和式トイレが原点? 携帯10鉄則の開発者はクラッチ型エンジニア【左脳をシゲキするエンジニア】


携帯電話のインターネット進出と利用の増加により、多くの携帯ウェブサイトが公開される時代を迎えている。
現在では、ただ携帯サイトを作成・開発するだけでなく、どれだけ良いサイトやサービスを提供できるかという品質も求められている。

携帯ウェブ開発10の鉄則を披露したマイネット・ジャパンの開発リーダー平島浩一郎さんも日々、日進月歩の携帯ウェブサービスと向かいあっておいるエンジニアだ。

■ケータイサイトが自分で作れるサービスを開発
平島氏が所属するマイネット・ジャパンは、3年ほど前に平島さんを含む5人で創業したベンチャー企業。今では、従業員も26名まで増え、不況下の現在でも事業を拡大中だ。

平島さんは、どのようなポジションで、どのような仕事をしているのだろか。

「2007年1月にサービスインした店舗向け店舗向け携帯ASP−katy(ケイティ)−を受け持っています。主に開発側のリーダーを務めさせていただいて、開発チームは4人です。1〜3か月スパンで新機能などを開発しています。」
ケイティは、無料でユーザー自身がお店の携帯ホームページを作成できるサービスで、技術的なことに明るくない人もかんたんに携帯サイトを作れるという優れものサービスなのだ。
利用者No.1店舗向け携帯ASP−katy(ケイティ)

利用者No.1店舗向け携帯ASP−katy(ケイティ)

こんな便利な携帯サービスを開発した平島さんは、どのような経緯でマイネット・ジャパン創業メンバーに加わったのだろうか。

■和式トイレからの出発
「当時、現在の社長の上原がブログ勉強会というのを開催していまして、私もそこに参加したことから意気投合し、上原と同じブログ勉強会の仲間たちと一緒に独立しました。
前職は、システム開発系の部署に在籍していたのですが、主な業務が紙媒体向けだったんです。これからはインターネットの時代だと常々思っていて、インターネット関係に進めみたかったこともあり、面白そうなこの会社に参加したんです。」

最初の仕事場、かなり面白かったとお聞きしていますが…

「ええ、場所は銀座なんですけど、築数十年の古いビルで、トイレが和式しかないところだったんですよ。IT関連って、座っていることが多い仕事なんで、結構トイレって大事なんですよね。苦労しました。しかも、男女兼用だったので、女性社員の募集とかしづらくて(苦笑)
そのぶん、利用は自由度があって、エンジニア仲間や近しい方たちと屋上でビアガーデンを開いたりなど、楽しいことも随分できました。」

当時の場所で1年半ほどして、現在の場所にオフィスを移したという。
いろいろ驚きや不便さもあったようだが、楽しそうに当時を振り返る平島さんの笑顔からは、ベンチャーの面白を堪能していたようにも見えた。

■一番うれしかったことは、自分の仕事を実感できた瞬間
今の会社で、一番うれしかったことを聞いてみると
「最初に発注書をいただき、製品を納品して、実際の入金を確認した時ですね。その時は、みんなで拍手しましたから(苦笑)。自分の仕事が収益になった瞬間をリアルに体感できたのは、この会社に来たからこそだと思っています。」

またリリース後のフィードバックやはてなブックマーク等でコメントをいただいたり、メディアからの取材依頼を自分自身で受けたりできたことなども、うれしさとともに大きな刺激として、モチベーションも上がったという。
「今振り返ると、トイレは和式だし、収入面でも厳しい労働環境だったと思うのですが、そうした状況が全然きにならないほど仕事が楽しかったですね。」
マイネット・ジャパン開発リーダー平島浩一郎さん


■携帯ウェブ開発での苦労と驚き- 『使うプロ』と『つくるプロ』
携帯ウェブ開発では、PCでの開発とは違う驚きが多いという。
店舗向け携帯ASP−katy(ケイティ)−とかは、ユーザーに作っていただくサービスなので、私たちが想定してない要望が出てくるので、驚かされます。」

また、携帯独自の文化には、いつも苦労させられるという。
「携帯電話って、独自の文化があるじゃないですか。ワードの登録仕方とか、画面メモとかの使い方から省略語まで、凄く狭い地域やグループ単位のローカル表現なども多数派みたいにいわれたりしますよね。私もついて行こうとした時期があって、追っかけたんですけど、覚えたころには違うルールになって…。そんなわけで、リアルタイムで追いかけるのは断念しました。それで最近は、なるべく、まわりにいる人とか、より多くの人に聞くようにしているんです。」

平島さんは、使い手と作り手は一致しないという。
「ユーザーさんが作り手であれば一番いいのでしょうが、現実には別であることが多いと思います。
ユーザーさんは、『使うプロ』であって、私たち『作るプロ』なんですよね。ただ、私自身は、『使うプロ』の若者と接していることは好きです。」

■寿司好きな平島さんはマルチタスク型
『作るプロ』の平島さんは、どんなエンジニアなのだろうか。
「新しいものが好きです。ネタ探しも好きなので、RSSリーダーとかは見まくっていますね。
仕事面では、インターフェイス系の開発と人を驚かすことも好きなので、遊び心のある使い勝手を作りたいといつも思っています。」
そんな平島さんは、30歳の独身。神奈川生まれで、九州やインドネシアに在住した経験もあるそうだ。

●仕事のスタイルは朝型 マルチタスク型
「どちらかというと、昼中心型で、朝型を目差すタイプでしょうか。朝の空気が好きなんですよ。」
エンジニアは、夜型の人が多いといわれているが、平島さんは、ちょっと違うようだ。

また作業スタイルも、一点集中型ではなく、複数の作業を切り替えながら進めるマルチタスク型だという。
「作業は、割とローテーションさせます。もちろん一つのことに集中して作業もしますが、切り替えを大切にしています。感性を大事にしたいので、視野を狭くせず、ひらめきがおきやすいような仕事の進め方を心がけています。」

●あぶり系寿司が…
平島さんの好きな食べ物は、寿司や和食系だそうだ。特に最近は、炙りトロサーモンなど、あぶり系寿司にはまっているという。
エンジニアは食にこだわるタイプとこだわらないタイプがいるが、平島さんは食べることが大好きなこだわり派のようだ。また、エンジニアさんでよくある間食は、ほとんどしないという。

■生活スタイルはクラッチ型で、グリーンITエンジニア?
仕事を離れたプライベートの平島は、どんな人なのだろうか。自宅の様子を聞いてみた。
「あまり神経質の整理とかは、しないですね(苦笑)。乱雑ということはありませんが、割と細かいことには、こだわらないですね。
そうそう、私、パソコンのデスクトップも整理はしてないんですよ。大事なものは、両端にあればいい位で…。」
会社のエントランスには同僚と作った、お手製の「どこでもドア」


エンジニアの人は、パソコンのデスクトップに無駄なものは置かないという人が多いと思っていたので、このあたりは驚いた。

「大事なことと、そうでないことを分けているんです。大事でないところには気をあまり使わないようにしています。あと、休日とかもパソコンは、あまり使いません。メールの確認は1日1回しますけど、基本休日にパソコンと向かいあうということはありません。」

平島さんは、作業の効率にはかなりこだわるそうだが、すべてに全力を常に出すというスタイルではなく、ケースにあわせて切り替えるクラッチ型だという。

また、ストレス解消法も、よく食べ、よく出かける(バイク走行、ツーリング、旅行)だそうだ。

■自分の手でインターネットユーザーを増やしたい
平島さんのマイブームは「Twitter」だという。
「Twitterって、ネットをやったことのない人でもやってみたいとか思わせる、ワクワク感があると思うんですよ。それに新しい人と繋がっていく速度と力が強いとこですかね。」

平島さんは、Twitterのように、インターネットを積極的に活用してない人たちに、インターネット使う人になるような便利なサービスを作りたいという。

最後に、平島さんのポリシーを聞いてみた。
「毎日の小さな驚きを大事にしたいです。そして、変化のある毎日を送りたいですね。」
と、しなやかに答えてくれた。

マイネット・ジャパン

右脳をシゲキするエンジニア特集
携帯ウェブ開発10の鉄則×3つの落とし穴
リアルをヴァーチャルに!新進デザイナーの伝えるデザイン
未経験からWebデザイナーに転身!今北舞さんの仕事術
1日で100のアイデアを生み出す方法
Presented by パソナテック- ITエンジニアとクリエイターのための派遣・転職・求人情報サイト

共有する

はてなブックマークに追加

関連記事

携帯は無料通話になるのか? ノキアのケータイ対応するSkype【気になるトレンド用語】

世界的な携帯電話メーカーであるノキアが同社の携帯電話で無料通話のSkypeに対応すると発表しました。Skypeは、P2P技術を使い無線LANなどを介してSkype同士での無料通話ができるアプリケーションとサービスです。ノキアは、2009年第3四…

真のモバイル・ブロードバンド時代へ!「UQ WiMAXサービス開通式」レポート【ケータイラボ】

UQコミュニケーションズ株式会社は、高速モバイルデータ通信が利用できる世界基準のフューチャー・ブロードバンド通信サービス「UQ WiMAXサービス」を開始するのに先立ち、2009年2月26日、都内 帝国ホテル本館4階「桜の間」において「UQ…

FON公式サポート!高速で安価な「livedoor プロバイダ」

自宅でインターネットに接続するためには、プロバイダと契約しなければならないが、そこで問題となるのがプロバイダの選択だ。ひとくちにプロバイダといってもプロバイダごろにサービスは多種多様であり、同じプロバイダで複数のプラン…

仕事もプライベートもバランスが大事 ミニノートPCだってクールに【ミニノートPC特集】

今、話題のパソコンといえば、6万円から4万円台という低価格がセールスポイントのミニノートPCです。インターネット利用が目的で性能を抑えてはいますが、予想外に仕事でも使えることから、サブではなくメインとして使う人も増えていま…

明日に仕事は残さない 働きマンは大画面でテキパキ【ミニノートPC特集】

今、話題のパソコンといえば、6万円から4万円台という低価格がセールスポイントのミニノートPCです。インターネット利用が目的で性能を抑えてはいますが、予想外に仕事でも使えることから、サブではなくメインとして使う人も増えていま…