NEC 渡邉氏が語る!NECのWindows 7搭載パソコンの特長とPC戦略


NECは、Windows 7を搭載した個人向けパソコン「LaVie」「VALUESTAR」「Lui」8タイプ48モデルを商品化し、2009年10月22日より順次発売を開始した。

新製品の発売に先立ち、報道関係者向けに新商品の内覧会を開催、新モデルのデモンストレーションが実施された。

■「快適さ」をテーマに新製品を投入 - NEC 渡邉氏
内覧会の会場において、今回の個人向けパソコン新商品の責任者である、NECパーソナルプロダクツ PC事業本部 商品企画開発本部 本部長代理 渡邉 敏博 氏にお話をうかがうことができた。
NECパーソナルプロダクツ PC事業本部 商品企画開発本部 本部長代理 渡邉 敏博 氏

渡邉氏は、「快適に使っていただきたいということで、いろいろな機能強化をやらせていただいております。その中でも、まずVistaのモデルよりも起動時間を高速化したり……。

ネットブックについても、お客様から『画面が小さい』『少しモタつく』『少し遅い』という意見を頂戴したので、そこに対するものとして、ネットブックよりも少し上のモデルで、13.3インチの『LaVie Mシリーズ』を用意させていただきました。

あとは、Windows 7を快適に使っていただきたいということで、タッチパネルのモデルを『VALUESTAR W』でご用意させていただきました。

『快適に』ということで、一環してやらせていただいてますけれども、テレビのモデルは『外でもVIDEO』ということで、ワンセグのケータイをお持ちですと、(パソコンで録画したデジタル放送の)テレビ番組を見られます。

『快適さ』をテーマに今回、やらさせていただきました。」と、新製品のテーマが「快適さ」であることを明らかにした。

Windows 7の発売により、通常の冬モデルよりも販売が期待できるのかをうかがってみると、
「やはり相乗効果を目指させていただいております。ご不満を解消するという意味で。新たな提案をさせていただきたいということです。」と、Windows 7を追い風に販売数を伸ばしたいという。

目標販売数について渡邉氏は、
「この前のモデル(夏モデル)はだいたい10万台でしたので、15%アップのところを目指してやっていきたいと思っております。」と、今回の目標台数はコンシューマー向けモデルで11万5,000台/月であることを明らかにした。

拡販に向けた施策としては、
「買い換えが中心になると思っていますので、買い換えの策として今回は、データ引っ越しのソフトを入れさせていただいておりまして、できるだけ簡単に古いパソコンから新しいパソコンへデータを持って来られるようにしました。

ソフトだけだと普通ですが、100円くらいで売られているLANのクロスケーブルをご用意いただくと、それだけで古いパソコンに繋いでいただいて(データの移行が)できます。

さらに、それだけでもわかりにくいと思いますので、パソコンのアイコンをクリックすると、ビデオでの使い方の解説が起動し、その手順にしたがってやっていただくと、データが簡単に引っ越しできるというソフトもご用意させていただいております。

やはり、買い換えもひとつの需要喚起だと思っておりますので、そういうソフトもご用意させていただいております。」と、今回の新製品は買い換え需要に強い点を強調した。

PCコンシューマーでなく、企業関係のほうが立ち上がってくるのは、いつ頃になるかという問いに対しては、
「なかなか読みは難しいと思いますけど、4月-6月期に比べますと7月-9月期は上がってきておりますので、この下期についてはもう少し上がってくると考えております。それに向けて我々も取り組まさせていただきたいと考えております。」と、企業向けの準備も怠ってはいない。

企業にWindows 7のマシンが導入されるかは気になるところだが、その点についてに渡邉氏は、
「Vistaが企業のほうでは受け入れられなかったこともございますので、Windows 7をお待ちになっているお客様もいらっしゃいますし、そういう方々で一部のお客様がWindows 7に移行されると思いますし、もう少し待たれるお客様もいらっしゃると思います。ただ、このWindows 7は企業向けでも需要喚起になるのではないかと考えております。」と、企業のPC導入に対する考えを語った。

最後に、今回の新製品について一言ちょうだいしてみると、
「今回は『快適』ということで、ぜひ、皆様に使っていただきたいと思います。そこについては自信を持っております。」と、「快適さ」を追求した新製品である点を強調した。

■冬モデルを実機で見てみよう
●ネットブックを超える性能と使いやすさを実現した、新モバイルノート「LaVie M」(LM350/VG、LM330/VH)
携帯性を重視し、ネットブックよりも快適な操作環境を求めるユーザーに向けて、新モバイルノート「LaVie M」を発売する。ボディカラーは、艶やかさと高級感を演出する「グロスレッド」「グロスホワイト」「グロスブラック」の3色。
新モバイルノート「LaVie M」

最薄部27mmのコンパクト筐体に13.3型ワイド液晶(1366×768ドット)やデュアルコアCPU「インテル Celeron プロセッサ」を搭載。さらに、19mmピッチと3mmストロークのキーボードを採用するなど、ネットブックを越える性能と使いやすさを実現し、外出先での快適な操作環境を追求した。

LM350/VGでは、約8.5時間の長時間駆動、質量約1.77kgを実現するとともに、大容量4GBメモリを搭載。LM330/VHでは、バッテリ駆動約4.1時間、質量約1.59kgを実現した。

●映像と音を楽しむAVパソコン「VALUESTAR W」(VW970/VG、VW870/VG)
VW870/VGは、Windows 7の新機能「Windows タッチ」に対応したタッチパネルを搭載。画面のスクロール、ズーム、写真の回転などを指二本で操作できるマルチタッチに対応し、デジタルカメラの写真を管理/編集できるソフト「SmartPhoto」の「ぱっと観スライドショー」機能やビデオ編集ソフト、タッチ機能対応ゲームなどを直感的に操作することができる。
映像と音を楽しむAVパソコン「VALUESTAR W」

・個室などにもスッキリと設置できるスリムな新デザイン
一体型の本体は液晶部分の薄さが約87mm、本体の奥行きが約240mm)と、薄さを追求したスリムな新デザインを採用した。さらに、これまでの上方向に10度のチルトに加え、左右各20度のスイベルにも対応し、画面を見やすい向きに調整することができる。

・地上デジタル放送などを快適に楽しめるようにAV機能を強化
VW970/VGは、デジタル放送3波(地上デジタル/BS・110度CS)の視聴とダブル録画に対応し、VW870/VGでは、地上デジタル放送の視聴・録画に対応。両モデルともブルーレイディスクドライブを搭載した。

個室などでも地上デジタル放送やブルーレイタイトルなどを快適に楽しめるように、大画面23型ワイドでフルHD(1920×1080ドット)および、左右178度の広視野角を実現したIPS液晶を新たに採用。専用チップでリアルタイムに画質を調整する「彩りプラス」機能も備える。

さらに、ヤマハ株式会社が開発した独自の低音再生技術「SR-Bass(エスアールベース)」とチタンコーンスピーカを組み合わせた「YAMAHAサウンドシステム」の新規搭載により、臨場感あふれる音を再現。高精細で美しい映像表示とリアルなサウンドを両立させた。

写真:ヤマハ株式会社が開発した独自の低音再生技術「SR-Bass(エスアールベース)」とチタンコーンスピーカ

・業界初、パソコンで録画した番組を携帯電話で視聴できる機能を搭載
パソコン録画したデジタル放送の番組を、携帯電話で視聴できる「外でもVIDEO」機能を業界で初めて搭載した。
デジタル放送を携帯電話で視聴できる形式に変換してマイクロSDカードへ保存することができる。録画中に自動変換しながら保存し、録画終了後すぐに携帯電話で外出先へ持ち出して視聴することが可能だ。

従来から実現しているデジタル放送の約6倍長時間録画機能や市販の外付けUSBハードディスクへの録画対応とあわせて、パソコンでデジタル放送を楽しむ際の利便性をさらに向上させた。

写真:パソコンで録画した番組を携帯電話で視聴できる

●ワイヤレスTVモデルなど、ラインアップを強化した「LaVie L」
無線LANを利用して、デジタル放送をワイヤレスで視聴できるモデルをパソコン業界で初めて商品化するなど、ラインアップを強化。
TV機能対応モデルでは、デジタル放送の録画番組を携帯電話で視聴できる「外でもVIDEO」機能をパソコン業界で初めて搭載した。
ラインアップを強化した「LaVie L」

・業界初、デジタル放送をワイヤレスで視聴できるモデルを新たに追加(LL770/VG、LL570/VG)
無線LAN経由で地上デジタル/BS・110度CSデジタル放送を受信できる専用ユニット「ワイヤレスTVデジタル」を標準添付。これにより、パソコン本体へアンテナケーブルを接続する必要がなく、家の中の様々な場所でデジタル放送を楽しむことができる。

・ハイビジョンビデオカメラ映像の簡単保存を実現(LL350/VGを除く)
ハイビジョンビデオカメラの映像を手軽に残しておきたいユーザ向けに、パソコンにハイビジョンビデオカメラを接続後、AVCHD形式のハイビジョン映像を1ステップ(従来は7ステップ)でパソコンのHDDへ保存できる機能を搭載した。

ブルーレイディスクドライブとフルHD晶を採用したLL770/VG
LL750/VGでは、保存したハイビジョン映像を編集してブルーレイディスクに保存することができる。また、専用チップでリアルタイムに画質を調整する「彩りプラス」機能とフルHD液晶の組み合わせにより、さらに鮮やかな表示で鑑賞することが可能になっている。

また、買い替え・買い増しユーザがWindows 7へ移行する際の使いやすさに配慮し、「LaVie L」および「VALUESTAR」全モデル(32モデル)において、既に所有しているパソコンの使い慣れた設定や今まで作ったデータを、画面の指示に従って進めるだけで新商品へ転送できる「ファイナルパソコン引越し 3.0 PRO for NEC」を搭載する。
さらに、データ移行時の操作を動画で説明する「データ引越し 動画ナビ」や、Windows 7の基本操作も学べるパソコン学習ソフト「パソコンのいろは3」も搭載している。
「ファイナルパソコン引越し 3.0 PRO for NEC」のデモンストレーション

個人向けノートPC冬モデル
NEC

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