書類の作成時間を大幅削減できる！ビジネスを支援する無料ツール３連発【知っ得！虎の巻】

2011/04/01 09:59

ビジネス書類の作成は、要領の良さが大切だ。時候の挨拶や、いつも使う文言など、過去にそろえたビジネス書類の中からひっぱってきて、貼り付けていけば、作業時間を大幅に削減できる。

そこで今回は、ビジネス書類の作成時間を大幅に削減できる無料ツールを3本紹介しよう。

■知っ得 No.0184　無料ツールでクリップボードと検索能力を強化
取引先の名称や名前を間違えるのはビジネスパーソンとして致命的だ。企業名や商品名、同じフレーズなどを何度も入力するときには、コピー＆ペーストを活用してリスクヘッジしよう。もちろん、入力の手間も省け、作業時間も削減できる。

今回紹介するのは、クリップボードの履歴を利用したり、アプリケーション間のコピー＆ペーストをスムーズにしたりしてくれる無料ツール。さらに、過去の書類から必要な部分を探したいときに便利な検索ツールもあわせてご紹介する。

●クリップボードの履歴を利用してスピーディな入力を実現
定期的に作成する報告書のタイトルや、提出相手の氏名などは、過去に作成したビジネス文書から、コピー＆ペーストすれば作業を簡略化できる。けれども、繰り返すうちにコピーに失敗して、うっかり一つ前のデータを貼り付けてしまったことはないだろうか？　「GhostBoard」（作者：くす氏）は、クリップボードの内容を表示してくれるから、こうした間違いを避けられる（画面1）。作者のサイト（http://code.google.com/p/kusu/wiki/GhostBoard）からダウンロードして使ってみよう。

画面1　GhostBoardにはクリップボードの内容が表示される。半透明で作業の邪魔にならないため、使いやすい。

GhostBoardを起動しておくと、クリップボードの履歴も利用できる。文書中に何度も登場するフレーズがある場合には、ここから選択して素早く入力しよう（画面2、画面3）。

画面2　通知領域のアイコンを右クリックし、クリップボードの履歴を選択する。

画面3　選択した履歴がGhostBoardに表示されたら、貼り付けを実行する。

さらに、定型文を登録することができるので、会社の住所や電話番号などを入れておくと誤りなく入力できるので便利だ（画面4）。

画面4　アイコンを右クリックしたときに表示されるメニューから、［red］［green］［blue］のいずれかを選択して番号を選ぶと定型文を登録できる。定型文の内容ごとに色分けして登録しておくと、使いやすい。

●文字の修飾を外してアプリケーション間のコピー＆ペーストを快適化
Wordで作成した書類をもとにして、Excelの表を作ろうとしたときに、いきなり大きな文字が表示されてレイアウトが崩れた経験はないだろうか（画面5、画面6）？

画面5　Wordの機能で書式を設定した見出しをコピーする。

画面6　Excelのセルを選択して貼り付けると、書式もそのまま引き継がれる。

アプリケーション間で文字をコピー＆ペーストすると、文字サイズや太字・斜体などの書式がそのまま引き継がれるためだ。けれど、毎回形式を指定して貼り付けするのは面倒。

プレーンなテキストだけを貼り付けたいときには、「コピペテキスト修飾除去」（作者：矢吹拓也氏）を使ってみよう。作者のサイト（http://www.yoshibaworks.com/ayacy/inasoft/）からダウンロードできる。

操作は特に必要なく、コピペテキスト修飾除去を起動した状態でコピー＆ペーストを実行すれば、書式が外れた状態で貼り付けられる（画面7）。その他、ファイルやフォルダーをコピーしたときに、ファイル名やフォルダー名を取得する機能もある。ファイルのリストを作るときに活用してみよう（画面8）。

画面7　コピペテキスト修飾除去を起動した状態でコピー＆ペーストすると、書式は外れた状態になる。

画面8　通知領域のアイコンを右クリックすると、ファイル名やフォルダー名の取得方法を選択できる。

●簡単操作で条件付き検索を実行
報告書や企画書など、日々作成する書類はやがて膨大な数になる。以前作った書類を引用したいと思っても、すぐ取り出せなければ、結局あきらめて一から作ることに。大量の書類から目的の情報を取り出すため、JGrepper（作者：東郷功氏）を使ってみよう。テキストだけでなくWordやExcelなどのOffice書類、PDFも対象に全文検索できる。作者のサイト（http://www.dennou-sedai.jp/）からダウンロードして使ってみよう。なお、利用するにはJRE(Java SE Runtime Environment) Version 6 以上（http://java.sun.com/javase/ja/6/download.html）が別途必要になる。
検索では、正規表現を利用した複雑な条件も設定できる。通常、正規表現を利用するには、「＋」「？」など記号の意味を覚えなければならないが、JGrepperには正規表現の入力をサポートする機能が用意されている。誰でも簡単に条件式を作って、検索を実行することが可能だ（画面9〜画面12）。