【気になるトレンド用語】時効は必要か?三浦氏が27年後に逮捕された「ロス疑惑」事件


事件発生から27年、三浦和義氏がサイパンで逮捕されました。いまや全く知らない世代もいるほど昔になってしまいましたが、かつてはマスコミや社会に大きな衝撃と話題となった「ロス疑惑」が再燃しています。

日本では三浦氏の無罪が確定している「ロス疑惑」事件ですが、アメリカのロス市警では、なぜ逮捕されたのでしょうか。今回は、事件を振り返りながらみていきましょう。

■ロス疑惑って、どんな事件だったの?
輸入雑貨店「フルハムロード」の社長だった三浦氏と妻の一美さんが1981年8月31日にロサンゼルスへの旅行中、リトル・トーキョーのホテルニューオータニの部屋で一美さんがアジア系女性に鈍器で殴られました。一美さんは、このとき頭部に軽症を負っています。

続けて11月18日に、ロサンゼルス市内のダウンタウンの駐車場で二人は銃撃を受けました。三浦氏は足を、一美さんは頭部を撃たれました。犯人は二人組みの男で、車に乗って逃走しています。意識不明の重態となった一美さんは、1982年1月に日本へ移送され、東海大学付属病院に入院しましたが亡くなっています。

ここまでなら、仲の良い夫婦が不幸な事件に巻き込まれたように見えます。しかし、その後三浦氏が保険会社3社から1億5500万円の保険金を受け取ったことが、1984年に週刊文春が開始した連載「疑惑の銃弾」で発覚します。

この連載記事は「事件は三浦氏による保険金目当ての殺人ではないか」という目線で進められており、1984年1月26日号から3月8日号まで全7回に渡って連載されました。その後、同事件に関する各メディアによる報道が激化し、「ロス疑惑」と呼ばれるようになりました。

1994年3月9日、この銃撃事件について東京地裁は実行犯は特定できないが、三浦氏が氏名不詳者の実行犯との共謀が成立すると判断、有罪であるとして無期懲役の判決が下りました。

この判決を受けて三浦氏は控訴し、1998年7月1日、東京高裁は東京地裁が認定した三浦氏と実行犯との共謀は証拠不十分であるとの判断から無罪となります。
その後、検察は上告しましたが、2003年3月5日に最高裁においても無罪となります。これで日本での銃撃事件について、三浦氏の無罪が確定しています。

■三浦和義氏は、どんな人なの
三浦氏の所属事務所のサイトによると次のように紹介されています。
・名前:三浦和義
・生年月日:1947年7月27日
・血液:B型
・星座:獅子座
・出身地:山梨県
・身長:181cm
・体重:78kg
・靴サイズ :25.5cm
・趣味:車・映画鑑賞
・特技:法律相談
・資格:普通自動車免許

ロス疑惑での銃撃事件の無罪が確定した後は、銃撃の前の殴打事件の殺人未遂により2年間服役しています。なお、この殴打事件については、三浦氏の愛人が1985年に産経新聞の紙上で告白したことで犯行が発覚しています。
出所後は、刑務所・拘置所の処遇改善や人権と報道の問題等で執筆活動や講演、冤罪事件の救援活動を行っています。また、映画「長者番付に挑んだ男 風雲児」のプロデュースも手がけています。その後、現在までに「わんわん共和国」という書籍やサプリメントを万引きしたとして逮捕されています。

■27年後、サイパンでの逮捕
日本での無罪が確定して全てが終わったかに見えたロス疑惑ですが、アメリカではまだ終わっていませんでした。

2008年2月22日にアメリカ領サイパン島で三浦氏は、ロサンゼルス市警の未解決事件担当班によって殺人容疑で空港にて逮捕されました。

ロサンゼルス市警は、三浦氏のブログを毎日チェックしたそうで、今回のサイパン入りの情報もそこから得たといいます。ちなみに三浦氏は、「サイパンがアメリカだとは思っていなかった。」と話しています。

今回の逮捕で改め思い知らされたのは、日米での司法制度と姿勢の違いです。
日本では無罪になっていた事件が、アメリカでは現在まで捜査が続けられていたということです。これは、日本と異なり事件の現場であるカリフォルニア州では殺人などの重大犯罪については時効がないことによります。

したがって、ロサンゼルス市警の未解決事件担当班は、新しい証言や証拠が得られてことで逮捕に踏み切ったようです。

今回の逮捕により、日本でも重大犯罪における“時効”の是非が話題になりそうですね。

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