【カオス通信】メイド喫茶の選び方10ヵ条(暫定版)


秋葉原に数あるメイド喫茶(コスプレ喫茶含む)の中で、私が心から安らげる店は今のところ一軒ほどしかありません。その店は食べ物が美味しく、接客もナチュラル&ハートフルで癒し効果抜群。落ち込んだ時や、心がすさんだ時にそのお店で一服すると、少し元気になれるのです。普通に繁盛している人気店だけに、これ以上混雑すると個人的に困るので店名は秘密です。いつだったか、たまたま遭遇したイベント時の男装コスな給仕さんは、史上最高級の萌えでありました(しみじみ)。

その他のお店に関しては、正直「これでいいのか?」と疑問を感じる場合が多いです。私は以前、某ファーストフード店で長期アルバイトをしていた経験があるのですが、そのせいでメイドさんは好きなクセに「メイド喫茶」が純粋に楽しめないという業を背負っています。なにしろ、社員と同じ権限を持つフロア責任者まで勤めていたので、ついつい飲食業関係となるとチェックを入れてしまうのです。これは体に染み付いた性質なので、どうすることもできません。

とにかくメイド喫茶の何もかもが気になるのです。店頭の清掃、入店時の挨拶、制服の着こなし(清潔度含む)、店内の清掃、注文の取り方、店員の待機中の態度、BGMの選曲と音量、室温調整、注文の取り方、調理スピード、配膳の手際、食器の清潔度、メニューの質(盛り付け&味)、トイレの清掃、バックヤード(調理室)の整理整頓、会計の手際、退店時の挨拶など、思わずフロア責任者の視点となって営業チェックしまくり(ある意味迷惑な客)。

飲み物や食べ物を出す以上、メイド喫茶は間違いなく「飲食業」なんです。しかもメイドをウリにしているということは、イコール「素晴らしい接客の提供を宣言」しているようなもの。それが真実ならば素晴らしいことです。非日常的な存在である「メイドさん」が、お客様を「ご主人様」と呼び、「おかえりなさいませ」と迎えてくれる、パラレルワールドなサービス・コンセプト。これは日本が世界に誇るべき大発明と呼んでもいいでしょう。

ところがです。実際来店した人達にとってメイド喫茶は、事前に思い描いた素敵な場所だったのでしょうか? 「萌え萌えで最高だったよ!」というアナタは、本当にうらやましい……(なんという幸運)。「あんなもんなの? なんかショボイ…(´w`)」という感想を持ってしまう人も多い気がします。残念ながら、それが現在、多くのメイド喫茶が抱えている現実なのです。確かに中には素晴らしいお店もありますが、真に癒されるオアシスにたどり着くのは簡単ではありません。これは「物足りない部分は妄想で補填する」というテクニックを持たない、非アキバ系な人達(一般人)にとっては特に深刻な問題です。

経営者も客側の寛大な心に甘えている部分があるように見えます。「メイド喫茶なら何でも許されるのか?!」と感じた人々の声は彼らに伝わっているのでしょうか? 不十分なサービスというのは、飲食業に携わっていた人間の目からみると耐えられないものがあります。実際にメイド喫茶で不満気な表情を浮かべるお客さんも珍しくはありません。

せっかくメイド喫茶を体験するからには、良い思い出のひとつも作って帰りたいと思うのが人情です。基本的に厳しい目で見てしまう私ですが、だからこそ言えることもあるかと思うのです。というわけで、以下に私の経験を基にしたメイド喫茶の選び方を書いてみます。あくまで個人的な見解ですが、メイド喫茶選びのひとつの目安になれば幸いです。