ロボットでスキルアップ!初めてでもできるロボットプログラム【真ロボット伝説】


ロボットは、競技会でバトルするだけではない。学習教材としても人気があり、学校の従業でも利用されている。
新しい学習指導要領に対応した学習用ロボット教材「Beauto Racer(ビュート・レーサー)」も、初めての人でもプログラミングを楽しく学べるロボットとして人気のロボットだ。

今回は、この「Beauto Racer(ビュート・レーサー)」の組み立てから簡単な動作までの「初級編」をご紹介しようと思う。

■Beauto Racer人気の秘密は簡単で楽しく学べて安い
Beuato Racerは以前にも取り上げたことがあるが、簡単な組み立てと使いやすいプログラミングソフトによって、「計測と制御」の学習に最適な教材だ。学校用教材ながら一般ユーザーでも十分楽しめるロボットでもある。しかもそれが安価に手に入るところが人気の秘密でもある。

ホビーロボットへの腕試しや第一歩としても、プログラミングを手軽に始めたいといった人にはオススメのロボットだ。

ものは試し、早速始めてみたいと思う。

■組み立ては簡単、コツを押さえるとさらに楽ちん
Beuato Racerには、組み立て方法を分かりやすく図解した説明書が付いてくる。
全く同じものがBeauto Racerのサポートページからもダウンロードできるので、これを見ながら組み立てれば、ものの10分で完成できるだろう。

●普通に組み立ても完成はできるが、より手軽に組み立てるための「コツ」を紹介しておこう。
まずは、「プッシュリベット」と呼ばれる黒い部品を、本体基板へ取り付ける作業だ。
しっかりと取り付けるには、しっかりと押し込む必要があるようだ。その場合、手の握力だけで押し込むのは大変なので、Beauto Racerを安定した平らな机の上に置いて、下に示した写真の矢印の位置を両手で押さえつけるようにして欲しい。
プッシュリベットをしっかり取り付けよう

プッシュリベットが基板にピッタリはまれば取り付け完了だ。ただ、あまり力任せに強く押さえつけて基板を破損しないように注意して作業を進めて欲しい。

次のポイントは、モータホルダへの車輪の固定だ。
車輪を固定するためのワッシャの取り付けが少し固いと思われる場合もあるようだ。
この点も、以下に図で示した位置を「指の腹で押す」などといった工夫をすることで、やりやすくなるだろう。
車輪の固定は、指の腹で押す

次に確認しておきたいのは、モータホルダへのモータの取り付け行程だ。
下の図に示したように、モータホルダの溝の部分にモータがピッタリはまるのが正解である。
溝の部分にモータがピッタリはまるように取り付けよう

ここの取り付けが不十分なことがよくあるようなので、注意して作業をして欲しい。

これらのコツさえ理解しておけば、BeautoRacerの組み立てはいっそうスムーズになるだろう。
なお、このほかの注意事項はこちらのBueauto Racer公式ページ内のQ&Aに掲載されているのでのあわせてチェックして欲しい。

■完成 Beuato Racer プログラミングにGO
完成したBeuato Racerがこちらだ。紙の外装を付けてないため製品写真とは異なって見えるが、すでに正しく動作する。これを使い、さっそくプログラミングに移ってみたいと思う。
完成したBeuato Racer(外装は未装着)

なお、電源には通常の単三乾電池のほか、同じ大きさのニッケル水素充電池も利用可能であるため、今回はそちらを使ってみた。

Beauto Racerには初期状態で、ライントレースのプログラムが登録されている。そのため、自作のプログラムを転送しない状態でも、スイッチを入れれば車輪が回るようになっており、組み立て後の動作確認に利用できる。ここも覚えておいて損はないポイントだろう。

■簡単にプログラミング!Beauto Builder
Beauto Racerのプログラミングには、専用の「Beauto Builder R(ビュート・ビルダー・アール)」というソフトウェアを用いる。Beauto RacerのCD-ROM付きパッケージであれば添付のCD-ROMの中に収録されており、Beauto Racerの公式ページからも同じものがダウンロードできる。

Beauto Builder Rの画面は、左には各種の動作をさせるブロックが並び、右にはそのブロックを並べるための方眼模様のエリアが用意されている。
Beauto Builder Rの画面

●プログラムはブロックを並べて繋ぐだけ
基本操作は「右のエリアに左からブロックを貼り付けていき、それらを矢印で繋ぐ」というものになる。

ここでちょっとした注意、ブロックの配置はドラッグ&ドロップではない。
通常このような操作では、[左エリアから右エリアまで、ブロックをドラッグ&ドロップ]という作業が一般的に思われるが、Beauto Builder Rでは、[左エリアのブロックをクリックして選択、その状態で、右エリアのブロックを配置したい場所をクリック]という操作方法となっている。

慣れればなんということはないが、戸惑わないようにしよう。また、各ブロックを繋ぐ矢印を接続していく際には、矢印の「根本」を掴むようにすると、操作がしやすい。
いずれにしても、実際に一度やってみるとすぐに覚えられる操作なので、ソフトウェアの使い方で行き詰まるといったことはほぼないと考えていいだろう。

■プログラムをBeauto Racerに転送
Beauto Builder Rで作ったプログラムは、Beauto Racer内に転送して初めて、実際に動作する。
ここでは、最も簡単に組める動作プログラムである、「1.5秒前進」を例として説明しよう。

1.5秒前進するプログラムは、図に示したように一つのブロックが「開始」と「終了」との間に挟まっているという単純なものだ。プログラムは「開始」ブロックから始まり、「終了」ブロックまで再生されると停止する。実際には、矢印が最終的に終了ブロックに繋っていない状態でも動作するが、プログラミング的には最後に「終了」のブロックが来る方が正式だそうだ。
1.5秒前進のプログラム

Beauto Builder Rが起動している状態でBeauto Racerをパソコンに繋ぐと、Beauto Builder Rのステータス表示が「未接続」から「接続中」に変わる。この状態で、画面上側に並んでいるアイコンの「書込」を押すと、何度かの確認画面ののちに、Beauto Builder Rでプログラミングした内容がBeauto Racerに転送される。

この後、Beauto Racerをパソコンから取り外し、電源を入れれば(あるいは電源を入れ直せば)、プログラムの内容通りにBeauto Racerが動作をするという寸法だ。

ちなみに、Beauto Racerをパソコンに接続するには、本体をそのままUSBコネクタに差し込む方法と、USBの延長ケーブルを使って接続する方法がある。パソコンの形状などによって、使いやすい方を選択していただきたい。
本体を直接USBコネクタに差し込む(左)とUSB延長ケーブルを使い接続する(右)

USBケーブルにBeauto Racerを接続する際には、端子の向きを合わせないとうまくいかないので、気を付けて欲しい。
端子の向きに気をつけて接続

■真っ直ぐ走らない!そんなときはモータの微調整を
さて、Beauto Racerは正しく動作しただろうか?
実は筆者が試したBeauto Racerは、「1.5秒前進」のはずなのに、なぜか少し左に曲がりながら前進してしまった。どうやら、左右のモータに微妙なバラつきがあるようだ。

そんなときには、Beauto Builder Rの「モータの設定」を試してみて欲しい。
Beauto Racerがパソコンに繋っている状態で、Beauto Builder Rのメイン画面から「設定」−「モータの設定」と選択すると、以下のウィンドウが表示される。
モータの設定で左右の調整

これは、右と左のモータのスピードを微調整するための画面だ。初期状態では両方とも60%に設定されているが、直線動作なのに左に曲がるという場合は右のモータに比べて左のモータが遅いということなので、この画面で左のモータスピードを上げる(もしくは右のモータ速度を下げる)。すると、右と左のモータの速度がちょうど同じになり、正確に直線を走れるようになるはずだ。

モータスピードの変更後には「OK」を押してこのウィンドウを閉じてから、いったんプログラムをBeauto Racerに転送する必要がある。これは、プログラムの転送時に合わせてモータの出力情報を書き換えているためで、このウィンドウでモータスピードを変えても、即座に反映されるわけではない。
ちなみに筆者の機体は、左モータのスピードを70%に設定してちょうどよい程度だった。
また、モータスピードを40%より遅くすると、モータが全く回らない状態になるので注意して欲しい。

さて、ここまで進めば、あとは動作のプログラムをガンガン組んでいくことができる。
Beauto Racerの面白さはここから真骨頂を迎えると言えるが、続きは「中級編」でお伝えすることとしたい。


秋葉原のロボット専門店 ヴイストンロボットセンターでは、オープン一周年記念キャンペーンの第二弾を展開中だ。
店頭で「ライブドアの記事を見た」と言っていただければ、Beuato Racerお買い上げ時に単三乾電池を3本、もしくはUSB延長ケーブルをプレゼントしてもらえるそうなので、Beauto Racerの購入をお考えの方は足を運んでみて欲しい。

Beauto Racer(CD-ROM、USB延長ケーブル無し):2,940円
Beauto Racer(CD-ROM、USB延長ケーブル付きパッケージ):3,570円


ロボットのことならなんでもヴイストン ロボットセンター
No1の品揃えロボットショップ

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