【ケータイラボ】音楽だけでなくムービーが楽しめる映像ケータイ!「P903iX HIGH-SPEED」


映像ケータイ。また新しい名称が与えられたケータイが発売になった。ドコモから発売されたパナソニック製の携帯電話「P903iX HIGH-SPEED」(以降P903iX)がそれだ。FOMAではじめてWindows Media Video対応プレーヤーを搭載した端末である。

まずはカンタンにスペックを紹介しよう。数値につく"約"は省略させていただいた。サイズは高103mm×幅51mm×厚25mm。重さは126g。連続待ち受け時間が静止時で640時間、移動時で420時間、連続通話時間が音声電話時で180分、テレビ電話時で110分である。

正面から見たP903iX。左右非対称のアシンメトリーデザインが特長だ。

メインディスプレイはTFTで2.4インチのQVGA表示(横240ドット×縦320ドット)、最大26万2,144色表示が可能だ。サブディスプレイは有機ELで0.8インチ(横96ドット×縦25ドット)、白色一色表示である。メインカメラは、有効画素数320万画素のνMaicoviconで、最大記録サイズが2,048×1,536ピクセルだ。サブカメラは有効画素数11万画素のCMOSカメラである。

開くとこんな感じ。液晶画面はヨコ240ドット×タテ320ドットの2.4インチサイズだ。

データフォルダ容量は公表されていない。外部メモリ用のスロットが準備されていて、2GバイトのmicroSDタイプの外部メモリーに対応している。ちなみに外部メモリーは別売だ。本体カラーはプラチナとクリムゾンの2色が準備されている。筆者はクリムゾンを購入した。

本体左側面。左より、プッシュトークボタン、サイド上ボタン、サイド下ボタンが配置されている。本体右側面。左にイヤホンマイク/AV出力端子、右側下がmicroSDメモリカードスロットだ。本体下部。上側に赤外線ポート、下側に外部接続端子がある。

■ワンセグはなくとも"Windows Media Video"に対応!

何度も書くが、このP903iXにはWindows Media Video(WMV)形式のムービーが再生できるプレーヤーが搭載されている。なので、インターネット上の動画サイトで配信されているムービーを見ることができるのだ。フルブラウザを搭載しているので、PC向けに作られたサイトにあるムービーが見られるっていうのはかなり魅力を感じるはずだ。

このP903iXの発売に伴い、パナソニックモバイルでは映像を楽しめるサイト「P-Theater」を立ち上げた。まだ用意されているムービーは少ないが無料で楽しめるムービーがあるので楽しめることは間違いない。もちろんこれからムービーの数も増えていくであろうし…。また、この端末の発売と同時ぐらいに、無料で動画を配信している「GyaO」もこの端末向けに動画の配信をはじめた。「P-Theater」「GyaO」、ともに見てみたのだが、コマ落ちしたり、カクカクすることなく(時間帯によっては動画が止まることもあるが)見ることができる。いやいやすごい時代になったものだ。

パナソニックモバイルが提供している「P-Theater」。GyaOでは長時間映画の配信も行っている。

もちろん「P-Theater」や「GyaO」以外にもWMV形式の動画を配信しているサイトの動画を見ることが可能。ただ、問題もある。WMV形式で配信されているサイトはけっこうInternetExplorerと一緒に使わないと見られないっていうサイトも多いのである。たとえばMSNビデオ。こちらはInternetExplorerで見ないと見ることができないので、この端末ではムービーを見ることができなかった。もちろん現在大人気の「YouTube」もWMV形式の動画ではないので見ることはできなかった(YouTubeはflash形式)。

MSNビデオにアクセスすると、このような表示が出てビデオを見ることはできない。

このP903iXは、サイトで見られるストリーミングタイプのムービーだけでなくダウンロードタイプのムービーも見ることができる。…ということは、こちらで作成したムービーも見ることができるってこと。さっそくパソコンで録画したテレビをWMV形式に変換してmicroSDカードに保存して見てみた。ばっちりである。WMV形式に変換しないといけないという面倒臭さはあるものの、ケータイにムービーを保存して持ち歩けるっていうのはけっこう便利。

ただし、MPEG-4形式(FOMAで再生できるMPEG-4形式に限る)ならこれまでのFOMAでもムービーを見ることができたので、パソコンで動画をケータイ向けに変換するっていうような技量のあるユーザーにとってはそれほどのメリットではないのかもしれないが…。

microSDカードにWMV形式のムービーを保存しておく際に気をつけることは、決まったフォルダ内しかP903iXから見つけることができないということ。[PRIVATE] - [DOCOMO] フォルダ内に「MOVIE」フォルダを作成し、その中に保存しなければいけない。取扱説明書には「MOVIE」というフォルダ内にさらに「MVUD□□□」(□□□は001〜999の3桁の半角数字)というフォルダを作成してその中に…と書いてあったが、「MOVIE」というフォルダ内なら大丈夫なようだ。また、ムービーのファイル名も「MOVIE□□□.WMV」(□□□は001〜999の3桁の半角数字、拡張子はWMV以外にWMA、WVX、WAX、ASF、ASXなど形式によって違っても可)ということであったが、適当な名前でも認識されるようであった(拡張子は適当では不可)。

次のページでは、P903iXが対応している高速通信"HSDPA"について紹介していこう。

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