椎名誠・原作“あやしいサバイバル・ムービー”の主題歌は星野源


 2004年に刊行され、椎名誠ワールド全開と評された小説「ぱいかじ南海作戦」が、主演の阿部サダヲを筆頭に、永山絢斗、貫地谷しほり、佐々木希ら俳優陣を迎え、7月14日より全国ロードショーとなる。

 監督には、本作が映画監督デビューとなる新星・細川徹が抜擢。コントユニット“男子はだまってなさいよ!”の主宰を務め、2000年代のシティボーイズ・ライブでは作・演出を担当し、人気を博してきた若手実力派が、自らの脚色で本作に息を吹き込んだ。

 撮影は、原作を忠実に再現するため、オール南の島ロケを敢行。阿部サダヲ演じる、失業と離婚で人生につまずいた佐々木は、南の島で人生の再スタートを切ろうとする。楽園で出会う個性溢れる面々とのおかしな交流や、タイトルにもある“作戦”を遂行するべく奮闘する登場人物たちを描いたあやしいサバイバル・ムービーで、現代の日本でそれぞれに悩みを抱えた人間たちが力を合わせて頑張る姿にいつの間にか勇気づけられ、笑い、癒され、どこかホッコリと温かくなれる映画が誕生した。

 主題歌を手掛けるのは、松尾スズキ主宰、阿部サダヲが所属する人気劇団・大人計画の俳優であり、インストゥルメンタルバンド「SAKEROCK」のリーダー、また執筆業も行うなど才能豊かに幅広く活躍する、星野源。同主題歌「パロディ」は、細川監督からのオファーを受け、星野源が書き下ろした新曲で、現時点でリリースは未定となる。

 オファーを受けた星野源は「沖縄料理屋で19歳から4年間働いていました。沖縄の素晴らしさや、日々を笑い飛ばすことの大切さをそこで学びました。だから今回、主題歌のオファーをいただけてすごく嬉しかったです。ずっとやりたかったおっちゃんのリズム。チャンキー・ミュージック。ごちゃ混ぜの音楽。日々の中にあるパロディについての歌ができました。」と主題歌について語っている。

『ぱいかじ南海作戦』ストーリー
“全て”がなくなったと思っていた。でも、そんなのは“全て”じゃなかった。
リストラと離婚が同時にやってきた佐々木は、唐突に気分転換をと思い立ち、南の果てまで来てしまった。島に着いたその日に4人組のキャンプ生活者と出会い、一瞬にして「ここはパラダイスだ!」と有頂天に。悩みを打ち明け、癒され、飲み交わすビールは人生最高の味だった。しかし酒盛りに酔い潰れた翌日、佐々木の持ち物の一切合財と共に4人組は忽然と姿を消してしまう。いよいよ全てを失い、途方に暮れる佐々木のもとに、都会生活に疲れて島を訪れた若者オッコチ、そして関西娘2人組のアパとキミが加わって、4人の奇妙な海浜生活がスタート。次第に結束は固まっていく。そんなある日、出先で4人組のホームレスの噂を耳にした佐々木は全財産を取り返すべく、リベンジを決意する。起死回生の賭け、佐々木の“ぱいかじ南海作戦”の始まりだった…。

映画「ぱいかじ南海作戦」公式サイト
星野源オフィシャルサイト

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