【デジカメ調査室】プロ機一新!キヤノン デジタル一眼レフ「EOS-1D Mark III」発表会


キヤノン株式会社は2007年2月22日(木)、都内 キヤノンSタワー「キヤノンホールS」において、プロ用デジタル一眼レフカメラと、コンパクトデジタルカメラ IXY DIGITALおよびPowerShotシリーズ、計5機種の新モデル記者発表会を行った。今回発表された製品は、基本性能や機能などのシステムを一新した次世代デジタル一眼レフカメラ「EOS-1D Mark III」、7.1メガピクセルで薄型ボディの「IXY DIGITAL 10」、3.0型大画面・光学3倍ズームの「IXY DIGITAL 90」、光学手ブレ補正付きの光学10倍ズームを搭載した「PowerShot TX1」、光学手ブレ補正付き光学4倍ズーム搭載の「PowerShot A570 IS」。

「EOS-1D Mark III」は5月下旬より、コンパクトデジタルカメラ4機種は3月中旬より順次発売の予定。価格は、いずれもオープンプライス。市場想定価格は税込み価格で、「EOS-1D Mark III」が50万円前後、「IXY DIGITAL 10」が3万7,000円前後、「IXY DIGITAL 90」が4万円前後、「PowerShot TX1」が5万円前後、「PowerShot A570 IS」が3万円前後の見込み。

■世界のトップ100社に入ることを目指す - キヤノン 取締役社長 内田恒二氏

キヤノンは、今から70年前の1937年8月に、精機光学工業株式会社の社名で、カメラのベンチャー企業として創業した。それ以来、自動露出やオートフォーカス、デジタル化など、時代の流れを敏感に感じ取りながら、数多くの先進的・画期的な技術を開発し、同時にユーザーから寄せられた要望を反映させることにより、写真の楽しさをよりたくさんの人に体験してもらえるようなカメラを送り出してきた。
また70年の間で、電子卓上計算機にはじまり、複写機やレーザービームプリンター、インクジェットプリンターといった事務機器や、半導体製造装置などの光学機器分野への多角化も行い、その業容と規模を確実に拡大していった。

今年2007年にキヤノンは創立70周年を迎える。この記念すべき70周年を飾る製品の第一弾として、プロ用デジタル一眼レフカメラ「EOS-1D Mark III」と、「IXY DIGITAL 10」をはじめとするデジタルコンパクトカメラ4機種の新製品を発表する。

昨年のデジタル一眼レフカメラ市場は、ハイアマチュア用の「EOS 30D」や、普及モデルの「EOS Kiss Digital X」がユーザーから高い評価を得たことに加え、他社からもデジタル一眼レフカメラ新製品の市場投入が相次ぎ、対前年比約38%増の約525万台に達した。キヤノンの独自調査によると、2007年は対前年比約14%増の約600万台と、引き続き同市場の拡大が期待されている。こうしたデジタル一眼レフカメラの市場動向を踏まえて投入される新製品が「EOS-1D Mark III」である。

プロ用の機材には、画質はもちろん、撮影者の意思に迅速に反応するレスポンス、ボディの堅牢性や耐久性など、あらゆる面で最高の水準が求められる。2005年9月に発売した「EOS-1D Mark II N」は、約8.5コマ/秒の高速連写による機動性を活かし、スポーツ・報道分野を中心に、ポートレート撮影や商品撮影、さらには風景写真といった分野にも威力を発揮し、きわめて高い評価を獲得してきた。

「EOS-1D Mark III」は、そんな「EOS-1D Mark II N」の後継機にあたる製品。デジタル時代に相応しい、高次元の「快速・快適・高画質」と優れた「信頼性」の実現のため、すべての仕様を一から見直し、新規技術を盛り込み、カメラ本体および周辺システムを一新した。同社の社内では「プロ機一新」を合い言葉に開発を進めてきたという。

同機に搭載される自社開発のCMOSセンサーは、キヤノン独自の低ノイズ技術を駆使し、約1,010万画素の高画素ながら常用設定できるISO感度範囲を100〜3,200まで拡張した。また、デュアル DIGIC IIIの並列信号処理により高画質化と高速連写を両立。加えて、高速で高精度な19点クロス+アシスト26点の新エリアAFセンサー、見やすさを追求した高性能ファインダー、作動耐久30万回のシャッターなどを新規に開発した。
さらに総合的なセンサーダスト対策「EOS Integrated Cleaning System」の導入や、システム全体での防塵・防滴化など、より高い次元での高性能・高信頼性を実現している。

内田氏は、「キヤノンは、お客様の利便性を第一に考え、(デジタルカメラやプリンターといった)入出力の場面を演出することで、デジタルフォト文化に大きく貢献している。キヤノンは今年で創業70周年を迎える。これは、キヤノンの歴史であると同時に、日本のカメラ文化の歴史に貢献できたと思っている。この70周年を機に強力な製品を発売することで、キヤノングループの2010年の目標である、主要な経営指標において世界のトップ100社に入ることを目指している」と、同社の事業展開を述べた。
同社では、創業70周年にあたる2007年を節目の年と位置づけ、今回発表した新製品を皮切りに、1年を通してさまざまな事業分野において、強力な製品を次々に世の中に送り出したいとしている。

発表会では、デジタル一眼レフ「EOS-1D Mark III」と同時発表された、コンパクトデジタルカメラ「IXY DIGITAL」シリーズのコミュニケーションパートナーとして、俳優のオダギリ ジョー氏を新たに起用することも発表され、オダギリ ジョー氏本人が応援に駆けつけるサプライズもあった。

システム一新!高性能・高信頼性を追求したプロ用デジタル一眼レフカメラ「EOS-1D Mark III」
<キヤノン>創業70周年記念のデジカメ、3月中旬に発売
激突!デジ一眼対決 キヤノン「EOS Kiss X」vs ソニー「α100」
1,010万画素突入!人気一眼デジカメ 「EOS Kiss Digital X」 新旧比較レビュー
キヤノン1,010万画素デジ一眼「Kiss デジタル」発表 発表会レポート

「EOS DIGITAL」公式サイト
キヤノン株式会社

編集部:関口 哲司
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