グーグル、Android向けカーナビアプリ「Googleマップナビ」を日本でも利用可能に


IS01でGoogleマップナビを表示したところ

グーグルは、Androidを搭載したデバイスで利用できるカーナビゲーションアプリ「Googleマップナビ」の国内向けサービスを2010年9月16日(木)から開始したことを発表しています。

Googleマップナビは、助手席などの同伴者が利用することを想定したカーナビアプリ。GPSを搭載したAndroid OS 1.6以上のデバイスで利用可能とのことです。Xperiaなどの既存機種でもGoogleマップを最新のバージョン4.5.0にバージョンアップすると利用でき、すべての機能を無料で使えます。サービス開始に伴って、グーグルは、Googleマップナビについての説明会を開催し、Google Japanプロダクトマネージャー、セス ペンサックラインハート / ソフトウェアエンジニアの井上陸氏が説明を行いました。

02


まず、Googleマップナビの説明の前に、簡単にモバイル市場の重要性を問い、Googleのモバイル検索が2010年までの2年間で5倍、2010年の間だけで4倍の検索回数に増えており、この背景には新しいタイプの携帯電話であるスマートフォンの普及を挙げています。

スマートフォンの特徴としては、様々なものがあるが、インターネットフレンドリーなデバイスで各種センサーが搭載されている点を、グーグルとしては大きなポテンシャルと捉えていると紹介。特に、センサー機能は、人間の五感として捉え、グーグルの強みと組み合わせることによってイノベーションを起こしていこうとしているということです。

その取り組みの例として、1つはマイクとクラウドを組み合わせた「Google音声検索」、もう1つはカメラとクラウドを組み合わせた「Goggles」だということです。これと同様に、GPSとクラウドを組み合わせたサービスが「Googleマップ」で、2007年からサービスを開始し、乗換案内、ストリートビュー、運転経路検索などの機能強化を行ってきたとのことです。

03


そのGoogleマップの新機能としてカーナビのように利用できるナビアプリ「Googleマップナビ」を国内でもサービス開始したという。マップナビは、すでにアメリカおよびEU(欧州)で利用できるようになっていましたが、これに続いて3地域目として日本でサービスインとなったということです。

04


Googleマップを最新のバージョン4.5.0以降で利用可能です。バージョンアップすると、アプリケーション一覧に「ナビ」というアプリができるほか、これまで通り、Googleマップから検索を行ってからも利用可能です。ただし、現状では、自動車によるナビのみ対応となっています。

05


これまでも地図上に現在位置を表示して、目的地までの経路を検索し、簡易的にナビすることは可能でしたが、これに加えて新しく主に以下の点が追加されています。

1. 斜め上からのバードビューによるナビゲーション
2. 音声ナビゲーション
3. ルート沿い検索
4. 高速道路・有料道路を利用/非利用のオプション
5. 航空写真におけるナビゲーションとストリートビュー

日本での対応に伴って、従来のアメリカなどのものとの違いは、高速道路を利用するかどうかのオプションや経路検索の日本の道路への最適化(日本の道路には名称がないところも多いがそういったところでも快適に使えるように配慮)しているそうです。

また、今回、まずはじめにAndroid向けサービスが開始されましたが、井上氏曰く「他のプラットフォームについても対応したいと思っている」とし、iPhone版などについても具体的な内容は回答できないとしながらも「最大限努力したい」としていました。他にも、「渋滞情報についてもできる限り対応できるように努めているが予定は立っていない。将来的には対応したいと思っている。」とのことです。

様々な検索もできるため「タクシーでどっち側から乗ったらいいのか?など手軽に使ってもらえたら」とのことですし、カーナビメーカーが独自にカスタマイズして利用することも可能になっているということですので、Android搭載でGoogleマップナビベースのカーナビも今後出てくるかもしれませんね。Androidがますます普及してきそうです。


Googleマップナビの紹介ムービー


記事執筆:memn0ck


■関連リンク
エスマックス(S-MAX)
エスマックス(S-MAX) smaxjp on Twitter
Google Japan Blog: Google マップナビで楽しいドライブを


■関連記事
SC-01Bでiモードメールが使える「spモード」を使ってみた!Windows Phone向け機能をチェック
東京ゲームショウのスマートフォン関連展示を一挙紹介【レポート】
LG、最新Androidスマートフォン「Optimus One with Google」「Optimus Chic」の詳細発表
FOMAカードなしXperiaをいつでもどこでも使える!?ポータブルWi-Fiとの併用を試す
HTC、Androidスマートフォンの新機種「Desire Z」「Desire HD」を発表!日本でも発売予定

共有する

関連記事

【世界のモバイル】モバイルブロードバンド天国へ!海外で進む高速サービスにみる日本との格差

日本の携帯電話は世界でも最も進んだサービスを提供しているといわれている。ところが海外に目を向けてみれば、日本にはない便利なサービスが多く存在している。特に2006年から各国で開始されている「モバイルブロードバンド」は日本に…

【ケータイラボ】このサイズでスマートフォン、ノキア「705NK」

昨年中に発売されそうだと予想されていたものの、結局年を越して発売になったのがノキア「705NK」である。Vodafone時代……ひとつ前に出た「804NK」が折りたたみモデルだったのに対して、今回のモデルはストレートモデルである。ウリはな…

【世界のモバイル】SIMロック販売の真実 - こんなに違う海外と日本の実情

最近、日本ではSIMロックやインセンティブ販売についての議論を多く見られるようになった。総務省が「モバイルビジネス研究会」でSIMロック制限について検討をはじめるなど、携帯電話の販売方法についてユーザーに選択肢を与えようとい…

【気になるPC】君はいくつ知っているか?なつかしの名機に出会える「日本電気レトロ博物館」

今日では、パソコンは日常生活の一部となり、主婦や子供にも使われるほど身近な道具となっている。そんなパソコンも黎明期は、マニアやマイコン少年のあこがれのアイテムであった。そんなパソコン(マイコン)黎明期から活躍した名機に…

【世界のモバイル】″ブランド力″で海外に勝てない日本端末

携帯電話シェア世界第3位。堂々たる大メーカーにまで上り詰めたSamsung。日本でもソフトバンク向けに特徴ある端末を多数リリースしており、存在感あるメーカーになりつつある。先日開催された国際情報通信技術関連見本市「CeBIT 2007」…