【Office Scope vol.08】オシャレでポップな空間が、オフィスを「楽しく仕事をする」場所に(株式会社Stardust Communications)


 ワークスペースのデザイニングに優れた企業のオフィスを訪問し、そこで働く人々の声から、その“働き心地”をリポートする連載企画『Office Scope』。第8回の今回は、日本最大級のケータイフリーマーケットサイト『ショッピーズ』の運営を手がける、株式会社Stardust Communicationsをご紹介。トレンドの最先端を行く女子中高生たちから絶大な支持を集めるITベンチャーが目指す理想型のオフィスとは!?



エントランスの両サイドにもさながらジブリ映画のような光景が。奥のトビラの向こうは会議室。



正面には役員室。左手のドアの向こうには多目的に使えるリフレッシュスペースが広がっている。



木目調のドアを開けると、白を基調にしたシンプルでこじんまりとした会議室が現れる。


社員のモチベーションを第一に考えたオフィスデザイン

 「僕個人は特にこだわりがあるほうでもないので、オフィスを移転する際も、当初は『広ささえあれば』ぐらいにしか考えていなかったんです。だから、デザインを『ヴィス』さんにお願いしたのも、『こうしたい』っていう主体的なイメージがあったというよりは、社員のモチベーションにつながるのなら、オフィスにリソースを割いてみるのもいいかなってぐらいのトライアル感覚。ウチのメインユーザーは女子中高生ですし、社内には若い女性社員も多くいるので、スタイリッシュではありつつ、ポップさも感じてもらえればってことで現在のようなカタチになったんです」
 そう語る代表取締役社長の井上氏ら、3人の設立メンバーと1〜2名のアルバイトのみでスタートした株式会社Stardust Communicationsは、この9月で設立5周年。ケータイひとつで女子中高生を中心とする60万人以上のユーザーが、190万点もの商品を自由にやりとりできる、日本最大級のフリーマーケットサイト『ショッピーズ』をはじめとしたモバイルメディアの運営を数々手がける同社は、多様なIT業界のなかでもいま最も勢いのあるベンチャー企業のひとつだ。


調光によってバーラウンジのような雰囲気になるリフレッシュスペース。夜8時以降はなんとお酒も飲み放題。


リフレッシュスペースではユーザーを招いた座談会も開催

 「オフィスを作るにあたって、僕が目指したのは『広さ』と『快適さ』、それに『ユーザーが気軽に足を運べる空間であること』の3つ。トップダウンでやってみて使ってもらえなかったら悲しいな、なんて危惧したりもしてはいたんですが、そこは自然と社内文化として浸透してくれたと思います。十分な広さを確保したリフレッシュスペースは、会社説明会や勉強会はもちろん、社員たちの誕生会や歓迎会にも活用されていますし、ワークスタイルという面でも期待通りのシナジーは起こせてるんじゃないかな、と」
 来客用の応接スペースであると同時に、社員同士が気軽に親睦を深められる場所としても公私の別なく有効活用されているリフレッシュスペースでは、サイトを利用する実際のユーザーを招いての『ショッピーズ女子会』なる座談会まで開催。文化・トレンドの発信地でもある渋谷という街の利便性を活かして、ユーザーのニーズをダイレクトに反映する“顧客一体型”のサービスの提供に、これまで以上に注力しているという。


日中は照明もやや明るめ。ついついくつろぎたくなるソファは社長が自らチョイスしたものだ。


臨機応変な柔軟性が育む自由闊達な社内風土


直々に取材に応じてくれた
代表取締役社長・井上大輔氏
 「新しく入った社員の歓迎会や、プロジェクトの達成会なんかをその場ですぐに開けるというのは、思いのほかいいものです。他に仕事があっても臨機応変に対応できますし、その柔軟性がモチベーションの向上にもつながる。以前と比べてもミーティングの機会も格段に増えましたし、そういう意味でも、こうしてオフィスをリデザインしたのは正解だったかなと思いますね。まぁ、個人的には殺風景でちょっと汚いくらいのほうが逆に落ちついたりもするんですけどね(笑)」
 ただ仕事をするのではなく、「楽しく仕事をする」――――。そうした社内風土を醸成するためにも、その後押しはどんどんして行きたいと語る井上氏のもと、同社は現在のオフィスになって以降も2度のリフォームを実施。意欲的に社内環境の整備にも努める一方、福利厚生の面でも、配偶者や子どもの誕生日を祝うための「誕生日休暇」なる風変わりな有休制度を設けるなど、30人近い社員一人ひとりが士気高く仕事に打ちこめる環境づくりをも推進する。



執務フロア内のミーティングスペースは、想像力を刺激するべく、まぶしいほどの白をあえて強調。


人やオフィスの成長が促進する、企業としての成長

 「僕らは成長過程のベンチャーなので、人の成長にあわせて、オフィスも会社も成長させていかなきゃなって想いはつねにあります。どんな年代にも幅広く浸透しているインターネットには、まだまだ限りない可能性がありますし、会社の成長こそが、僕のモチベーションでもありますからね」
 インターネットのもつ「無限の可能性」を「星空(=宇宙)」に見たてて、それを社名の由来とした株式会社Stardust Communications。そんな星々をつなぐ存在でありたいと願う彼らの働く場所だからこそ、その快適なワークスペースには、「星」を眺めるために必要不可欠な「自然」のモチーフがふんだんにあしらわれているのだ――――。


■関連リンク
 ・株式会社Stardust Communications 公式サイト
 ・フリマサイト『ショッピーズ』トップページ
 ・オフィスデザイン ヴィス 公式サイト
 ・Office Scope過去記事一覧

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