SEにOFFマナーを指南する現役慶応女子大生の「おもてなし」


インターネットの普及と経済不況の影響もあり、最近「SE(システムエンジニア)」という職が以前にも増して注目されるようになっている。一時は、女性から「つきあいづらい」「ヲタクが多い」などと敬遠されたこともあったが、安定した雇用と待遇から人気職業となっている。

一口にSEといっても、単にプログラマを指す海外とは異なり、国内ではプロジェクトを円滑に進めるマネジメント力が求められる。つまり、プログラマとしてだけでなく、プロジェクトマネージャ(PM)へキャリアアップしていく出世職でもあるのだ。当然、PMには優れた技術だけでなく、コミュニケーション能力や広い視野、バランス感覚が問われる。

アクシスコンサルティング(株)の企画する「IT Leader Life Support Project」は、PMを目指すプログラマやSEを対象に、スキルアップや豊かなエンジニア生活を支援するプロジェクトだ。セミナー、イベントなどを通して、会社ではできないSE同士の交流や情報交換を通して、生活や人としてのレベルアップも応援していくという。

その第一弾となる今回は、仕事場だけでなく、OFFの場でのビジネスマナーを取り上げる。

あなたは、「OFFの場でのビジネスマナー」、自信をもって大丈夫と言えるだろうか?

急にお客様と飲みに行った時や上司の家に招かれた時、デートの時のさりげないマナーなど、仕事場以外の場所で気まずくなるのは避けたいものだ。
仕事を離れたOFFの場所でこそ、人とのコミュニケーションが試される時でもある。そんなOFFのビジネスマナー、「和のおもてなし」の心を、慶應義塾大学法学部政治学科に在学中で、「TVチャンピオン2 なでしこ礼儀作法王選手権」の優勝経験をもつ矢島 里佳さんが若きSEたちに伝えるという。

矢島 里佳さんは、現役の学生ながら、なでしこりかプロジェクト学生団体「和愛 〜わあい〜」の立ち上げや都立産業技術研究所の中小企業社長向け講演会での講師をつとめるなど才色兼備のコミュニケーションの達人でもある。
「IT Leader Life Support Project」は、PMもこなすSEやPMを目指すSEを対象に、スキルアップや豊かなクリエイター生活を支援するプロジェクトだ。セミナー、イベントなどを通して、会社ではできないSE同士の交流や情報交換を通して、生活や人としてのレベルアップも応援していくという。

今回、矢島 里佳さんを起用したのも、既存のスキルアップとは異なり、会社では教えてくれない仕事外での上手なつきあい方や恋の手ほどきなど、OFF生活でよくあるケースでのビジネスマナーと「おもてなしの心」を役立てようという企画だ。

矢島 里佳さん(以下里佳さん)に、SEたちとの交流を前に期待を聞いてみた。
「SEは現代の巧」、フリートークが楽しみと語る矢島 里佳さん


■SEは、日本を支える現代の「巧(たくみ)」
里佳さんは、相手への思いやりがもっとも大事で、海外でいう「サービス」と日本の「おもてなし」は違うものだという。

「海外のホテルだとルームサービスで部屋は入室した状態に戻されてしまいますけれど、日本の旅館では使っている状態を残して周りを整理してくれたりするんです。マニュアルどおりのサービスを超えたもの、それが『おもてなし』だと思います。」
と、海外ホテルなどの画一化したマニュアル的なサービスではなく、日本旅館のような相手の状態に気を配る配慮こそがコミュニケーションには必要だと感じているそうだ。

また、SEに対しては、
「SEという職業は、現代を支えてくれる『巧(巧み)』『職人』だと思うのです。今の日本でSEに頼らない企業はほとんどありません。現代人の生活を支えている、縁の下の力持ちであるSEさんたちの技術者としてのロジカルな思考と現代の『ものづくり』としての思いも学びたいです。」
と、システムづくりに対するSEたちに期待をしているという。

■和をテーマに新しいビジネスを
2009年、学生団体「和愛 〜わあい〜」を発足させ、日本の「和」と「伝統」をテーマに学生と社会を結ぶビジネスプロジェクトに取り組んでいる里佳さんだが、まだ現役の大学生でもある。
彼女の現在の活動は、「TVチャンピオン2 なでしこ礼儀作法王選手権」の優勝がやはり転機となったという。優勝後、個人で活動を展開していたが、より多くの同年代の人々とともに日本の伝統文化を学び、広めていきたいと考え、学生団体「和愛 〜わあい〜」を立ち上げた。
「『和愛』は、日本の伝統文化をプラットフォームとして、ポータルや駅のように機能していたいのです。単に昔のままの伝統を押しつけるのでなく、昔の伝統文化と今の文化を融合させて国内だけでなく海外へも送りだしていきたいと思っています。『和愛』は、和文化を未来に繋げたいと願う現役大学生から成るプロジェクトチームです。「和の日常化」を目標とし、人々が和の伝統文化にアクセスしやすくなるような環境づくりと和と日常品のコラボレーションの実現を目指し日々活動しています。」と、里佳さんは今の活動の抱負を語った。

中小企業社長向け講演会の講師を引き受けた際も、先人の経験を学ぶつもりで引き受けたという。後援会では60代や70代の社長さんたちと交流を通して、アナログ世代とデジタル世代の違いなどを現場の声から学んだという。

「私の原動力は、楽天的なやってみよう精神なんですよ。」と、ポジティブな勇気が里佳さんのパワーの源のようだ。

■SEたちとの懇親会が楽しみ
里佳さんは、セミナー後に行われる懇親会にも積極的に参加して、実際にSE同士で交流をし、今回のセミナーの内容の実践の場として役立ててほしいという。

「今回のセミナーでは、マナーについてもお話させていただきますが、形式的なマナーだけではなく、『おもてなしの心』をお伝えできたらいいなと思います。『おもてなしの心』を、お仕事に役立ててもらえたら嬉しいです。」と、日本を支えてきた職人の後継者として、これからの日本を変えていくSEたちへの思いを語ってくれた。

また、
「今回は、懇親会で、参加者のみなさまと交流させていただけるのを楽しみにしています。SEさんたちとお話をして、いろいろなことをお聞きしたいです。」と、女子学生らしい一面も見せてくれた。
SEのビジネスシーンで使えるOFFのマナー

■SEのためのビジネス講座〜ビジネスシーンで使えるOFFのマナー
開催日時:2009年4月25日(土)13時30分〜17時00(16:00〜17:00懇親会)
対象者 : 若手中堅のシステムエンジニア
参加人数: 20名(参加多数の場合は、抽選とさせていただきます)
参加費用: セミナー参加費無料
懇親会への参加をご希望の方1,500円(当日受付にてお支払いください)
会場  :アクシスコンサルティング8Fセミナールーム
主催  :アクシスコンサルティング株式会社

IT Leader Life Support Project - アクシスコンサルティング

■矢島 里佳(やじま りか) プロフィール
生年月日:1988年7月24日
趣味  :茶道・華道・着物・身近な「和」探し・ピアノ・フルート・ゴルフ
目標  :『21世紀に和の居場所を作る、現代人の日常生活と日本の伝統文化の融合』
     日本の伝統文化を世界に広めるため、起業を目指して日々活動しています。
活動  :なでしこりかプロジェクト代表、司会、モデル、ライター、書籍執筆、講演会、セミナー、コラボ企画などのお仕事をさせていただいています。
     「TVチャンピオン2 なでしこ礼儀作法王選手権(テレビ東京)」優勝、都立産業技術研究所の中小企業社長向け講演会講師
著書  :『カリスマ慶應生が教える やばい!戦略的AO入試マニュアル』(ゴマブックス)
     『AO(FIT)入試で慶應大学法学部に合格する!!』(エール出版)
HP&Blog :『なでしこりかオフィシャルホームページ』(http://www.nadeshiko-rika.com/)
慶應義塾大学法学部政治学科 在学中

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