女心と秋の空、恋愛偏差値の低い非モテ草食男子は“マンガ”で女心を学べ
物語の主人公、半童貞サブカル系男子の幸世(29)の元にはある日突然、片思いしていた人、初体験の相手、会社の同僚などからほぼ同時期にお誘いの連絡が。しかし、さえない草食男子の幸世は優柔不断極まりなく、せっかくの女性からのお誘いにもやること全てが裏目に…。読者モデル系隠れ美人・土井亜紀(27)、小悪魔系超絶美人・小宮山夏樹(28)、趣味の合うサブカル系女子・中柴いつか(22)、元ヤン&バツイチ子持ち・林田尚子(29)など、タイプの異なる女性陣とのコミュニケーションを通じて、恋愛偏差値の低い幸世が成長していく姿は、ドラマと映画での実写化が証明したように、マンガの世界だけでは収まらない身近な出来事だ。女心と秋の空、非モテ草食男子ならずとも、男性諸君は女心を学ぶバイブルとして必読して欲しい。
『モテキ』に限らず、原作がもつリアリティから、アニメ、ドラマ、映画化されるマンガは数知れない。2004年から「モーニング」(講談社)にて連載され、単行本は全4巻で300万部を突破した安野モヨコ原作の『働きマン』は、2006年にアニメ化され、翌2007年には菅野美穂の主演によってドラマ化された。主人公の女性編集者、松方弘子(28)はプライベートよりも仕事を優先するタイプで、恋人とは3ヶ月以上セックスレス。仕事モードになると男スイッチが入り、寝食・恋愛・衣食・衛生の観念は消失。通常の3倍の速さで仕事をする“働きマン”へと変貌するのだ。
仕事熱心な男性なら「仕事と私、どっちが大事なの?」と彼女から聞かれた経験は無いだろうか。男性向け恋愛アドバイスサイト「スゴレン」によれば「そんな質問させてゴメンな」が正解らしいが、DINKSなど共働き家庭や、ジェンダーフリーな価値観も広まりつつある今、『働きマン』のように男性が女性に対して「仕事とオレ、どっちが大事なんだよ?」と聞く場面は今後増えるかもしれない。働く女性なら誰もが抱える仕事の悩みだけでなく、松方を取り巻く様々なタイプの人達の視線を通して、男女年齢問わず「働くとは何か?」を改めて学ぶのも悪くない。
しかし、人気マンガがアニメ、ドラマ、映画化と広がりを見せる一方で、実写化や原作と異なる変更が加わることによって、原作ファンの想いを汚す作品も決して少なくない。そんな中、昨年5月にはケータイ専用放送局「BeeTV」に、マンガを動画で楽しむ新ジャンル「Beeマンガ」が登場。「Beeマンガ」とは、マンガの絵を元にしつつ、人気声優たちが表情豊かに登場人物の台詞を読み上げ、サウンドエフェクトによる演出などを追加した“動画”で見るムービーコミックで、目だけでなく耳からもリアルにマンガ楽しめる新感覚が原作ファンからも好評を博し、人気コンテンツの一つとなっている。
『働きマン』と同じく、2003年から2007年まで「モーニング」で連載された、三田紀房の原作による『ドラゴン桜』は、2005年に阿部寛の主演によってドラマ化され、昨年には韓国でも『勉強の神』としてドラマ化。主人公の元暴走族で弁護士の桜木建二は、経営破綻となった落ちこぼれ高校・私立龍山高校を再建すべく、進学実績として東大合格者100人を目標に掲げる。同作で紹介された様々な受験テクニックや勉強法は、受験業界でも話題を呼び、社会現象を巻き起こした。
学校で教わる「歴史」の授業は苦手でも、戦国武将や三国志など、マンガを通して日本や外国の歴史に興味をもった人は多いだろう。『ドラゴン桜』の8限目「マンガによる攻略」では、古典が嫌になる一番の理由とされる、古文を現代文に変換する面倒をマンガによって理解し、古典攻略の第一歩にマンガが一役買っている。
「所詮マンガ」などと軽んじるなかれ、Beeマンガでは『モテキ』『働きマン』『ドラゴン桜』の他にも、現在18作品の人気マンガを配信中。資本主義社会に生涯をかけて立ち向かった革命家・マルクスの代表作『資本論』や、19世紀初頭のナポレオン戦争の渦中にあるモスクワを舞台に描かれる一大叙事詩『戦争と平和』、波乱の人生を歩んだ文豪・太宰治が、死の直前に書き上げた傑作自伝的小説『人間失格』、「聖書」に次ぐロングセラーで「近代小説」の元祖『ドン・キホーテ』など敷居の高そうな文学作品までも、Beeマンガでは学ぶことができるのだ。
「BeeTV」は月額315円で全作品が見放題。読書の秋に、家でも外でもケータイでマンガを持ち運んで勉強しよう。
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