吉高由里子が現場で涙「こんな時だからこそ、ほっこり笑える映画を」


 いよいよ4月1日よりテアトル新宿、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国一斉ロードショーとなった、吉高由里子・主演映画『婚前特急』。震災の影響により公開前に予定されていた試写会やイベントがことごとく中止となる中、公開翌日の2日には、東京・テアトル新宿にて初日舞台挨拶を開催。会場には立ち見が出るほど超満席の観客が詰め掛ける中、吉高由里子の他、共演の加瀬亮、浜野謙太(SAKEROCK)、そして前田弘二監督が劇場に駆けつけた。

 11時半からの上映終了後、MCの紹介により吉高由里子、加瀬亮、浜野謙太、前田弘二監督が登壇。吉高が「面白かったですかー?」と聞くと、客席の各所から「面白かった!!」との声が上がる。吉高が「もっとちょうだい!」と要求すると、場内が笑いに包まれ、にこやかなムードでイベントがスタートした。

――ご挨拶をお願いします。

吉高由里子(以降、吉高):本日はありがとうございました。緊張しますね…。今日はお父さんとおばあちゃんがきているんですが、おばあちゃんに「こんな映画にでるんだよ」と言ったら「5人の男の人と?」とビックリされました。そういうシーンはないので、おばあちゃん良かったね(笑)。

加瀬亮(以降、加瀬):今日はたくさんの方にきて頂き、ありがとうございます。監督は経歴を見ると、小さい作品をたくさんたくさん作られていて、そんな積み重ねがあって、今回のような映画にたどり着いたんだと思います。そんな映画に出れて嬉しいです。

浜野謙太(以降、浜野):普段は「SAKEROCK」というバンドをやっています。監督が5年前にライブを見たきた時に「なんか面白いヤツがいたな」と思い出してくれたみたいで、今回キャストに選ばれました。

前田弘二監督(以降、前田):4年前に脚本を書いたんですけど、今日のこんな日が迎えられて、諦めずにやって良かったと思います。自分ごとなんですけど去年まで、このテアトル新宿でアルバイトをしていたので、こういう形で戻ってこれて良かったです。

――吉高さんは撮影中、監督にいじめられたと聞きましたが?

吉高:いじめられたというか、無視されていましたね。それが演出だったと知らなかったので、監督に嫌われているんじゃないかと思っていました。加瀬さんや浜野さんとしゃべっている時はニコニコしているのに、私が入ると笑顔が消えたり(笑)。撮影が終わった後に、私の役は起伏が激しい役なので、普段からイライラを維持して欲しいと思ったからと聞いて、ビックリしました。

前田:すみません(笑)。本当に吉高さんの演じるチエは、間違ったら女の子に嫌われてしまいそうな役なんですけど、それをとても可愛く演じてくれて、僕の方が仕掛けたのに、反対に仕掛けられた感じです。

――役作りはされましたか?

加瀬:吉高さんへの接し方は普段と同じでしたね。いろいろ話しかけられても、話を半分しか聞いていないとか(笑)なので、役作りはしなかったです。

吉高:テンションが高い役だったので、とにかく疲れてましたね。たくさんご飯も食べていましたし。監督はすごくこだわる人で、100%は100%ではないとダメなんです。ベソかいて泣いた時があるんですけど、その時浜野さんと一緒の撮影で、普通ならそこで慰めたりするじゃないですか。それがスーとセットからいなくなって、ひどいですよね。

浜野:吉高さんは全部の雰囲気を自分の物にしてしまうので、必要ないかなと思っていました。(その時は何をしていたんですか?の質問に)すみません、音楽を聴いていました(笑)。

――最後に一言ずつお願いします。

吉高:2年前に加瀬さんに「笑ってしまうから視界に入るな」と言われ、2年経った今、やっと視界に入ることができました(笑)。監督も大事に大事に温めて作った映画が、やっとみんなのところに届いて嬉しいと思います。こんな時だからこそ、ほっこり笑えるこんな映画を観て欲しいと思います。

加瀬:こういう状況の中、この時間がどういう時間になるか不安だったんですが、みなさんに拍手をもらえて、本当に良かったです。

浜野:みなさんの明るい笑顔が見れて安心しました。ダメな人達がたくさん出て、ダメながらにうまくまとまっていく映画です。気楽に観れるので、楽しみにきてください。

前田:僕もこんなにたくさんの拍手をもらえて元気になれました。本当に本当にありがとうございました。たくさんの方に、観て欲しいです。

映画「婚前特急」特集ページ - MOVIE ENTER

共有する

関連記事

【カオス通信】自腹ガチ評価!春のB級映画まつり

映画の醍醐味はB級作品にあり! ということで、大作の影に隠れてひっそりと上映されている「面白いかどうか疑わしい」作品を緊急レポート。全部自腹での鑑賞なので、配給会社やスポンサー絡みのしがらみは一切ナシ。劇場のリアルな雰囲…

【アキバ物欲】春休みゲーム特集/PS3・Xbox360が10倍面白くなるグッズ特集

前回の「物欲上昇!アキバ情報」では、任天堂の次世代ゲーム機「Wii」で使えるアクセサリーを紹介した。そこで今回は「Wii」の対抗馬である、ソニーの「PLAYSTATION 3」とマイクロソフトの「Xbox 360」で使える便利なアクセサリーを紹介…

【気になるトレンド用語】誰のためのデジタル著作権!″DRM″は本当に必要なのか?

アップルの世界最大の音楽配信サービス"iTunes Store"が、DRMを適用していないEMIの音楽コンテンツ販売を開始するといったニュースが報じられるなど、"DRM"という用語がにわかに話題となっています。DRMは、デジタルデータ化した音楽や…

【ケータイの疑問】ソフトバンクのホワイトプランは本当に安いのか? 店頭お持ち帰り価格″0円″の秘密とは?

はじめまして、memn0ckといいます。今回から、日本のケータイ市場について、あれやこれと探っていくことになりました。よろしくお願いします。さて、今週は月曜日にNTTドコモが同社のフラッグシップモデルとなる「FOMA 904i」シリーズを…

【モバイル通信の実力チェック】高速・低コスト!ブロードバンド端末 ″EM・ONE″は、本当に高速か?

イー・アクセスが提供する"EM モバイルブロードバンド"は、最大3.6Mbps※のHSDPA通信サービスを月額基本料金5,980円の定額で利用できる高速な通信サービスだ。ほかにも最大3.6MbpsのHSDPA通信サービスを提供している通信事業者は存在する…