【カオス通信】角川が挑む公認「MAD動画」の世界


YouTubeやニコニコ動画といった動画配信サービスの普及により著作権のあり方について考える機会が非常に多くなってきています。権利者側は以前なら「ネットでタダで見られるからCDもDVDも売れない」と語ることがお約束みたいになっていましたが、最近はその流れも少し変わりつつあるようです。

その代表格ともいえるのが、投稿動画に「権利者公認」のお墨付きを与えるという動きだと思います。これは角川グループホールディングスの子会社・角川デジックスが中心となって行っている事業で、「悪意のない」角川作品関連の投稿動画に“公認”を与えることで、さらにその動画で得られた広告収入を権利者に分配するというもの(動画は提携しているYouTube上で公開されたものに限ります)。

このニュースが今年の1月に報じられてから約半年が経ちます。この事業は相当画期的な内容ですので、もっと世間から注目されてもいいと思うのですが現状はなんとなく様子見されているような気がします。そこで今回は、個人的にこの事業を支援したいという気持ちも込めて、どんな動画に角川の「認定マーク」が付いているのかという実態を探っていきたいと思います。

それでは以下に、調査で発見した角川公認動画の中から個人的に気になった作品をご紹介していきます(感想は個人の意見であります)。なお、各作品のタイトルは、YouTubeにアップされたものをそのまま流用しています。ちなみにタイトル内に【ニコニコ動画】の表記があるものは、最初ニコニコ動画にアップされたものが、後に公認されてYouTubeにアップされたという意味になります。

■■オススメ作品■■

●セカイのハレ晴レ。今日もまた何処かでハレ晴レ。第六版。 ミラー
http://jp.youtube.com/watch?v=RFH6VXCz4Ns
<調査時の再生回数:900>
(解説)世界中で大人気の「ハレ晴レユカイ」のダンス映像を各国別に紹介したドキュメントMAD。意外な国で好評という事実が発見できる必見の動画です。

●【3DCG】ハルヒダンス
http://jp.youtube.com/watch?v=xnQVUw4JTSk
<調査時の再生回数:721>
(解説)3Dぷちキャラが可愛く踊る才能の無駄遣い作品。制作したのは同人サークル「くるくる堂」。長門がメガネをかけているところにこだわりを感じます。

●らき☆すた+涼宮ハルヒの憂鬱(完成版) (FLV1)
http://jp.youtube.com/watch?v=_qyHwndXMrg&feature=related
<調査時の再生回数:18,699>
(解説)TVアニメ『らき☆すた』のオープニングを『涼宮ハルヒの憂鬱』の自作3Dキャラを使って再構成した作品。細かい演出が光る秀作です。

●らき☆すた 実写版  (LUCKY STAR -TRUE MAN SHOW)
http://jp.youtube.com/watch?v=7L3RWqA1U10&feature=related
<調査時の再生回数:350,826>
(解説)TVアニメ『らき☆すた』のオープニングが実写で再現されています。コスプレで頑張るメインの女性陣と地味に参加している男性陣の友情に萌え?

●ハルヒGod knows フルバージョン編集
http://jp.youtube.com/watch?v=xiEDIrFj3Cs&feature=related
<調査時の再生回数:630,860>
(解説)臨場感のある演奏シーンが話題になった『涼宮ハルヒの憂鬱』の挿入歌「God knows...」のフルバージョンMAD。愛があれば楽曲のフル使用もOKみたいです。

●なんちゃってハルヒ
http://jp.youtube.com/watch?v=SrShjdxrv-4&feature=related
<調査時の再生回数:76,430>
(解説)雑誌などに掲載された『涼宮ハルヒの憂鬱』の版権イラストが多用されてます。TVアニメ『BLEACH』のEDテーマ「桜日和」が切ない雰囲気を演出。

●〈ハルヒMAD〉 FRIENDS(レベッカ)FULL Ver./古泉&キョン
http://jp.youtube.com/watch?v=TLTRAMLnSD0&feature=related
<調査時の再生回数:51,125>
(解説)『涼宮ハルヒの憂鬱』に登場する男性キャラ2人(古泉&キョン)の関係をBL風に扱ったMAD。BGMは80年代に活躍した日本のバンド・レベッカの名曲「FRIENDS」。

●こんなに近くで・・・ 勝手にハルヒver
http://jp.youtube.com/watch?v=ZNri7tpX6cs&feature=related
<調査時の再生回数:41,650>
(解説)TVアニメ『のだめカンタービレ』のEDテーマ「こんなに近くで...」を使用したMAD。同曲を使用した別ver.も複数公認されています(「長門ver.」「みくるver.」「古泉×みくるver.」など)。

●ハルヒダンス 練習用
http://jp.youtube.com/watch?v=ugW8p7UryU0&feature=related
<調査時の再生回数:40,883>
(解説)「ハレ晴レユカイ」のダンス練習用に制作された動画。左右反転になっているので、動画を見ながら練習が可能です。ちなみに元ネタの動画はDVDの特典映像だったのですが、いまやフルver.が公認動画として公開されてます。

●【ニコニコ動画】ハルヒ+おっくせんまん ライブアおっくせんまん
http://jp.youtube.com/watch?v=pazjexhcAaM
<調査時の再生回数:37,362>
(解説)ネット声優の小宮真央が、ニコニコ動画で人気の空耳ソング「おっくせんまん」を歌った作品。映像部分は「God knows...」のライブシーンで構成されてます。

■■ちょっと気になる作品■■

●組曲『涼宮ハルヒの憂鬱』
http://jp.youtube.com/watch?v=QXr3tPO7W8o
<調査時の再生回数:11,110>
(解説)組曲「ニコニコ動画」の歌詞をハルヒVer.にした作品(歌声はモノマネ)。

●すず☆すた
http://jp.youtube.com/watch?v=FRPxS_geVow&feature=related
<調査時の再生回数:45,947>
(解説)『涼宮ハルヒの憂鬱』と『らき☆すた』の世界をごちゃ混ぜにしたお笑いMAD。

●涼宮ハルヒの吹替 おまけ
http://jp.youtube.com/watch?v=Znzgxk0zzeE&feature=related
<調査時の再生回数:12,903>
(解説)吹き替えのクオリティが狂っている上級者向けMAD。これはひどい(褒め言葉)。

●【MAD】 時をかける少女 [スピッツ 仲良し]
http://jp.youtube.com/watch?v=tFaBk74O4Pw
<調査時の再生回数:3,225>
(解説)劇場アニメ『時をかける少女』の映像にスピッツの曲を合わせた作品。

●涼宮ハルヒの興味
http://jp.youtube.com/watch?v=7dvg3wEKIW0
<調査時の再生回数:25,779>
(解説)ハルヒの性格改変が見所。『らき☆すた』の音声が効果的に流用されてます。

●らき☆すた 鷲宮神社公式参拝

<調査時の再生回数:10,098>
(解説)『らき☆すた』の聖地・鷲宮神社の現地レポート動画です。

●【ニコニコ動画】FINAL FANTASY KYON
http://jp.youtube.com/watch?v=pPRRe7vMEcQ
<調査時の再生回数:12,743>
(解説)『涼宮ハルヒの憂鬱』の映像を『FINAL FANTASY X』のBGMで演出。

●涼宮ハルヒの憂鬱 長門有希 × トライアングラー
http://jp.youtube.com/watch?v=LzF5D_uiZak
<調査時の再生回数:586>
(解説)『マクロスF』の主題歌「トライアングラー」を活用した長門メインのMAD。

●時をかける少女[MAD]
http://jp.youtube.com/watch?v=HLqPb0RPG6o&feature=related
<調査時の再生回数:15,055>
(解説)Perfumeの「エレクトロ・ワールド」とアニメ版・時かけが出会ったMAD。

■公認動画の傾向
角川公認が確認できた投稿作品は『涼宮ハルヒの憂鬱』がらみのものが圧倒的に多く、次いで『らき☆すた』、あとは少し『時をかける少女』があるといった状況でした。どうやら公認されているのは、この3つのアニメ作品に関する動画のみのようです。公認の対象となる作品が限られているので少々物足りない気もするのですが、前例のない事業だけに、対象作品の拡大には慎重な姿勢を取っているのかも知れません。

MAD動画の中には、角川とは直接関係のない音楽とのコラボも数多く確認できました。公認されているということは、音楽の権利を持っている他社の公認も間接的にもらっているということになります。この角川の新事業に興味を持っている企業は、少なからず存在しているということなんでしょう。

テレビのプロモーション効果が薄れてきている昨今において、この新たなチャレンジは意義のあるものだと思います。まだまだ解決すべき問題は山積みですが、権利者とユーザーがいい関係になれるようなルールの整備が進むことを願ってやみません。

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レッド中尉(れっど・ちゅうい)
プロフィール:東京都在住。アニメ・漫画・アイドル等のアキバ系ネタが大好物な特殊ライター。企画編集の仕事もしている。秋葉原・神保町・新宿・池袋あたりに出没してグッズを買い漁るのが趣味。

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