電池パック2個&専用バッテリー充電器付属などの充実のバッテリー環境!コンパクトなXiスマホ「Optimus it L-05D」のバッテリーベンチマークを実施【レポート】



Optimus it L-05Dはバッテリー環境が充実!

NTTドコモが販売中の今夏モデル「Optimus it L-05D」(LGエレクトロニクス製)は、4.0インチディスプレイ搭載で昨今の大型ディスプレイを搭載したハイエンドモデルと比べるとコンパクトなサイズに収められた持ちやすいスマートフォンです。

コンパクトながら高速データ通信サービス「Xi(クロッシィ)」やおサイフケータイ、ワンセグ、赤外線、防水(IPX5およびIPX7準拠)と主要な機能には対応しているのも魅力です。

また、隠れがちですが、キャップレス防水という端子カバーがないのに防水に対応していることで、microUSBケーブルを装着しやすく、充電しやすいことに加え、急速充電対応や、パッケージに電池パック2個や専用バッテリー充電器が付属するなど、バッテリー環境も充実している点も、バッテリー持ちが心配なスマートフォンとしては嬉しいところでしょう。

今回は、そういったOptimus it L-05Dのバッテリー環境や実際にどれくらい電池が持つのかをバッテリーベンチマークをして測定してみましたので、紹介したいと思います。

■電池パック2個とバッテリー充電器が同梱
Optimus it L-06Dの製品パッケージには「電池パック L18」が2個と「バッテリ―チャージャ― L01」(microUSBケーブル付き)が同梱されています。

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パッケージ


これによって、電池パック1個はOptimus it L-05Dに装着しておき、その間にもう1つの電池パックをバッテリーチャージャーで充電しておけば、バッテリー切れになってもすぐに充電された電池パックと交換することができます。

これまでも電池パックが2個付いているという機種はありましたが、2個目の電池パックをどうやって充電しておくのかという問題がありました。Optimus it L-05Dではきちんと専用のバッテリー充電器も付属されているのは非常に嬉しいところです。

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Optimus it L-05Dに電池パックを装着

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専用バッテリー充電器で充電


また、電池パック交換時に電源を一度切らないといけませんが、Optimus it L-05Dでは起動時間も比較的早く、23秒となっています。確かに電池パックの交換は面倒だと思うこともありますが、起動時間が比較的早いのでそれほど苦にならないかなと思います。


起動時間も早い


■キャップレス防水でmicroUSBケーブルも装着しやすい
また、Optimus it L-05Dは防水機能に対応したモデルですが、充電端子のmicroUSB端子にカバーがありません。これはキャップレス防水としてアピールされていますが、microUSB端子がむき出しのまま濡れても大丈夫な仕様となっているのです。

そのため、充電時にいちいちmicroUSB端子のカバーを開け閉めする必要がなく、サッとケーブルを装着できるので、充電するのも楽でいいですね。

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端子カバーがないのに防水対応


もちろん、NTTドコモでは非接触充電機能「Qi(チー)」対応の機種も増えてきていますが、非接触充電するには専用の充電器が必要で、専用充電器はかなり大型なので持ち歩くのには不便ですので、個人的には電源とmicroUSBケーブルさえあればどこでも充電できるので、キャップレス防水のほうが楽かなと思いました。


■急速充電対応で充電時間も短縮
さらに、Optimus it L-05DDはNTTドコモの今夏モデルで対応した注目機能の1つである「急速充電」にも対応しています。とはいっても、NTTドコモのいう“急速充電”にはOptimus it L-05Dは該当しないようで、急速充電対応とはなっていません。ただし、充足充電パソコンなどから供給する電流値の小さい電源(0.5Aなど)では「スロー充電」と表示され、電流値が大きな電源(2Aなど)だと表示されず、充電速度も早くなります。

この急速充電とスロー充電は、スロー充電時にmicroUSBケーブルを装着するとすぐに「スロー充電」という通知がステータスバーに表示されるので、すぐにわかるのも便利でわかりやすい機能ですね。

スロー充電と通常充電は詳しく調べていませんが、ある外部バッテリーの1Aではスロー充電になり、違う外部バッテリーの1Aではスロー充電にならなかったので、1Aあたりが境界なのかなと推測しています。

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満充電になると通知してくれる(左)とスロー充電がひと目でわかる(右)



■バッテリー残量表示や省電力設定にも対応
Optimus it L-05Dは、画面上部ステータスバーの右端にある時刻や電波状態などが表示されているところにバッテリー残量を数値(%)表示させる機能があります。本体設定から「パワーセーブ」→「バッテリー残量表示」にチェックを入れると表示できます。

バッテリー残量を数値で表示することで、より状況をきちんと把握でき、ちょっと使い過ぎかななどがわかることで、ユーザー自身が細かなバッテリーコントロールを行うことができるようになるメリットがあります。

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また、あまり多機能ではありませんが、省電力設定もあり、バッテリー残量が50%、30%、20%、10%のいづれかになると自動同期やWi-Fi、Bluetoothをオフにしたり、画面の明るさ調整、バックライト点灯時間をあらかじめ決まった設定にすることができます。この機能は、本体設定から「パワーセーブ」をオンにし、詳細な設定は、本体設定から「パワーセーブ」からそれぞれ設定します。

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■実際にバッテリーの持ちはどうなの?
最後に実際にどの程度バッテリーが持つのかどうかや充電時間がどのくらいかかるのかを試してみました。Optimus it L-05Dの電池パックの容量は1,650mAhで、仕様としては、連続待受時間がXi(LTE)で約260時間、FOMA(3G)で約330時間、GSMで約260時間、連続通話時間がFOMA(3G)で約400分、GSMで約390分、ワンセグ視聴時間が約240分、音楽ファイル(MP3)連続再生時間が約1500分(バックグラウンド再生対応)となっています。また、オプション品のACアダプタ03(別売)を用いた時の充電時間は約210分です。

バッテリー容量は最近のモデルとしては決して大容量ではありませんが、平均的もしくは平均より少し上といったところでしょう。コンパクトモデルとしては十分大きめだと思われます。

まずは、バッテリーの持ちからテストしてみましたが、測定方法は「GALAXY SIII SC-06D」のときと同じように「最新スマートフォン徹底比較(2011年度冬春モデル編):第2回 バッテリーの持つスマートフォンは? 省電力機能はどう?――35機種を検証 (3/3) - ITmedia +D モバイル」の記事に合わせています。

ざっとした条件としては、
1)ディスプレイの明るさは中間程度に統一しています
2)Android端末では「Battery Mix」アプリを使って残量を確認しました
3)動画視聴時のディスプレイは常時点灯のままです
4)端末に保存されているアプリ数はほぼ初期状態のままです
5)Wi-Fi、GPS、Bluetoothはオフにしています
としています。

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上記の結果による直線から1時間後および2時間後のバッテリー残量を計算すると、Optimus it L-05Dでは、1時間後が69%、2時間後が38%となります。バッテリーの持ちとしてはあまり良くないようです。

ただし、電池パック2個で電池持ちが2倍と考えれば、GALAXY SIII SC-06Dよりも持つということになります。もちろん、かなり無理がありますが……。

一方で、充電時間はというと、パソコンからの0.5A供給で1時間充電で28%回復、外部バッテリーの1A供給(スロー充電ではない)で1時間充電で45%回復となりました。このことから空の状態から満充電までは0.5Aで214分、1Aで133分となります。これは待受状態にしての充電なので、バッテリーチャージャーを使った場合はもう少し早いんだと思われます。

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このように、バッテリーの持ちはそれほど良くなかったり、ACアダプターが別売りだったりといった気になる点もありますが、電池パックが2個付いていて、さらにそれが充電できるバッテリーチャージャーが付属しているのは魅力です。また、標準でバッテリー残量の数値表示ができたり、急速充電ができるのも嬉しいですね。

なにより、今夏モデルでは「MEDIAS X N-07D」や「ARROWS X F-10D」あたりは発熱問題で本体温度が上昇すると動作に影響があったりするようですが、Optimus it L-05Dは2時間通信しっぱなしでも最高で45℃程度とそれほど上昇せず、動作も快適なのは素晴らしいです。

ちなみに、Optimus it L-05Dを連続使用していると本体裏面の上側、ちょうどカメラユニットのした当たりがほんのりと暖かくなってきます。

バッテリーという視点から見ても、全体的に非常にバランスの良いモデルでしょう。参考になればと思います。

記事執筆:memn0ck


■関連リンク
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docomo with series Optimus it L-05D | 製品 | NTTドコモ
LG Optimus it L-05D | 携帯電話 - 快適操作のキャップレス防水スマートフォン - LG Electronics Japan

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