ウィルコムの据え置き型PHS「イエデンワ」は″モバイル″できるのか?を試してみた【レポート】



家向け電話機「イエデンワ」を"モバイル"する!?

ウィルコムが9月に発表した「イエデンワ WX02A」(エイビット製)は、自宅の固定電話の代わりとして使える据え置きタイプの筐体をしたPHS端末だ。

10月12日(水)〜14日(金)に東京ビックサイトで開催された「ITpro EXPO 2011 展示会」において「Softbank Solution Provider」内のウィルコムブースで注目を集めていたイエデンワを試してきたのでレポートする。

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年内に発売予定のイエデンワが参考出展されていた


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本体正面


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受話器やコードも付属する


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機能ボタンは決定キーとしても使い、上下左右キーで移動をする


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文字入力の際は電話帳ボタンで文字の種類を変更する

「発表以降、大きな反響を頂いている」(説明員)というイエデンワだが、「W-SIMで利用できるようにして欲しい」「有線LANも搭載して欲しい」「内線機能を搭載して欲しい」といった内容の要望や問い合わせが多いとのことだ。

本体はいたって普通の家の電話機だ。機能ボタンとその周りの上下左右ボタン、そして電話帳ボタンが文字の種類切り替えも兼ねたボタンとなっており、ほとんどの操作をこれらのボタンで行うことができる。


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本体に向かって右側面にはアンテナを搭載。上下に回転する


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左側面には受話器を接続するジャックを搭載する


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上部側面にはACアダプタ差込口、電源スイッチ、microUSB端子を搭載。microUSB経由で電源の供給が可能


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本体の下部側面には赤外線通信ポートを備える


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本体の裏面は単三電池4本が入る電池ボックスを搭載

電源はmicroUSBを使ったAC供給のほか、単三乾電池4本でも利用できる。一般的なケータイやスマートフォンで利用されているリチウム電池には非対応。

壁掛け用のフック穴があったりとあくまで家の電話であることを意識した仕様となっているのだが、せっかくのPHS端末なので筆者はあえて機種変更で1台目利用をもくろみ、モバイル端末として利用することを考えている。説明員への質問も「バイブはついてないのか?」「専用のキャリングケースは用意されないか?」といった斜め上の質問をしてしまったが、話をしている間に説明員もノリノリになって話てくれた。

その中でモバイル利用をするための一番の問題点は、持ち歩いた際に受話器が外れることにより通話状態になってしまう点だ。従来の家の電話同様に受話器を置く部分にボタンが設置されていることで、受話器を上げれば通話状態になり受話口から「ツー」という音が出る。受話器を置くことで終話状態になる。つまり、本体を縦向きに持ち歩くと受話器が外れるので常に話し中の状態になってしまう。この点さえ解決できればモバイル利用もそんなに無茶ではなさそうだ。

徹底して家の電話機を意識した本体だが、実は持ち運びできる普通のPHS端末であることを筆者は見逃さなかった。


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裏面の警告表記が!

「航空機内では電源を切ってください。」と非常にシュールに記載された警告表記。これは間違いなく持ち運びを想定したものだ!(注:PHS端末として必要な警告表記で持ち運びを想定している訳ではない)


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せっかくなので手持ちのバッグにイエデンワを入れてみた。なかなか収まりがよい


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イエデンワをモバイルしているようす(撮影:説明員)

これはまさに「ショルダーホン」といえるれっきとした持ち運び用の電話機だ。受話器を耳に当てた際の不思議な一体感は違和感がほとんどなく想像以上に自然な通話スタイルが得られた。しかし、やはりバッグに入れた際に受話器がずり落ちて通話状態になってしまう。受話器が落ちない専用のキャリングケースが発売されれば次世代のショルダーホンとして活躍できそうだ。

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イエデンワ WX02A(ウィルコム)
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