9.11から10年、アカデミー賞受賞者たちが勢揃いして世界的ベストセラーを映画化


 世界的ベストセラー「EXTREMELY LOUD AND INCREDIBLY CLOSE」の映画化が決定し、2012年2月に日本公開することとなった。また、邦題は『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』に決定。映画化権の争奪戦が繰り広げられ、ワーナー映画とパラマウント映画による共同制作となった。

 本作は、悲しさ、嬉しさ、怒り、愛、楽しさ、恥ずかしさ、そしてユーモアを交えた“喪失”と“再生”のヒューマンドラマ。主人公・オスカーの父が“9.11”で亡くなった。彼は、最愛の父が遺したメッセージを探す旅に出る。突然、愛する者が奪われた時、遺された者たちはどう生きるのか。歴史の悲劇に対峙してきた三世代の物語が紡がれていく。

 オスカー役は、全米で人気のクイズ番組「ジェパディ!」に出演した天才少年トーマス・ホーン。オスカーの父親役は、2年連続アカデミー賞主演男優賞を受賞したトム・ハンクスが演じる。さらに、母親役は『しあわせの隠れ場所』で念願のアカデミー主演女優賞を受賞したサンドラ・ブロックが演じ、オスカー受賞俳優同士の初共演が実現した。その他、4度のトニー賞に輝いたゾーイ・コールドウェルや『ペレ』で主演男優賞にノミネートされたマックス・フォン・シドー、『ダウト』で助演女優賞にノミネートされたヴィオラ・デイヴィスといった、豪華キャストが勢揃いした。

 監督は、3作連続でアカデミー賞監督賞候補となったスティーヴン・ダルドリーが務める。また、『フォレスト・ガンプ/一期一会』でアカデミー脚本賞受賞のエリック・ロスが脚本を担当。撮影監督は、『ミッション』『キリング・フィールド』でアカデミー撮影賞を受賞したクリス・メンゲス務める。今年『ソーシャル・ネットワーク』、『トゥルー・グリット』で作品賞にノミネートされたスコット・ルーデンが製作を担当する。

 撮影は、今年3月から5月にニューヨークで行われ、無事クランク・アップしたそう。キャストはもちろんのこと、実力のあるスタッフが集結しており、早くも来年のアカデミー賞確実の呼び声が高まっている。第84回アカデミー賞ノミネートの発表は、現地時間2012年1月24日、授賞式は2012年2月26日に開催される。果たして、アカデミー賞受賞となるだろうか。

 本作の原作は、2005年に全米で発売されたジョナサン・サフラン・フォアのベストセラー小説。2010年9月までに、58万5000部が全米で発行されている。シリアスな現状をユーモラスに語るオスカーの独白を軸に描かれている。また、凝ったタイポグラフィーや、随所に挿入された写真がヴィジュアル・ライティングの手法で編まれる新しい読書体験が共感を呼び、世界30カ国で翻訳されている。日本では、今年7月28日に同名タイトルで発売され、「人気若手作家による9・11文学の金字塔」として話題を呼んでいる。

 まずは、来年の公開に備えて原作を読んでおこう。

 映画『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』は、2012年2月より、全国ロードショー。

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