100億円あげちゃうキャンペーンで大ブレイク!?20%還元の火付け役となったコード決済サービス「PayPay」の仕組みを説明。不正利用は全額補償し、3Dセキュアも導入へ【レポート】



まさかの開始から10日で100億円あげちゃうキャンペーンが終了!不正利用など、良くも悪くも話題のPayPay

昨年の年末は日本でもキャッシュレス決済が盛り上がりを見せたが、その火付け役となったのがソフトバンク系のQRコード決済サービス「PayPay」だ。

その後、各サービスが続いた“20%キャッシュバック”を「100億円あげちゃうキャンペーン」として実施し、特に通常は定価で販売されている商品の購入をお得にできるとして一部の量販店では行列もできるほどに一気に知名度を増した。

一方でタイミングも悪く、PayPayの仕組み的に決済時にネットワーク回線が必要となるため、2018年12月6日に起きたSoftBankやY!mobileなどの携帯電話サービスの障害によってPayPayも使えなくなったほか、利用増によってサービスが使えないといったことが度々起きて話題となった。

これに続き、PayPayに登録したクレジットカードが不正利用されたといった噂も出て、システムとしての脆弱性も指摘され、同社はセキュリティコードを含むクレジットカード情報の入力回数に制限を設け、クレジットカード利用時の上限金額を5万円に設定した。

さらに最終的に他のサービスでは対応している「3Dセキュア(本人認証サービス)」の導入を2019年1月に行い、3Dセキュアの設定の有無によってクレジットカード利用時の上限金額をそれぞれ異なる範囲とし、さらに不正利用があった場合には全額を補償すると発表した。

このようにさまざまな問題もあったPayPayだが、知名度向上を含めたスタートダッシュを決めるキャンペーンとしては、他社のQRコード決済サービスと比べて大成功だったのではないだろうか。さらに日本で爆発的に拡がるかは今後の動き、特に2019年は重要な年となるだろう。

そこで今回は、同社が11月22日に行った「『PayPay』の新しい取り組みに関する記者発表会」において説明された利用促進キャンペーンや仕組みについてもう一度振り返り、PayPayの特徴を見ていきたいと思う。


まず発表会では、PayPayの利用促進のために実施された「100億円あげちゃう」キャンペーンを中心に紹介していた。キャンペーン期間は2019年3月31日まで、もしくは還元額が100億円相当に達するまでとしていたため、実際は12月4日の開始から10日間の12月13日に100億円相当の還元額に達して終了となった。

このキャンペーンでは20%還元だけではなく、通常は40回に1回、Yahoo!プレミアム会員であれば20回に1回、そして、SoftBankおよびY!mobileのスマートフォン(スマホ)利用者なら10回に1回の確率で最大10万円/回分までは全額が還元され、各SNSなどでは多くの人が全額還元の特典を得ていた。

特にこの全額還元については高額かつ通常はあまり値引きされていないMacBookやiPadなどのApple製品や大型家電などを中心に10万円分を還元されたケースが多々見られ、こうした還元額も含まれていることも100億円あげちゃうキャンペーンが早期終了した要因だったように思われる。


このように利用促進キャンペーンは大成功したPayPayだが、サービス開発はインドのスマホ決済企業であるpaytmが行っているという。paytmはこれまでにもスマホ向けアプリやQRコード決済の仕組みなどで実績があり、大量の決済処理に対応でき、強固なセキュリティー技術も持ち合わせていると説明されていた。

実際には、キャンペーンによってPayPayの利用が想定以上だったのか、サーバーがパンクしてチャージや支払が上手く行かないという事態もあったが、実際にサービスの稼働実績がある企業のサポートがあってこそのサービスの早期復旧だったのかもしれない。障害や不正利用などの問題への対応は比較的動きが早い印象はある。


またPayPayアプリには、個人間で残高をやりとりする機能が実装されている。いわゆるキャッシュレスの“割り勘”利用に使える機能だ。銀行振り込みとの違いは、送金に関する手数料が発生しない。

現金の割り勘との違いは支払が記録として残るので、いつ・いくら支払ったのがわかる点であり、スマホを利用した割り勘はライバルとなる「[[LINE Pay]]」が日本では現状一歩リードしている印象はあるが、キャンペーンでPayPayアプリを入れた上に還元で残高がある人が増えれば、割り勘にPayPayというケースも出てきそうだ。


さらに今後、アプリのアップデートでPayPayで支払ができる店舗を地図上で調べることができるようになるという。対応店舗もキャンペーンでレジに行列ができたような量販店のような大型店舗ではなく、個人経営などの中・小規模な小売店・飲食店への導入に力を入れているということなので、こういった実際に使える場所がすぐに確認できるか否かは重要であるように思われる。


一方、こうした実際に導入する店舗など向けのPayPayの特徴は、初期投資や固定費、そして決済手数料が無料である点だ。クレジットカードのような手数料や専用の機材の導入などのコストが掛からないため、個人商店や即売会などの導入も可能である。

加えて、ジャパンネット銀行の口座であれば、翌日入金が可能であるなど、入金が早いことが現金に近い使い勝手の良さがある。そして、ソフトバンクやヤフー、さらにPayPayアプリの今後のアップデートなどで集客をサポートするというのもかなり魅力だろう。

スマホなどを利用したキャッシュレス決済は、クレジットカードのような手数料を店舗から徴収しないことが特徴であり、これはマネタイズが手数料によるものではなく、マーケティングデータの法人利用によって得ることにあると思われるため、このような低コストでの導入が可能となっている。

日本では早くからおサイフケータイ(FeliCa)を利用した非接触ICによるキャッシュレス決済が提供されているが、これは思ったように普及しておらず、これに対してコード決済は店舗側の導入する敷居がさらに低いことが大きなメリットである。


動画リンク:https://youtu.be/XwRV6uT_2Ls

さて、PayPayなどの20%還元のビッグウェーブは一段落ついたが、キャンペーン終了後もPayPayの支払金額から0.5%還元が行われている。還元額は小さいが、店舗のポイント還元と合わせて利用すれば、現金支払いよりはお得となる。

PayPayによる支払ができる企業・店舗はまだまだ少ない、PayPayが根付いていくかは利用店舗の拡大が鍵となる。競合が多いコード決済サービスだが、我々はどれを利用すれば良いのか悩みどころである。

そうした中でスタートダッシュに成功したPayPayでは訪日外国人などの利用なども促進し、キャッシュレス社会の実現をめざすとしており、来年開催される「2020年東京オリンピック」を前にどのコード決済が定着するか、2019年はさらなる勝負を仕掛けて来て欲しいところだ。

記事執筆:mi2_303


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