奇々怪々!頭上で重心バランスをとる不思議ちゃんロボット【真ロボット伝説】


今回は倒立振子の仕組みうや原理が学べる学習教材ロボットながら、不思議な楽しさをもつ「Beauto Balancer Duo(ビュート・バランサー・デュオ)」の初級編をお伝えしよう。

■倒立振子(とうりつしんし)とは何か
あまり聞き慣れない「倒立振子(とうりつしんし)」という言葉だが、これは「逆さ振り子」のことだと考えていただきたい。すなわち、通常の振り子は回転の中心に対して重心が下に来た形で安定するが、倒立振子はそれを逆さまにし、重心を上方に持ち上げた形で安定させる、というものだ。

この倒立振子を実現するためには、傾きやモータの回転の検出、それらに応じた出力調整など、高度な制御が必要とされる。そのため、制御理論の学習用として広く用いられている題材なのである。

Beauto Balancer Duoは、倒立振子を題材としつつ現代制御理論などを学習できる教材なのである。と書くと、一般の人向けではないような印象をもたれるかも知れないが、いつは非常に面白いロボットたのだ。

そもそも、重心が本体の上に来ることで安定しているというだけでも十分に不思議なのに、Beauto Balancer Duoはその状態でリモコンで操縦できなり、ライントレースをさせたりすることが可能なのだ。

重心を上に保ったまま移動する姿は、実にか可愛らしく、学習教材としておくのはもったいないぐらいの魅力的なロボットなのだ。

■不思議ちゃんは組み立て済み!
Beauto Balancer Duoは、このタイプの学習教材としては珍しく、本体が完全に組み立て済みで販売されている。
下に掲載した写真は、実際に箱から出したときの状態だ。これに単三乾電池を2本入れれば、すぐにそのまま倒立振子の動作をするのだ。
組み立て済みなので手間いらず

Beauto Balancer Duoには、購入時に「倒立+無線操縦」のプログラムがあらかじめ組み込まれている。
ただ、操縦に用いる無線コントローラは別売であるため、箱から出した状態では単純な「倒立」モードだけで動作する。

「倒立」モードの具体的な手順は、まず本体上部の電池ボックスにあるスイッチをONにした状態で持ち、両方の車輪を接地させて、まっすぐ立たせる。
その状態で背面の小さなスイッチを押すと、あら不思議! モータが動作する小さな音と共に本体が倒立するという寸法だ。

この状態であれば、手を離しても本体が勝手にバランスをとり続けるので、ユラユラと揺れながら2輪で立ち続けるといった、実にユーモラスな姿を楽しむことができる。

■リモコンを繋いで、操縦してみよう!
別売の無線コントローラ(動作保証されているものはヴイストン社製の「VS-C1」だが、多くのPS2タイプ無線コントローラでも使用可能である)を接続すれば、倒立したままででリモコン操縦ができるのだ。

無線コントローラをBeauto Balancer Duoに接続する際は、専用のリモコン差し込み口を半田付けする必要がある。この点だけ、ユーザーによっては少々ハードルになるかもしれないが、それさえ済ませてしまえば、リモコンを接続するだけで自由に操縦ができるようになる。
リモコンを接続するだけで自由に操縦ができる

リモコンによる操縦は、左右のアナログスティックを使うという直感的なものなので、誰でも楽しく操縦できるだろう。倒立してバランスをとる様子や、無線リモコンでの操縦、ライントレースをしながら坂道を登る様子などをムービー記録したので、是非、その魅力を見て感じて欲しい。

動画:不思議なBeauto Balancer Duoの動作
不思議なBeauto Balancer Duoの動作

ムービーを見ていただければお分かりになるだろうが、Beauto Balancer Duoでは専用のセンサを追加することで、倒立したままライントレースさせることが可能なのだ。
センサの組み立てと、Beauto Balancer Duoをパソコンに接続して設定を変更する必要があるが、そのやり方はBeauto Balancer Duo中級編でお伝えしようと思う。

秋葉原のロボット専門店「ヴイストンロボットセンター」では、オープン一周年記念セールを週替わりで実施中だ。
今週はこの記事との連動特典ということで、店頭にてBeauto Balancer Duoを購入される際に「ライブドアの記事を読んだ」を言っていただければ、パソコン接続用のUSBケーブルをプレゼント、とのこと。Beauto Balancer Duoが気になってしまった方は、店頭デモも実施しているヴイストンロボットセンターに、ぜひ足を運んでみてほしい。

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