カメラを片手に散策する、東京リラックスゾーン vol.3
Camera;ROLLEICORD IV、ROLLEI B35
古き良き東京の姿を残した大人気の「谷根千」地区
今回はとてもメジャーなスポット。東京・下町風情を堪能することができる「谷根千」を散策する。谷根千は、谷中・根津・千駄木という、情緒ある地域の愛称。JR山手線でいうと、上野〜日暮里の裏手に広がる一帯だ。全国的に有名ではあるものの、足を踏み入れたことのない人も多いはず。日暮里で下車すると、最も整備の行き届いた谷中が至近なので散策には便利。しかし、それでは少し味気ないので、根津に抜けるルートで歩いてみた。上野の喧騒を抜けると、わずか数分で、庶民的な街並みが現れる。元々、「下町」とは地形的な意味で武蔵野台地より海抜の低い沿岸部地域のことを指したり、町民階級が多く住む場所のことを指し、現在のように「懐かしい雰囲気のある地域」ではない。実は谷中もお寺の多い寺町。おそらく、江戸時代ならば決して下町とは呼ばれていなかったと思う。
一方の根津は歴史的に見ても純然たる下町。上野公園はもともと巨大な敷地を誇る東叡山寛永寺のあったところで、東叡山寛永寺の敷地を抜け、根津の路地に抜けるというのは、散策をする上ではこだわっておきたいポイントなのだ。
現在、東叡山寛永寺跡には、東京国立博物館、黒田記念館、東京藝術大学など、趣のある建物がある。今回は、そんな歴史ある場所を撮るために、レトロなフィルムクラシックカメラを使ってみた。
上野恩賜公園にひっそりと咲いていた曼珠沙華。(Camera:ROLLEICORD IV)
上野恩賜公園を抜けるとすぐにある黒田記念館。日本近代洋画の父ともいわれる黒田清輝が建立した。(Camera:ROLLEICORD IV)
黒田記念館の側壁にはツタが生い茂っている。(Camera:ROLLEI B35)
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