ガンダムが見えてきた!関節・センサでとことん強化できる【ヴイストン真ロボット伝説】


前回は二足歩行ロボットキット「RB2000」の組み立て工程をご紹介したが、今回はその魅力をさらに引き立てるオプションパーツと、それを利用した拡張・カスタマイズについて取り上げたい。

■体力を強化せよ!関節(サーボモータ)を増やせ
一口に二足歩行ロボットの拡張と言っても、その内容は多岐にわたる。その方向性の多様さが、ホビーとしての二足歩行ロボットの魅力の一つと言ってよいだろう。中でもメジャーなものが、サーボモータの数を増やすことでより多彩な動きを可能とする、「軸拡張」と呼ばれるカスタマイズである。

初期状態のRB2000には13軸、すなわち13個のサーボモータによる関節が搭載されている。この13軸という数字は、二足歩行ロボットとしての十分な表現力を得るために考え出された「最小かつ最良」の数だという。
しかしながら13軸の状態では、「両脚を大きく開く」「腕を曲げる」といった複雑な動作が、物理的に不可能なことも事実である。そしてそれを可能なものとするために、RB2000には専用の軸拡張パーツが多数用意されている。
19軸に拡張

具体的には、下記のようなキットが用意されている。
RB2000用 15軸化セットA(脚YAW軸):両脚にヨー軸、すなわち「ひねる」方向の軸を追加するキットである
RB2000用 15軸化セットB(肘ROLL軸):両肘にロール軸、すなわち「曲げる」方向の軸を追加するキットである
RB2000用 15軸化セットC(大腿ROLL軸):大腿部にロール軸、「脚を開脚する」方向の軸を追加するキットである
RB2000用 19軸化セット:これは上記3種を全て一度に拡張するキットである
RB2000腰YAW軸拡張キット:腰にヨー軸を追加するキットで、「腰をひねる」動作が可能となる
※腰YAW軸拡張キット以外の各キットには、拡張するサーボモータが含まれたパッケージの他にも、サーボモータが含まれないパッケージが発売されているので、必要に応じて選択していただきたい。

また、RB2000のフレームパーツをよく見てみると、足や腕に共通する部品が多く使われている。これはパッケージとして用意されている軸構成の他にも、自分で自由に組み合わせることが可能ということなのだ。

実際、頭部に「うなずく」動作をさせる軸を追加、ひざ部分をダブルサーボにして動作速度を上げるなど、ユーザーの手による様々な拡張例があるようだ。 RB2000に採用されているCPUボード「VS-RC003」には、同時に30個までのサーボモータを接続可能であるので、拡張時にコネクタの数が不足するということもないだろう。

■自作パーツでオリジナルバージョンも!
発売されているオプションパーツの組み合わせだけで、自由度の高い拡張が簡単に実現できることは、二足歩行ロボットキットとしては特筆すべきメリットである。このことからも、RB2000の圧倒的に高い拡張性を誰しもが実感できるだろう。

腕に覚えがある諸氏におかれては、フレームのパーツを自作することも可能だ。RB2000のパーツは全てアルミ製であるため、自作パーツのねじ止めや追加工などが容易にできるという特徴がある。ベース機体としてRB2000を購入し、必要に応じてパーツを自作してオリジナリティ溢れるロボットを仕上げることもできるわけで、オリジナルロボットの土台としても最適であるといえるだろう。

■知能を強化せよ!ジャイロセンサでどんな動作も安定化へ
ロボットのカスタマイズには、サーボモータを増やす他に、センサなどの内蔵機能を強化する方向性もある。軸拡張が、ロボットの「体力の強化」だとすれば、センサの強化は「知性の強化」といえる。

二足歩行のロボットにおいては、搭載するセンサとして最もメジャーなものは「ジャイロセンサ」だ。
ジャイロセンサは、物体の回転における角速度を検出できるセンサ。これをロボットに搭載することにより、方向に対するロボットの振動を検出することができる。検出結果をフィードバックしてサーボモータに与えることで、ロボットの動作を安定させることが可能となるのだ。
結論的に言えば、ジャイロセンサを二足歩行ロボットに搭載することで、転びにくくなるのだ。

RB2000には、専用のジャイロセンサとして「VS-IX001」という製品が用意されている

このVS-IX001には、2つのジャイロセンサと3つの加速度センサが1つにまとめて搭載されているのだ。これ1つを搭載するだけで、あらゆる方向の回転速度と加速度が検出できる優れものだ。
※加速度センサは、ジャイロセンサと同様にロボットの動作安定性向上に応用可能なほか、重力を検出することで機体状態を判断させることなどを可能とする。

さらに、RB2000は、本体内部にVS-IX001搭載用のネジ穴があらかじめ用意されているため、組み込む場所で悩まなくてもすむというわけだ。

ちなみに筆者は、ロボットをガッツリ動かすためにはジャイロ・加速度センサは必須なアイテムであると感じている。

RB2000は、初期状態のままならジャイロセンサなしでも安定動作するように設計されているが、アグレッシブな動作設定や、前述の軸拡張などの強化をすると、ジャイロというサポート機能が大きな効果としてオリジナルロボットの助け船となるからだ。

RB2000は、本体の組み立てキット・上述のジャイロ加速度センサVS-IX001・無線操縦用の専用リモコンがセットとなった「RB2000 スペシャルセット」が用意されてりる。
それぞれを別で購入するよりもお買い得となっているので、検討してみてはいかがだろうか。

■ニュータイプ対応? さらにセンサを増やしてロボットの革新へ
RB2000に搭載できるセンサは、ジャイロ・加速度センサVS-IX001だけではない。IV-IXシリーズとして、様々な種類の拡張ボードがあるのだ。
IV-IXシリーズ 拡張ボード

具体的には、下記のように多様な拡張ボードが」揃っているのだ。
VS-IX001(ジャイロ・加速度センサ拡張ボード)
VS-IX003(シリアル通信接続ボード):ロボット用CPUボード「VS-RC003」とシリアルコマンドで通信するための拡張ボード
VS-IX004(LED拡張ボード):フルカラーLED(もちろん、点滅や色の変化もプログラム可能である)を接続する拡張ボード
VS-IX004R(RB2000用 両眼フルカラーLED拡張ボード):VS-IX004にLEDとRB2000用取り付け金具をセットした拡張ボード
VS-IX007(デジタル入出力拡張ボード):タッチセンサなど、ON/OFFを検出するスイッチを接続する拡張ボード
VS-IX008(アナログ入力拡張ボード):赤外線距離センサなど、アナログ値を出力するセンサを接続するボード
VS-IX009(MP3プレイヤーボード):microSDカードに記録されたMP3ファイルを再生できる拡張ボード

VS-IXシリーズの良いところは、基板サイズが2.5cm×3.0cmで統一されており、接続に用いるコネクタピンも同じ仕様となっていることだ。そのため、全て同じ寸法のネジ穴さえあれば搭載ができることだ。

RB2000には、VS-IXシリーズ基板が搭載できる箇所が、なんと4カ所も用意されているのだ。ジャイロ・加速度センサボードを搭載してもまだ3枚もの拡張機能を追加できるというわけだ。なんと贅沢な仕様だ。
※VS-IXシリーズは、ロボット用CPUボードである「VS-RC003」に装着可能な拡張ボードである。よって、VS-RC003を使用したロボットであれば、RB2000でなくとも搭載が可能である。

■RB2000のカスタマイズにおすすめの情報サイト
RB2000は。様々なパーツや拡張ボードを搭載して強化ができる。しかしそれは同時に、それらを使いこなすためのプログラミングも複雑になるということだ。

そこでおすすめしたいのが、「二足歩行ロボットコミュニティサイト Let'sロボット」だ。

ここでは、RB2000をはじめとする様々なロボットの情報が多数公開されており、自由に閲覧することができる。
特にダウンロードのページでは、RB2000の軸拡張後のサンプルモーションや、ジャイロセンサ搭載後のサンプルモーションなど、非常に役に立つ情報を入手することができる。

また「RobovieMakerマスター講座」では、RB2000などのロボットのプログラミング専用ソフトウェアである「RobovieMaker」について、初歩的なところから高度な応用編まで、多くの情報が網羅されている。

ロボットキットを購入前、購入後、どちらでも詳細な参考資料として活用できるので、一度覗いてみるとよいだろう。

初心者でも簡単に組み立てられる二足歩行ロボットのキット製品の品質の高さ、カスタマイズすることでさらに高度な動きも実現できる奥深さから、キング・オブ・ホビーともいえる、ロボットの現状がお伝えできたのではないかと考えている。

ちょうど良いタイミングで、来る3月6日(土)には、大阪にあるヴイストン株式会社の本社にて、ユーザー参加イベント「第7回ロボプロステーションチャレンジカップ」が開催される。

市販のロボットキットのままで出場できるクラスから、完全に自作の大型ロボットが出場するクラスまで、幅広く楽しめるイベントとなっているので、近くにお住まいの方はぜひ見に行ってみて欲しい。

ヴイストン ロボットセンター
ロボットショップ

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