最近人気復活の“SE”って日本だけしかいないの?【気になるトレンド用語】


金融不安による景気後退が指摘される中、人気が復活しているのがSEなどの技術職です。

特にインターネットなどでは、“SE”というワードが頻繁に登場します。IT関連の技術系の職種というのは何となくわかりますが、実際のSEってどんな職業なのでしょう。
人気高まる社内SEへのキャリアチェンジ - livedoorキャリア

このSEという職種、日本と欧米では、ちょっと認識が違います。
今回は、そんな人気復活中の技術職SEについてみてましょう。

■日本と海外で違うSE
SEは、日本ではシステムエンジニアの略称として使われています。
英語と思われてる人も多いかと思いますが、これが立派な和製英語なのです。

日本では、一般には情報システムの設計や運用など、開発に関わる職種をさしていますが、上級管理者のみをSEと呼称するケースもあるようです。多くの人がSEに含まれると思っているソフトウェア開発者は、SEとは呼ばれず、プログラマと呼ばれることが多いようです。

一方、欧米では、そもそもシステムエンジニアという呼称はなく、SEというとソフトウェアエンジニアを指します。
ただ、単にプログラマとしてだけではなく、システムの設計や運用など日本で言われるシステムエンジニア的な業務も受け持っています。

■SEとプログラマは、別?
海外では、プログラマ(PG)とシステムエンジニア(SE)の仕事をまとめて受け持っていますが、これまで日本では職種としてプログラマとシステムエンジニアは分けられていることが多かったようです。つまりシステムの設計や仕様はシステムエンジニアが担当し、実際のプログラムの作成はプログラマが担当するといった分業体制が採用されてきたということです。

しかし、近年のベンチャービジネスの活性化により、小規模なプロジェクトが増えたてきておりプログラマが設計や仕様作成を行うケースも増えてきています。日本においても、欧米と同じように、プログラマとシステムエンジニアの区別は明確ではなくなってきているようです。


■システムエンジニアに必要なスキルとは?
システムエンジニアと聞くと、設計もプログラミングもできて運用管理もできるスーパーエンジニアを想像する一般の人も多いようです。

実際は、現在のシステムエンジニアと呼称される職種でのスキルは多様化しています。
システムエンジニアには、プログラマを経てシステムエンジニアになる場合や、プログラマを経験せずに設計・仕様などのプロダクト管理するケースも増えています。また、取引先との交渉など、営業的な業務も受け持つシステムエンジニアも少なくありません。

■システムエンジニアには資格がいるの?
システムエンジニアという資格は、明確に規定されているわけではありませんので、コンピューターやプログラム言語、システム開発の技術や知識を取得していればシステムエンジニアとして仕事をすることはできます。ただ、システムエンジニアの仕事は、おもに企業や法人からの受注なるためシステムエンジニアは企業に属するケースが一般的です。

システムエンジニアの資格については、取得している資格も評価となる企業もあることから、資格取得するシステムエンジニアもいます。
三好康之氏のすすめる SEの取るべき資格一覧 - アスキービジネスキャリア

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