7曲目にあったが翌日には消えていた。


これは著作者に無断で配信された物だろうが、一般ユーザーがそれを認識することは難しい。

iTunesの場合、一部の画面で販売業者名が表示されている。今回の場合、販売業者が2012 Various Artistsとなっているので、この業者自体が怪しい。しかし、アーティストの所属レーベル名などはそもそも知らないという人が多いだろう。販売されている楽曲が正規かどうかを確認してから購入する人もほとんどいないだろうし、むしろどうやったら正規かそうじゃないのかを判断すればいいのかわからないだろう。

今回のような外国人アーティストの場合は特にそうで、正規に販売されているのかどうかの判断もできないし、別のミュージシャンによるカバー曲が著作者の許諾を取って合法的に販売されているかどうかの判断も難しい。

■じゃあどうしたらいい?
アジア権に旅行に行くと激安で偽物のブランド品(いわゆるバチモン)が売られている。それを目当てに行く人もいるらしいが、本物と称しても妙に安かったり、店が超怪しかったりして正規のブランド品を買ったつもりが税関でバチモン認定されて没収されるなどの憂き目に遭うこともある。

この対策としては、怪しい店で買わないことだ。偽物をつかまされる確率は低くなる。実際の買い物は店構えや店員の態度などである程度判別できるが、ことがデジタルデータになると、同じ楽曲のデータがあれば、どれが本物でどれがコピーなのか判別するためには、デジタル署名、電子透かし、タグといった部分をチェックするしかない。

偽のブランド品が、有名百貨店で売られていることはほとんどないが、デジタルの世界ではiTunesのような大手販売サイトでも今回のようなことが起きてしまうことがある。

怪しいサイトでのダウンロードをしないのはもちろんだが、正規のサイトでもそこで販売されている物が本物かどうかの確認は常に必要だ。購入したい楽曲のアーティストが所属するレーベルのサイト等でダウンロード販売されているか確認するなどに加え、楽曲配信サイトに表示されている情報は一通りチェックした上で購入手続きをしよう。違法ファイルをダウンロードしたとしても“違法ファイルだと知らなかった場合”は、処罰されないが、将来的にそうした条件が変わるかはわからないので注意しておきたい。

上倉賢 @kamikura [digi2(デジ通)]

digi2は「デジタル通」の略です。現在のデジタル機器は使いこなしが難しくなっています。
皆さんがデジタル機器の「通」に近づくための情報を、皆さんよりすこし通な執筆陣が提供します。

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