カメラの限界を超え始めたデジタルカメラ【気になるトレンド用語】


進歩を続けるデジタルカメラが新しい時代に入ろうとしています。

デジタルカメラ(以下デジカメ)は、手軽なサイズと価格ながら、高画質・多機能さから人気を集め普及してきました。フィルムがいらないカメラとして登場したデジタルカメラは、現像代が不要という経済性と撮ってすぐ写真を確認できる利便性で人気を呼びました。その後も高画質化を進めるとともに、動画機能の強化、高倍率なズーム、撮影シーンにマッチした多彩なモードにより、フィルムカメラにとってかわりました。

右肩上がりで売る上げを伸ばし続けたデジカメも、フィルムカメラと同様に普及しきると新規購入の減少とともに買い換えがメインとなり、売る上げは停滞を始めます。しかしデジカメは、こうした状況を新技術によりのり切り続けてきました。
最初に登場したのが「手ぶれ補正」といってもよいでしょう。
手ぶれ補正技術の登場で、小型で軽量なデジカメでもブレのないきれいな写真が撮れるようになりました。

そして手ぶれ補正が当たり前に機能として標準搭載されるようになると、さらに新しい技術が登場します。


■笑顔を判断する頭脳 - 顔認証・スマイル認証 -
手ぶれ補正機能の次に登場したが顔認証システムです。カメラが被写体の顔に自動でフォーカスを会わせていることで失敗のない撮影を実現しました。この技術は、移動する人を追尾する機能や笑顔を認識できるようになるなどさらに進歩を続けています。

顔認証システムは、人の特徴を利用して認証を行うバイオメトリクス認証に属するものです。ATMなどでも利用されている指紋をはじめ、眼球の虹彩、声紋などの身体特徴を利用して本人確認するセキュリティ技術を応用したものです。
各社で採用するシステム技術が異なるようですが、あらかじめ保存されている顔データベースと眉や目、口といった特徴の位置関係を照合して顔であるかを判定しているといわれています。また、笑顔などの表情の判断は、口角の角度などを検出して判定を行っていると推定されています。

こうした技術の進歩で新たな買い換え需要を掘り起こしてきたデジカメ業界ですが、さらに新しい方向が生まれてきているようです。


■肉眼では見られない瞬間を撮る - ハイスピードムービー -
カシオは、一秒間に60コマ(60枚/秒)・最大一秒間に1200コマ(1200枚/秒)という高速連射機能によるハイスピードムービーを実現し、肉眼では見ることのできない瞬間を撮影できるEX-F1、一秒間に40コマ(40枚/秒)・最大一秒間に1000コマ(1000枚/秒)のEX-FH20を発表しています。
これらのデジカメでは、スポーツや鳥の羽ばたき、水滴などの現象を超スローモーションで記録することでき、これまでの民生用カメラでは不可能だった映像を簡単に手にすることが可能となっています。
EXILIMスペシャルサイト
EX-FH20


■カメラの限界を超えて肉眼に迫る - ダイナミックレンジダブルショット-
リコーは、これまでカメラの常識としてあきらめられていた現象に解消に挑戦したデジカメ「CX1」を発表しました。

写真を撮影していて、画面の一部が白く飛んだり、暗くつぶれたりしてガッカリした経験は誰しもあるでしょう。これらは、カメラが記録できる明暗差に限界があることから起こります。カメラが記録できる明暗差がある場合、一番明るい場所にあわせれば暗部がつぶれ、暗い場所にあわせれば明るい部分が白く飛んでしまいます。

CX1は、露出が異なる2枚の静止画を高速で連続撮影し、適正露出部分を合成すること(ダイナミックレンジダブルショットモード)で、明暗差の大きなシーンでも人の目に近い写真が撮影することができる技術です。

また、屋内で写真を撮りますと、蛍光灯や電球など異なった照明により色が変わって撮れてしまいます。これまでホワイトバランスは1つしか設定できませんので、設定外の照明の影響を消すことはできませんでした。CX1では、複数のパートでホワイトバランスを設定(マルチパターン・オートホワイトバランス)ができるのです。手前の人物はフラッシュ光、背景は蛍光灯といった場合などでも色かぶりを軽減できそうです。

さらに、シーン内で7つの異なるピントで写真を高速撮影(マルチターゲットAF)ができますので、ピントずれの失敗を心配しないで撮影ができます。
CX1


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