【気になるPC】どっちが高感度?VAIO 新Type T vs ちょいテレ - ワンセグ対決


PCで使えるワンセグチューナーとしては、チューナーがはじめから内蔵されたPCを選ぶか、PCカードやUSBタイプなどの外付けユニットを別途用意して追加する方法のどちらかとなる。
今回は、早くからワンセグチューナー内蔵モデルとして知られる、ソニーのVAIO Type Tシリーズ最新モデル「VGN-TZ90S」と、バッファローのUSBワンセグ「ちょいテレ」の受信感度を比較してみた。

■新型Type Tのワンセグ受信性能は前モデルよりいいのか?

まず、ワンセグチューナーを内蔵したモバイルPC VAIO Type Tからみてみよう。昨年、ワンセグチューナー内蔵のモバイルPCとして話題になったソニーのVAIO Type Tシリーズだが、今回比較に利用したのは、発売されたばかりの夏モデル「VGN-TZ90S」だ。今回の夏モデルでは、Type Tは大幅にモデルチェンジし、ワンセグ周りにも変更が加えられている。目にみえるところでは、アンテナの形状と位置が大きく変更されている。

前モデルでは、アンテナは太く、液晶と本体のヒンジの近くに取り付けられており、内部への収納もできなかった。しかし、新型のアンテナは、携帯電話のワンセグアンテナのような細いタイプで、液晶右側面に収納できるようになっている。また、利用するときはアンテナ部を液晶上に伸ばして利用する。気になる受信性能だが、旧機種より向上していて、以前のモデルでは受信が途切れた位置でも、安定して受信できた。アンテナの形状や、取り付け位置が上になったせいか、今回の新型は前のモデルより格段に受信が安定している。
ワンセグチューナー内蔵の
ワンセグチューナー内蔵の"新型type T"のアンテナ

■「ちょいテレ」のブースター機能の搭載モデルと従来モデルの比較

比較対象となる外付けのワンセグチューナーは、PCワンセグブームの火付け役にもなったバッファローの「ちょいテレ」シリーズ。こちらは従来型の「DH-ONE/U2P」に加え、ブースター回路を搭載した高感度版「DH-KONE/U2」も比較対象にチョイスした。
さっそく「VGN-TZ90S」との比較! といきたいところだが、その前にちょいテレシリーズ同士の新旧比較を行なってみよう。
高感度版「DH-KONE/U2」には、290mmの高感度アンテナが標準で取り付けられているが、受信条件を同じにするため、標準で添付されているスタイリッシュアンテナを取り付けて比較。ちなみに従来型「DH-ONE/U2P」のアンテナは、このスタイリッシュアンテナと同等のサイズのものを標準アンテナとした。

「ちょいテレ」は、同時視聴が可能なので一緒に表示して比較してみたところ、予想に反して期待外れな結果に終わってしまった。従来型とブースター回路搭載の新型の受信感度の差がほとんど感じられないのだ。PCに装着したUSBコネクタは、左側面と右側面のものを使ったこともあり、それぞれのアンテナの位置が30cm近く離れている。受信位置の違いということも考え、左右を入れ替えて受信してみたが、差はほとんど見られず、場合によっては従来モデルのほうが、微妙に受信感度が良いと感じる場合もあった。高感度版「DH-KONE/U2」は、販売されている"製品"ではない試作機であったため、もしかしたら受信感度の調整がまだできていない状態かもしれない。
上が従来型の「DH-ONE/U2P」、下が高感度版の「DH-KONE/U2」左が、高感度版「DH-KONE/U2」の受信画面、右が従来型「DH-ONE/U2P」の画面。場合によっては従来型のほうが、アンテナが多く立つことがある
上が従来型の「DH-ONE/U2P」、下が高感度版の「DH-KONE/U2」左が、高感度版「DH-KONE/U2」の受信画面、右が従来型「DH-ONE/U2P」の画面。場合によっては従来型のほうが、アンテナが多く立つことがある

■Type Tの内蔵ワンセグと外付けの「ちょいテレ」どっちの受信精度がいい?

さて、本題のVAIO vs 「ちょいテレ」の受信比較を始めるとしよう。今回は手元に「VGN-TZ90S」、「DH-KONE/U2」、「DH-ONE/U2P」と、ワンセグ機が3つあるので、三つ巴の比較にしゃれこんでみた。各機のセットアップ状況は次の通りだ。
ちょいテレ従来型はスタイリッシュアンテナを装着、高感度版は290mmの高感度アンテナを装着してみた。また、Type Tのワンセグは内蔵アンテナを伸ばした状態に。これで3機種の受信感度を比較してみる。

写真は、左が高感度アンテナを装着した高感度版ちょいテレの受信画面、中央が従来型ちょいテレの受信画面、右がType T内蔵ワンセグの画面となる。受信できる範囲から少しずつ受信しにくい場所へと移動していくと、最初に受信できなくなったのは従来型のちょいテレだった。続いて受信できなくなったのが、高感度アンテナを装着した高感度版ちょいテレ。最後まで安定して受信したのは、Type T内蔵のワンセグとなった。正直なところ、筆者は内蔵ワンセグの性能にあまり期待はしておらず、もっとも良いのは高感度版ちょいテレだと思っていた。そこに、この結果だ。前モデルのType T内蔵ワンセグは、室内では使い物にならないほどの受信感度だったので、この受信感度の改善の効果はかなり大きいとみていいだろう。
左が高感度アンテナを装着した高感度版ちょいテレ、右の短くスタイリッシュアンテナを装着したいるのが、従来型ちょいテレ。モニター右上に延びているアンテナが内蔵ワンセグのアンテナ従来型ちょいテレで受信できない場所でも、高感度アンテナを装着した高感度型ちょいテレとType Tの内蔵ワンセグは、アンテナ3本で受信
左が高感度アンテナを装着した高感度版ちょいテレ、右の短くスタイリッシュアンテナを装着したいるのが、従来型ちょいテレ。モニター右上に延びているアンテナが内蔵ワンセグのアンテナ従来型ちょいテレで受信できない場所でも、高感度アンテナを装着した高感度型ちょいテレとType Tの内蔵ワンセグは、アンテナ3本で受信

■現行モデルのVAIO Type Tを購入するならワンセグ内蔵をチョイスするべし!

現行モデルのVAIO Type Tを購入する場合、ソニースタイルの通販モデルではワンセグの有無をチョイスすることが可能だが、是非内蔵ワンセグをチョイスすることをお勧めしたい。モバイル性の高いモデルということもあり、外出先や自宅などでの利用シーンで実用レベルのワンセグを楽しむことができるはずだ。

前モデルの内蔵ワンセグでは、外付けの製品のほうが良い結果を得られたが、今回の夏モデルではソニーの本気が伺えるモデルとなっている。ちなみに、高感度版ちょいテレは内蔵ブースターやダブルノイズフィルタ搭載で受信感度の向上を期待したが、その効果はあまり感じられなかった。今回使用した実機は、発売前の製品ということなので、製品版での改善ができていることを期待したい。

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高感度版 ちょいテレ「DH-KONE/U2」
VAIO type T
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ソニー

編集部:篠崎 哲(ジャムハウス)
制作編集:エヌプラス
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