1時間45分以内ならスリープで節電!MSがPC節電の裏技を伝授


東日本大震災による電力不足を受け、家庭および企業における節電の重要性が増すなか、マイクロソフトはWindowsを搭載したパソコン(Windows PC)の節電に関する情報提供および効果的な利用方法の提案を目的に、財団法人電力中央研究所の協力のもと、Windows PCの消費電力検証を実施、その検証結果と節電効果について発表を行った。

また、この検証結果をもとに、Windowsにおいて複数に及ぶ節電設定を一括で行う「Windows PC自動節電プログラム」を同社ウェブサイトからのダウンロードを提供するとともに、節電設定に関する一般ユーザー向け無償電話サポート窓口を開設する。

節電に関する情報および節電設定プログラムはウェブサイト「Windows PC節電策」(http://www.microsoft.com/japan/setsuden)にて公開されている。 さらに同ウェブサイトにて、企業における自社のPC利用形態に合わせた節電設定や削減効果の試算のための詳細データを公開している。

■主な検証結果および節電効果
マイクロソフトが発表した主な検証結果および節電効果は、下記のとおり。
・最新のPCは、5年前に発売されたPCに比べて平均約53%の節電効果があり、また、ノートPCはデスクトップPCに比べて平均約66%の節電効果がある(同年発売機種比較)
・PCの電力量はOS起動時に多く消費しており、OS起動時はスリープ状態からの復帰時に比べて3倍以上の電力量を消費している
・電源OFF時の待機電力とスリープOFF時の待機電力との間には約0.5W(ワット)の差しかない。したがって、1時間45分以内にPCを再度使用する場合は、スリープ(Windows XPではスタンバイ)が推奨される(Windows XP 搭載デスクトップPCの場合)
・PC利用時の最も有効な節電策はディスプレイの輝度調整である。画面の明るさを100%から40%に変更することで平均23%の電力削減が可能である
・上記の結果からWindows PCの利用において、スリープもしくはスタンバイの有効活用と利用時のディスプレイ輝度調節による節電効果が高いといえる(一台あたり平均節電効果:約30%※) ※ある一定の利用シナリオで90分利用した場合

今回の内容はWindows OS搭載PCをある一定の利用シナリオで検証した場合の数値および節電効果であり、特定のPCハードウェアについて言及するものではないとしている。

■「Windows PC自動節電プログラム」概要
名称: Windows PC自動節電プログラム
概要:当該プログラムは、Windows PCにおいて節電効果が望める複数の項目を一括で設定するもの
対象OS: Windows 7、Windows Vista(R)、Windows XP (全ての Service Pack)
提供サイト:http://www.microsoft.com/japan/setsuden
提供形態:.msi (Windows インストーラーファイル)
対象: 自らPCの設定変更が難しい一般ユーザーや情報システム担当者がいない法人ユーザーを想定
※対象外:Windows Server Active Directoryグループポリシーやシステム管理製品などで管理された企業内PC、またはPCメーカー各社から提供されている電源管理機能があらかじめ組み込まれたPC

代表的な節電設定内容:以下の設定項目をAC電源接続時の電源プランに適用
・「画面の明るさ」:40%(Windows 7, Windows Vista ノート PCのみ)
・不使用時での「ディスプレイを暗くする」までの時間:2分 (Windows 7 ノート PC のみ)
・不使用時での「ディスプレイの電源を切る」までの時間:5分
・不使用時での「コンピューターをスリープ状態にする」までの時間:15分

■PCの節電1kWはオフィス全体では1.3kWの節電に
財団法人電力中央研究所 システム技術研究所 需要家システム領域リーダー 上席研究員 工学博士 中野幸夫氏は、
「現在、PCのない生活は考えられません。日本全国に7,000 万台を超える数のPCが普及している中で、1台の節電効果は小さくとも、使い勝手を損なうことなく節電する方法とその効果を明らかにしたことには大きな社会的意義があると考えています。

さらに、PCの節電には、冷房に必要な電力を減らす効果もあります。オフィスなどにおいて、PCの消費電力を1kW削減すると、冷房に使われる電力は約0.3kW削減されます。すなわち,PCの節電1kWはオフィス全体では1.3kWの節電になります。この効果も忘れてはなりません。」と、コメントしている。


マイクロソフトは、本年夏に予想される電力不足に向けた節電対策として、今回の検証結果をもとに、さらにWindows PCの節電に関する情報および効果的な利用方法について、ウェブサイト、店頭や各種セミナーなどを通して提供していくとしている。

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