おかもとまり「私、枕営業したことないですから!」
お笑い界の片隅で必死にもがくアイドル芸人・おかもとまりが、芸能界で生き残るための秘訣を先輩芸人に伝授してもらう。記念すべき第1回の講師は、おかもとと親交の深い同じ事務所の先輩・マシンガンズ。厳しいけれど愛のある言葉の弾丸が次々に飛び出す!
滝沢:いきなりだけど、初回から人選ミスだよね(笑)。
西堀:俺らがおかもとのバーターで呼ばれることが多いのになあ。
おかもと:でも、私はすごく信頼させていただいています!
――おかもとさん自身は今後どういうふうになりたいと思っているんですか?
おかもと:今はものまねタレントって呼んでいただけることが多いんですが、いつかはお笑いタレントとも呼んでいただけるようになりたいんです。西堀:難しいこと言うなあ。
――お二人は普段、おかもとさんにどんなアドバイスを?
西堀:技術的なことはないですよ、ジャンルも違うし。でも、ネタの幅も広がって、かなり成長したよね。まあ言うとすれば「もっと偉い人と寝て、俺らのバーター増やしてよ」ってことかな(笑)。滝沢:うん、それは大事。
西堀:売れるためにはしたたかさも必要ですから。
おかもと:これだけは言っておきたいんですけど、私、枕営業したことないですから! 絶対ない! 誘われたこともないです!
西堀:でも、おかもとは違うのかもしれないけど、明らかにアングラなアイドルなのに、豪華そうな部屋に住んでるのをブログに公開してる人とかいるじゃん。俺より全然売れてないのに、これはおかしな話ですよ。ああいうのは絶対に裏がある。
おかもと:週刊誌の暴露企画じゃないですからね!(笑) 生き残り術を提案してください!
自分の評判を上げるより相手の評判を下げろ!?
――おかもとさんは、そのキャラクターのせいか、バッシングされたりすることもあると思うんですが、その点についてはいかがですか?
西堀:そろそろやり返す時期じゃない?
滝沢:自分の評判を上げるのは難しいけど、相手の評判を下げることはできるもんね。
おかもと:えーっ!?
西堀:あの人はスタッフと寝てるって噂を流すとか、水着を隠すとか。
おかもと:私はそれをやられても、ずっと我慢してきたんです。
西堀:ああ、本当にやられてたんだ!(笑) いじめてきたのはお笑い芸人? アイドル?
おかもと:……。
西堀:言っちゃえよ! これ読んでる人はみんなそういうの知りたいんだからさ!
おかもと:いじめってほどじゃないですけど……(と言って2人に耳打ち)。
西堀・滝沢:わはははは!(笑)
おかもと:これ絶対に言わないでくださいね!
西堀:他人の連載はラクでいいなあ!
おかもと:初回から汚さないで! サバイバル術を聞きたいんです!
――では、おかもとさんが他の芸人さんより優れている部分はどこだと思いますか?
滝沢:……ある?(笑)おかもと:あるって! 絶対ひとつはある!
西堀:ああ、度胸はあるよね。あんまりビビってない。あと、グラビアの真似とか面白いですよ。事務所ごとのポージングの違いとか。
おかもと:(嬉しそうに)やりましょうか! 例えば、アヴィラさんだったら四つん這いでお尻のアップで、こう(と言ってポーズをとる)。イエローキャブさんだったら巨乳が自慢だから、足を開いてしゃがんで、腕を頭の上で組んでこのポーズ。
滝沢:おー! あるある!
西堀:小池栄子がそのポーズしてるのが目に浮かぶよね。これもっとやっていきなよ!
人より劣ってる部分を見せるのは武器になる
――では、おかもとさんに足りない部分は何だと思いますか?
西堀:たくさんあるけど、まずはデリカシーがない。昨日も移動中の新幹線で、おかもとに何か質問されたから答えていたのに、こいつ気付いたらiPhoneでゲームやってたんですよ!おかもと:「PopStar!」っていうアプリが面白いんです!
西堀:そういう問題じゃねえよ!(笑) あと、話しててもすぐに論点がズレるよね。それに、あまりガツガツしてない。
滝沢:だから枕営業もしないし。
おかもと:もうその話はいいですよ!
西堀:こいつは中途半端に何でもできるし、空気読んじゃうんです。だから、もっと吹っ切った方がいいよ。
おかもと:本当に中途半端なんです。私は全部グレーなので。いずれ白黒つけたいなとは思ってるんです。もしくは、濃いグレーにするか。
『全方位型お笑いマガジン コメ旬』Vol.4
このインタビューは、お笑い評論家・ラリー遠田が編集長をつとめる『全方位型お笑いマガジン コメ旬』Vol.4(キネマ旬報社・刊)に掲載されています。話題のお笑い芸人インタビューがてんこ盛り!Amazonで詳細を見る
- 1