【GOGW映画 家族編】水谷豊が“普通”のサラリーマンに変身!『HOME 愛しの座敷わらし』
『HOME 愛しの座敷わらし』(4月28日公開)
家でも会社でも居場所がない晃一(水谷豊)、夫の脳天気さに不満な妻・史子(安田成美)、友人関係に悩む中学2年生の梓美(橋本愛)、喘息のため過保護に扱われる小学4年生の智也(濱田龍臣)、認知症の症状が出始めてきた晃一の母・澄子(草笛光子)。一緒に暮らしているのに、心がバラバラな高橋一家は、晃一の転勤で岩手県の片田舎にある築200年の古民家へ引っ越すことになる。苦労しながらも田舎暮らしに慣れてきた頃、不思議な現象が起こり始める。一家の住む家には、座敷わらしが居ついていたのだ。その座敷わらしをきっかけに、それぞれが自身を見つめ直し、家族の絆を再生していく。オススメのポイント1 水谷豊の“普通”ぶり
テレビドラマ「相棒」で杉下右京役のイメージが強い水谷豊。彼が本作で“普通”のサラリーマンを演じることになったのは、自ら志願してのこと。原作である、荻原浩の同名小説に惚れ込んだ水谷が、「相棒」のスタッフらとともに映画化を実現させました。映画『逃れの街』以来28年ぶりに単独主演を果たした水谷は、今までのイメージを覆すような姿に注目です。家族の思いでの父親は、思春期の子供からするとただの世話焼きにしか感じないことも。そういったよくある家族の姿に親近感が湧きます。オススメのポイント2 家族を繋ぐ存在
誰もが一度は抱いたことのある、家族に対しての思いが本作には詰まっています。高橋家の長女・梓美は、思春期真っ只中。学校のクラスメイトと上手くいかず、そのせいか家族に八つ当たりすることも。史子は、引越し先の環境に馴染めず、自分のことで精一杯で家族の変化になかなか気付くことができません。肝心の晃一もまた、仕事で手一杯。ついにバラバラになってしまった高橋家を繋いだのが座敷わらしの存在でした。最初は座敷わらしに怯えていた高橋家もだんだんとその存在に助けられていきます。オススメのポイント3 古民家が持つ力
バラバラになった高橋家を繋いだのは座敷わらしだけではありません。彼らが住む古民家もまた重要な存在のひとつとなっています。ロケを行った岩手県遠野、岩手山、盛岡、滝沢村、雫石町、花巻の自然の多さに、水谷と安田はすっかり惚れ込んでしまったほど。そんな大自然の中に建つ築200年の古民家には、今の時代では珍しくなってしまった囲炉裏があります。無理に会話をしなくても、ひとつの囲炉裏を囲うことで自然と素直になり、今まで言えなかったことを言えてしまう不思議な力があります。“普通”のサラリーマンを演じている水谷は、なかなかイメージが沸かないかもしれません。最寄り駅まで自転車で30分かけて通勤する姿は見物です。それに負けじと、安田の“普通”の母親ぶりもなかなかのもの。高橋家それぞれの抱える悩みは、どれも共感できる部分が多く、自分の家族と置き換えて観るとまた別の楽しみ方ができるかもしれません。また、映画の公開に合わせ、原作者の荻原は、新たに創案した絵本「ここにいるよ ざしきわらし」を製作しました。まだ映画を観るには早い小さいお子さんがいる家庭でも楽しめる作品です。
映画『HOME 愛しの座敷わらし』は、4月28日(土)より全国公開。
・映画『HOME 愛しの座敷わらし』 - 作品情報
映画はビビビ! のマサキの所見評価
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