【気になるPC】人気のワンセグチューナー「SEG CLIP」にブースター内蔵型登場! その効果ははたして!


昨年末から今年にかけて、USB接続のワンセグチューナーが大ヒット。各社から続々と発売された。ところでこの手のワンセグチューナー、満足して使っているユーザーはどれくらいいるのだろうか?

ワンセグ視聴でも、携帯電話なら電車内で見ている人をたまに見かける。しかし、街中や電車でノートPCを開き、ワンセグ視聴しているという人は、実際にはあまり見ない。おそらく、USBワンセグチューナーを買うユーザーは、自宅の部屋の中で自由に移動してテレビを視聴したい! という人が多いと推察できる。

ユーザーの実情としては、室外より室内利用が多いと思われるが、しかしながら、これまで、筆者が試してきたいくつかのワンセグ製品は、室内で使うとどれも受信感度が「なんか微妙」なのだ。実際、ワンセグ製品を使ったことのあるユーザーに感想を聞いても、同じような意見が返ってくる。

そんな中、アイ・オー・データ機器より「SEG CLIP GV-SC200」が発売された。この製品は、昨年末に発売された同社の「GV-1SG/USB」にブースター回路を搭載し、受信感度を強化したモデルだ。本体の大きさも小さくなって、旧製品より使いやすそうである。果たして、この"新型"のUSBワンセグチューナーは、既存の製品で感じた「微妙」な受信感度を、一気に解決してくれるだろうか?

ここでは、「SEG CLIP GV-SC200」と旧製品を使い比べながら、性能面の良し悪しについて調べてみた。

■コンパクトで邪魔にならなくなった新型

受信性能を見る前に、まずは見た目がどれくらい変わったのかチェックしてみよう。
まず、並べて比較してみると、新モデルの「GV-SC200」の方がだんぜん小さい。長さが16mm、幅が5mmと、従来モデルより一回りも小さくなった。「GV-1SG/USB」では、ノートPCのUSB端子の位置が側面だったりすると、差し込んだときに突き出た部分が邪魔だったが、「GV-SC200」くらいの大きさならあまり気にならない。

アンテナの材質も変更されている。「GV-1SG/USB」のアンテナは、以前の携帯電話のアンテナなどに採用されていたような表面がビニール加工され、ある程度曲げても大丈夫な材質だ。一方、「GV-SC200」は金属製で曲げることはできない。また、新モデルのアンテナは従来モデルよりも2cm長くなっており、もしかしたら、長さ・材質の変更も感度を上げる要因になっているのかもしれない。とはいえ、アンテナに何か当たった時に折れてしまわないか、ちょっとだけ不安はある。
従来モデルは多少曲げても折れにくい材質新モデルは、金属製で曲げると折れてしまう堅い材質
従来モデルは多少曲げても折れにくい材質新モデルは、金属製で曲げると折れてしまう堅い材質

■ブースター回路搭載で受信感度の差はいかに

「GV-SC200」の購入において一番気になる点は、ブースター回路搭載によって、受信性能がどれくらい改善されているかだろう。そこで、ブースター回路非搭載の従来モデル「GV-1SG/USB」との比較を行ってみた。

まず、従来モデル「GV-1SG/USB」で番組を受信し、室内で電波の届くぎりぎりの位置に配置。ここでブースター回路を搭載した「GV-SC200」に差し替えてみた。
すると……。
再生ソフトウェアのアンテナ表示が0または1本だったものが、4本になり、非常に安定した受信状態となった。ブースター回路の効果歴然! はっきりとあるという結果がでた。

続いて、ブースター回路無しでは受信できなかった位置の受信感度をチェックしてみる。
室内の受信できるぎりぎりの位置から30cmだけ奥に配置し、従来モデル「GV-1SG/USB」では受信できない位置で「GV-SC200」に付け替える。……結果は、残念ながら受信できなかった。

これらの結果から、電波がぎりぎり届く位置ならブースター回路の効果は絶大であるが、従来モデルで電波をとらえられなかった範囲では、「GV-SC200」でも電波をとらえることができず、ブースター回路の効果は見込めないということだ。ただ、「GV-SC200」は、3mのケーブル長を持つ外付けアンテナも付属するので、窓際に外付けアンテナを配置すれば、改善できる場合もあるだろう。
画面上の受信状況のアンテナ本数が0〜1では、コマ送りのような画像になることがある同じ位置で「GV-SC200」に付け替えるとアンテナ本数が4本になり受信状況が安定する
画面上の受信状況のアンテナ本数が0〜1では、コマ送りのような画像になることがある同じ位置で「GV-SC200」に付け替えるとアンテナ本数が4本になり受信状況が安定する

■新型はあらゆる受信環境を想定したパッケージで買いだ

室内などでの利用がメインなら、ブースター回路搭載モデル「GV-SC200」は間違いなく買いだろう。おそらく室内でのワンセグの受信精度の悪さに悩んでいる人は多いはず。他社製品のUSBワンセグチューナーをはじめとするワンセグ搭載製品も、これからはブースター回路搭載がスタンダードになっていくのではないだろうか。

また「GV-SC200」では、3m延長できる外部アンテナが付属している。デスクトップパソコンに「SEG CLIP」を差して、アンテナは受信感度のよさそうな窓際に設置するといった使い方もできる。この外部アンテナは付属するF型コネクタに変換してから接続するのだが、F型コネクタは一般のテレビアンテナを接続する時のコネクタなので、自宅のアンテナに接続する、という使い方ができるのもうれしい。いろいろな利用シーンに対応できる「GV-SC200」は、今一番のお勧めワンセグチューナーといってもよいだろう。
電波がまったく入らなくてもF型コネクタで部屋に来ているアンテナを接続可能
電波がまったく入らなくてもF型コネクタで部屋に来ているアンテナを接続可能


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SEG CLIP  GV-SC200
アイ・オー・データ機器

編集部:篠崎哲(ジャムハウス)
制作編集:エヌプラス
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