ちょい悪なオヤジゴルファーから学べ 【ゴルフコラム vol.5】
■ゴルフコラム
・vol.1 - (女子ウケがイイ、ゴルフ男子とは)
・vol.2 - (ゴルフデート、嫌われる男子たち)
・vol.3 - (ゴルフに夢中な男子諸君、女子にモテたいならコレを読め)
・vol.4 - (ゴルフデートを攻略、グッと彼女に近づける方法とは)
・vol.5 - (チョイワルな親父ゴルファーから学べ)
・vol.6 - (チョイワルな親父ゴルファーを唸らせる効果的なレッスン)
話を伺ったのは、かつての流行語“ちょいワルオヤジ”と呼ばれている年代で、トレイン コーポレーションの代表を務める長谷川康之さん。自身のブログ「キング・オブ・ちょいワルオヤジの華麗なる日々」の中で、華やかなゴルフ生活を披露するのはもちろん、20年も続いている男同士の勝負…という、“ディープな楽しみ方”も紹介している。
長谷川さんのゴルフ歴は37年。その奥深いゴルフ生活について聞いてみた。
――ゴルフを始めたキッカケは?
長谷川康之(以降、長谷川):初めてクラブ握ったのは大学生くらいの時です。両親がともにプレーヤー、近くにゴルフ練習場がある環境でした。そう、あの人。小松原三夫さんっていう有名なプロゴルファーにも教えてもらったりしていました。――無理やりな感じですか?それとも自主的?
長谷川:自主的ですね。でも、その時は本気じゃありませんでした。当時は、スキーやテニスもやっていたので。だけど、そろそろゴルフもやらないとダメだなって気づいて、スタートした。ゴルフというスポーツは、簡単には上手くいかず、進歩が遅かったですね。そこで感じたのが「ちゃんとした人に習わなきゃダメ」って。自己流でやってもダメだし、そこら辺の人に習ってもダメだと思います。――なかなか上手くならないですからねー。
長谷川:そうですね。だから現在、レッスンは二つ掛け持ち。かつて、トーナメントプロだった角田周治さんに3、4年習っていて、それに最近、私の友人でもあるヨコシン(現役トーナメントプロの横田真一)が始めた「横田ベース」っていうスクールにも通い始めました。――トーナメントプロとも親交が深い長谷川さんですが、プロから聞いた練習方法などはありますか?
長谷川:ヨコシンから聞いたんですよ。練習方法ではないけれど、2、3日の連続したゴルフやったりすると疲れちゃうじゃないですか。それをどうしたらいいか聞いたわけですよ。疲れを残さない一つの手段として教えてもらったのは、ラウンドを終え、家に到着してからウォーキングを40分して、それから水風呂に入るのです。そうすると、疲れが残りません。ゴルフって技術的じゃない部分もそうだし、プレー前後の要素も絡んでくる。例えばストレッチ、朝からの練習の仕方でも、重要だと思います。プロのトーナメント会場に行くと、片山晋呉プロは、器具を使った調整。牧野裕プロは紐を張って、方向を調べていたり。とあるプロはクラブを互い違いにして、スイングを確かめるとか…、色んな練習方法が見てとれました。
レベルにあわせ、自分の練習方法を確立したいですね。レジェンド(ザ・レジェンド・チャリティプロアマトーナメント)に2年出て、練習の仕方がやっぱりすごいと思った。あと、石川遼プロも練習グリーンで球の転がりとかを見ている。去年の大会を振り返り、一打一打をどうだったかを彼は覚えている。プロの会場に行くと、発見がたくさんあります。
――ゴルフのコーチのほかに、スポーツトレーナーにも見てもらっているとか?
長谷川:毎週木曜日は、“体育の日”と設定しています。トレーナーからスポーツマッサージを受けて、身体の調子を見てもらってからレッスンを受ける順序。腰痛の権威で、優秀なトレーナーだから、姿勢と歩き方のクセを治してもらっています。――ゴルフにのめりこんでいる感じがします。何歳くらいから“ゴルフ命”みたいになったのでしょうか?
長谷川:第一期、第二期に分かれた黄金時代があります。第一期はバブルの頃ですね。河口湖カントリーの練習場が素晴らしいから、メンバーに入った。近くのリゾートマンションに泊り込んで、そこで集中的にプレー。一回、ハンディ5まで行った。でも、そこからはレッスンを受けているわけでもなかったので、段々下手になっていった。そして、どんどん歳もとっていくから体力もなくなって、成績が落ち込んで。第二期は、夢がクラチャンを取りたいと思ったタイミング。そして、パールオープンにも出ようっていう、2つの目標を設定した時です。その目標の為に、週1回のレッスンと、週1回のラウンドをずっとやる決心をしました。
――目標を設定するゴルフではなく、他の楽しみ方はありますか?
長谷川:よきライバル相手がいることでしょう。1990年から始めているので、ちょうど20年。もう250回くらい対戦しています。(その相手は、俳優の石田純一さんのよう。対戦成績は長谷川氏の123勝103敗、18分けだとか)――20年も同じ人とスポーツ対戦するって珍しいですよね?
長谷川:伝統の早慶戦なのです。――ゴルフ場で心がけていることはありますか?
長谷川:最近、カート乗車でのゴルフが多くなっていますよね?僕は基本的にキャディーさんがカートを運転するなら、まず、カートに乗り込まないです。これ、すごく重要なことだと感じます。どうしても歳をとってきて“上り下りがツライ”状態であれば、仕方がないけれど、景色のいいところをね、芝の上を歩けるわけじゃないですか。それもゲームをしながら歩ける。カートに乗ったら勿体無いですよ。例えば、海だったら、海中に潜ったり、砂浜を歩いたり…。芝の上を歩いているときは、木々のにおいを感じるとか、そういう自然をできるだけ、自分の身体と密接にしておきたい。
石川遼プロが初めてマスターズ行った時に「タイガーウッズの歩き方を見てきたい」って言ったでしょ?ウッズの歩き方、立ち方、スタンスに入る時、細かなところにも発見があると思います。ショット以外の重要なポイントを見つけてほしいです。
――そう言えば、ある会場で石川遼プロと会話を交わされたそうですね?
長谷川:普通の18歳と違いますね、なんだろうなー、気の使い方だとか、話ができますよね。大人の会話ができる。――それは考えてなくて自然と?
長谷川:そういうことですね。自然とそういうことができたりするっていうところがスゴイって思いました。――女性の方とのラウンドって、されないのですか?
長谷川:女性と一緒のゴルフ、あんまりしないですね。基本的にまあ、初心者の女の子にゴルフを教えてあげるとか、ゴルフが上手くないのに可愛いだけでコースに連れていくというのが、男の美学としてカッコ悪いと思います。僕は「ゴルフは上手い人に習いなさい」という考え。どんなに可愛くても、中途半端にレッスンしない。それだったら、プロのコーチをちゃんと紹介してあげて「連絡しておくから、そこで習いなさい」と言いますね。――私と違って、芯が通っていますね(笑)。最後にもう一度、今後の目標を教えてください。
長谷川:クラチャンを取ることと、パールオープンに出ること。この2つを人生の目標に設定しています。そのクラチャンになりたいっていうことは、前から思っていたのですが、やっぱり簡単なことではなくて…。“頑張ってる時期”と“もうダメだなという時期”が度重なります。でも、今度はゼロからやり直し。今年からまた挑戦し直そうかなと思っています。――どうもありがとうございました。
今回の取材を通して感じたことは、上級者の方であるほど、レッスンや身体のメンテナンスへの関心が高いこと。自己判断ではなく、周りから見てもらって理解したほうが、手っ取り早いからだ。
次回は、その「レッスン」を中心にレポート。ユニークなカリキュラムで人気を集めるスクールをピックアップする。
■配信スケジュール
・第1回/女子ウケがイイ、ゴルフ男子とは
・第2回/ゴルフデート、嫌われる男子たち
・第3回/ゴルフに夢中な男子諸君、女子にモテたいならコレを読め
・第4回/ゴルフデートを攻略、グッと上がる確率論とは
・第5回/チョイワルな親父ゴルファーから学べ
・第6回/チョイワルな親父ゴルファーを唸らせる効果的なレッスン
■プロフィール
長谷川康之(はせがわ やすゆき)1954年、東京生まれ。
2つの会社(PR会社とファッション雑貨の企画製造販売会社)に分かれたトレイン グループの代表を務める。
2008年の発売以来、2年間で30万個の売り上げを記録したファッション雑貨「女優ミラー」をはじめ、現在も「マカロン ストラップ」や「ジュエル クリップ」など、予約注文を抱えるヒット商品を生み出している。また、先月20日には、トレインのオリジナルブランドだけを取り扱う「T's SHOP TOKYO」を中国・上海の伊勢丹店にプロモーションデビューさせた。国内外を問わず販路を拡大させている。
■関連リンク
・トレイン オンラインショップ
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・ゴルフ特集 2010 - livedoor HOMME