チョイワルな親父ゴルファーを唸らせる効果的なレッスン 【ゴルフコラム vol.6】


「彼女の前で格好良くゴルフがしたい!」、「高校時代の友人たちに負けたくない!」、「上司に馬鹿にされたままでなく見返してやりたい!」などなど…。ゴルフスクールに通う皆さんには、それぞれの願望がある。

本音の部分を聞いて「良いじゃないですか、見返しましょう!」と心強い言葉で後押ししてくれるのは、都内にあるゴルフスクール「54GOLF CLINIC」代表の星野豪史さん。同スクールに通う生徒さんの年齢は「小学生〜70代半ば」と幅広く、マンツーマンのレッスンの途中、前述のようなやり取りが実際にあるそうだ。

星野さんは「その気持ちがモチベーションになればいい。ゴルフは“一生、楽しめる”スポーツ。結局、今よりも上手くなれば、楽しさがもっとプラスされる。ぜひ、一人で悩むのでなく良いコーチと出会ってください」とメッセージをくれた。

ビデオ撮影によるスイング解析はもちろん、コースレッスンも同じコーチに頼めるスクールは意外と少ない。同スクールでは、練習に集中したキャンプも国内外で開催しており、コース上での“判断力が向上した”と評価を集めている。

「上手くなりたいです。しかも、手っ取り早く…」とわがままを言いながら、インストラクターのトップを務める星野さんに質問をぶつけてみた。

インタビュー:「54GOLF CLINIC」代表の星野豪史さん

――スクールに通う受講者のレベルは問わないのですか?

星野豪史(以降、星野):はい。レベルで言いますと初めてクラブを握るビギナーの方からツアープロの方まで、受講されています。

――早速ですが、スクールの特長を教えてください。

星野:基本的に60分を1コマとして、マンツーマンスタイルでみっちりレッスンしています。スイング解析をビデオ撮影、映像として見ていただくことで、感覚のレッスンではなく視覚的なレッスンに。生徒さんの理解度を上げて、しっかりフォローアップする事を優先しています。

――理解度を上げることが重要なのですか?

星野:はい、当たり前のことですが問題点を理解していることがポイントですね。ご自身の課題をしっかり認識してインストラクターの私達と共有することが大事です。

スイング解析のために行うビデオ撮影においては、専用の照明を使いながらシャッタースピードを向上させ、高速の動きをとらえます。このデータをもとに、パソコン上で動作解析すれば皆さんのスイングは丸裸になります。

初めてのレッスンで「うすうす気づいていたけど、ここまでひどいとは」と言って、落ち込む方が多いです。でも、そこが出発点にならないといけません。

↑【動作解析の一例】「うすうす気づいていたけど、ここまでひどいとは」と言って、落ち込む方が多いビデオレッスン。写真右がスイング修正前で、左がレッスン3回受けた修正後。スイングプレーンがかなり修正された様子がわかる。

  
都内2箇所(港区・虎ノ門、板橋区・中台)で運営されている「54GOLF CLINIC」の施設


――現状を把握することが大事なのですね。

星野:正面や後方からのスイング動画を見ながら、課題となる点を整理します。分析されたデータを元にレッスンすると、理解度が違うので進み具合が格段に違ってきます。

――そのデータは共有できるのですか?

星野:はい、もちろんです。課題となる部分とレッスンの内容は、お客様それぞれの専用ページをインターネット上でも作成します。受講した内容を忘れてしまわないように24時間365日、動画でレッスン内容を復習していただく事が出来ます。

ゴルフの練習をする事は誰でも出来ます。ですが、上手くなる練習とエクササイズになってしまう練習には、明確な違いがある事を知って欲しいと思います。

――エクササイズになってしまう練習というのは?

星野:自力の練習だけでは限界があると思うからです。世界で活躍するトッププロにもコーチがいます。ワールドランキングが上位のプロゴルファーもお金を払ってコーチを雇っています。

――世界で一番上手いはずなのにゴルフを習っているのですか?

星野:客観的視点を持ちたいからだと思います。ゴルフゲームでは、14本のゴルフクラブを使用できます。コースの多様性、自然条件の変化と多岐にわたり学習項目があります。冷静なコーチ目線で考察。短期的・中期的・長期的視点で持ち、課題の優先順位を決めたり、練習メニューの細分化を図っていると聞きます。

――世界のトッププロでも何を練習したらいいか、悩んだりするのでしょうか?

星野:世界のトッププロも、皆さんと同じで自分のスイングで嫌いなところばかりを治したがります。繰り返しになりますが、現状を正確に把握する事はゴルフにおいて重要です。課題をしっかりコーチに見つけてもらいましょう。効率よく上手くなるなら、レッスン時間を割いてコーチングを受けてみてほしいです。コーチと一緒に中・長期的な取り組みをしてレベルアップをする事をおすすめします。


同時に、正面と後方から撮影することで、身体とスイングがどのような動きになっているか一目瞭然だ。


――星野さんのスクールでは、インストラクターの方は何名ですか?

星野:スタッフ達が6名います。全員が'99〜'09年にJGTO(社団法人日本ゴルフツアー機構)のツアープレイヤーで、クォリファイングトーナメントにて第3ステージ以上の進出経験があります。

ビデオ撮影をしてくれるレッスンは多くありますが、コースレッスンも積極的に開催しているスクールは意外と少ないと思います。普段習っているコーチとコースレッスンすることも非常に効果的です。

ビデオ解析でのスタッフのクオリティは重要ですが、コースレッスンやキャンプ等のラウンドで一緒にプレーできるスタッフが揃っています。スタッフ全員が見本を見せられます。見て覚えることはもちろん、ゴルフ場でのコースマネージメントを一緒に考えることが出来て「アドバイスが非常に役立った」と評価を頂いています。ぜひ、一人で悩むのでなく良いコーチと出会ってください。

――時間が無い人や、スクールに通えない場所の人には?

星野:練習器具の使用をおすすめします。これまで、たくさんの種類に分かれた器具が発売されています。どれを購入したらいいか、わからないかもしれませんが、アメリカのPGA TOURでも使用者が多い「ライトアングル2」という商品をチャンスがあれば、試してみてください。私も在米時から愛用してきました。

腕に装着された器具をダイヤル調整すれば、1Wのフルショットはもちろん、アイアンのコントロールショット、アプローチ、パターの練習まで、様々シーンの練習に対応。優雅なスイングへと誘導してくれます。スクールに通う時間が無かったりする方には、“身体で覚えた感覚で打つ”という方法を実践してみてはいかがでしょうか。


アメリカで開発された練習器具「ライトアングル2」。右腕(左腕)に装着することにより、過剰な腕の動きや間違った腕の動きを矯正してくれるのに役立つ


実際のコースで使用されている動画があるので、参考にして欲しい。



■関連リンク
54GOLF CLINIC 公式WEBサイト
ライトアングル2 - 商品説明ページ


続けて、茨城や千葉のゴルフ場でコースレッスンを開講している「T−GROUND(ティー・グラウンド)」代表の小渕さんにも話を聞いた。



コースレッスンで体感したい「頭を使うゴルフの楽しさ」

バンカーレッスンの一コマ。各々の修正箇所をチェックしてもらえる

  
写真左から、ティーショット、アプローチ、パターレッスンの風景。


コースレッスンでは、プロが放つ“生きた球”を近くで体感すること終わらず、プロが親身になって対応してくれるカウンセリングの時間が大切な要素。レッスンを開始する前に、現状の悩みや直したいことを相談すれば、個別のテーマはもちろん、練習メニューまで、上手く整理してくれる。

そのコースレッスン、ゴルフブームの影響から多くの企業が参入し、さまざまなゴルフ場で開催している。受講者のレべルや好みに合わせたプログラムを細かく準備。基本的な構成は、カウンセリングを受けた後、午前中はトコトン練習して、午後はラウンドレッスンをする流れだ。

「午前の最後には、芝生の上からアプローチ練習をします。マットの上から打つと滑ってくれるので打ちやすいですが、芝生の上から打つのは難しくなり、練習の意味では雲泥の差がありますね」と小渕さん。

そして午後に入ると、コースを回りながら、直にアドバイスをしてもらえるレッスンとなる。

「午前中の課題としたスイング修正はもちろんのこと、コースの攻め方や、ミスショットした原因などを話し合います。そして、ミスショットの後には、もう一度打ち直しができます。コーチが教えてくれる“頭を使うゴルフの楽しさ”。是非とも体感して欲しいですね」

「練習場でのレッスンは、大人数で90分程度のレッスン。1ポイント程度の修正しかできません。室内だとしたら、どのくらい飛んでいるかも分かりません。スイング修正のみのレッスンになるのは仕方ありません」。

確かに室内練習場では、スイング修正が中心。コースレッスンなら、ミスショットの克服のため、アドバイス直後の実践プレーができる。しかも、ラウンド終了後には反省会行われる1日中“ゴルフ漬け”の状態。これなら、レベルアップが出来る。

傾斜地からのショット練習。ミスショットであれば、原因を探ってから、もう一度打ち直しができる

  
左足下がりのショットやアプローチ練習風景。スコアアップにつながる練習方法をアドバイスしてくれる


同スクールの場合、1レッスンは最大で8名まで。少人数制で行われるので、料金は高くなるが、成果がついてくるゴルフレッスンがここにある。

「ラウンドをしていると色々な問題が発生します。それは斜面やラフ、または池越えのショットなど、難易度が変わったりもします。それに応じたクラブ選択、狙い方など、状況に合わせたアドバイスを投げかけます。実際のコースで打つから、本当の技術として吸収できます」。

よく耳にしたことがあるフレーズ。「ゴルフは、上がってナンボ」。良いスコアを出す、また、カッコいいスイングでボールを打つためには、人に頼ってみることが近道かも知れない。



■1レッスンの「基本料金」
平日は¥18,900。曜日やレベル、その他回数割引などによって料金は変動する。

■1日のスケジュール
 9:40〜ヒアリング
10:00〜練習場レッスン
12:00〜ショートゲームレッスン
12:30〜昼食
13:40〜パター練習
14:00〜6ホール以上を回りながらの、コースレッスン
16:30〜反省会

■関連リンク
T−GROUND 公式WEBサイト


■コラム/配信スケジュール
・第1回/女子ウケがイイ、ゴルフ男子とは
・第2回/ゴルフデート、嫌われる男子たち
・第3回/ゴルフに夢中な男子諸君、女子にモテたいならコレを読め
・第4回/ゴルフデートを攻略、グッと上がる確率論とは
・第5回/チョイワルな親父ゴルファーから学べ
・第6回/チョイワルな親父ゴルファーを唸らせる効果的なレッスン

ゴルフ特集 2010 - livedoor HOMME

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