クラウド型ストレージサービス比較 (6)「box.net」はGoogleドキュメントと連携【デジ通】


クラウド型ストレージサービスの第6段は「box.net」。5GBの容量が利用でき、Googleドキュメントによるオンラインドキュメントの作成・編集・保存も可能な多機能サービスだ。インターフェースは英語のみだが、対応アプリも多く、注目できるサービスだ。

■ブラウザベースの操作が基本
box.netでは、無料で5GBのスペースが利用できる。ただ、ボーナスによる増量はなく、あとはビジネス向けの有料コース(ユーザーあたり15ドル/月より)があるのみ。

日本ではマイナーなストレージサービスだが、米国ではそれなりに知られており、対応アプリも多い。たとえば、Firefoxのアドオン「Open IT Online」をインストールすると、Webページ上のリンクを右クリックでbox.netに保存できる。

パソコン向けの専用クライアントは用意されておらず、操作はWebブラウザベースで、ファイルのアップロードやダウンロードを行う。サインアップページやユーザーごとのページは日本語化されていないが、難しい英語ではないので、利用に大きな不自由はないだろう。「Dropbox」のような同期機能は、ビジネス向けコースのみで利用できる。

■Googleドキュメントに対応
他のストレージサービスは、同期機能の有無にかかわらず、ローカル上で作成されたファイルの保存スペースであることがほとんどだ。

だが、box.netの最大の特徴は、Googleドキュメントを利用したドキュメントの作成と編集がオンラインでできること。オンラインでドキュメントを編集し、それにメモを付けたり、メールで送信したり、共有できる。作成できるファイルは、Doc(Wordに相当するドキュメント作成)、Spreadsheet(Excelに相当)のほか、Web Documentとブックマーク。Googleドキュメントの機能を使っているものでは、PDFやリッチテキストなどへのエクスポートもできる。

■スマートフォンから写真をアップ
スマートフォン向けのクライアントも用意されている。ドキュメントの作成はブラウザで行わなければならないが、クライアントでは閲覧、ダウンロード、画像のアップロードなどができる。Androidの場合は、楽曲や映像などのアップロードも可能だ。

また、クライアント以外の対応アプリもある。Office互換の「Office2」「Office2 HD」「Quickoffice」、さらに「GoodReader」などで利用できる。

■まとめ
ファイルの保存だけでなく、Googleドキュメントが使えるのがウリ。「それならGoogleのサービスを使えばよい」という声もあるだろうが、ファイルのメール送信などの機能は意外に便利だ。

つい先日まで、無料で50GBの容量がもらえるサービスが行われていたが、このような「気前の良さ」にも好感が持てる。パソコン向けクライアントソフトの無償提供があれば、言うことはない。

対応スマートフォン:iOS、Android、Blackberry
対応ソフト:Webブラウザ
共有機能:あり
価格:無料(5GB)、ユーザーあたり15ドル/月(1TB)より
ボーナス:なし

box.net

大島克彦@katsuosh[digi2(デジ通)]

digi2は「デジタル通」の略です。現在のデジタル機器は使いこなしが難しくなっています。
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