クラウド型ストレージサービス比較 (9)「ZumoDrive」はiTunesに対応【デジ通】


クラウド型ストレージサービスの第9弾は「ZumoDrive」。無料での容量は2GBとふつうだが、キャッシュ機能やiTunes連携などすぐれた機能がある。もっと普及してしかるべきサービスだ。


■容量は2GB
ZumoDriveの無料ストレージ容量は2GB(サインアップ直後は1GB)。クライアントソフトをインストールすると、エクスプローラ(MacOS XではFinder)上に仮想ドライブがあらわれ、ここにファイルをコピーするとクラウド上にアップロードされる。「Dropbox」や「Nドライブ」に近い感覚だ。

また、特定のローカルフォルダをZumoDriveにリンクすることもできる。共有も同様に、フォルダやファイルを右クリックすることで設定でき、特定フォルダへの手動での移動は必要ない。

■特色は「キャッシュ」
ZumoDriveの特徴は、クラウド上とファイルを同期する場合、ファイルのすべてをダウンロードするのではなく、一部をキャッシュする方法を取っていること。ファイルすべてをローカル上にも保存するDropboxでは、保存容量が小さいSSDを搭載したノートパソコンで使用する際に不安があるが、このような心配はない。キャッシュされたデータを開くと、ネット経由で差分がダウンロードされる仕組みだ。ファイルの更新履歴管理もできる。

もう一つの特徴は、「iTunes」への対応。クラウド上に保存された楽曲をiTunesで再生でき、プレイリストのインポートも可能。こちらも楽曲ファイルがキャッシュされ、ローカル上にすべてダウンロードする必要はない。

■スマホにも一通り対応
iOS、Andoroid向けの公式アプリも提供されており、ファイルや画像の閲覧ができる。もちろん、スマホ側からの画像のアップロードも可能。楽曲も再生できるので、iPhoneのディスク容量が小さいユーザーでも、容量を仮想的に増やした形で利用できる。

他社製アプリにおける対応は多くない。これは残念な点だ。

■まとめ
ZumoDriveのよいところは、OSのUIと統合されていることと、キャッシュ機能でローカルでのディスク消費を節約できること。この2点は非常によいので、日本ではまだマイナーなのが不思議なぐらいだ。

ただ、ファイルの転送速度は速くなく、「Googleドキュメント」と比べるとずいぶん劣る。ネットワーク面の強化を望みたい。

対応OS:Windows、MacOS X、Linux
対応スマートフォン:Android、iOS、Palm Pre
共有機能:あり
価格:無料(2GB)、2.99ドル/月(10GB)、6.99ドル/月(25GB)、9.99ドル/月(50GB)、19.99ドル/月(100GB)、37.99ドル/月(200GB)、79.99ドル/月(500GB)など
ボーナス:あり

ZumoDrive

大島克彦@katsuosh[digi2(デジ通)]

digi2は「デジタル通」の略です。現在のデジタル機器は使いこなしが難しくなっています。
皆さんがデジタル機器の「通」に近づくための情報を、皆さんよりすこし通な執筆陣が提供します。

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