ポケットに入る手間いらずのスタビライザーカメラ「DJI Osmo Pocket」を写真と動画で紹介!116gのコンパクトサイズにカメラも搭載したオールインワンへ。約4.5万円で12月15日発売【レポート】



スマホも繋がる3軸ジンバルカメラ「Osmo Pocket」をチェック!

DJI JAPANが都内にて「新製品発表会」を11月29日に開催し、世界最小サイズの3軸ジンバル搭載カメラ「Osmo Pocket」を2018年12月15日(土)に発売すると発表した。販売価格は公式Webストア「DJIストア:」で44,900円(税込)である。

Osmo Pocketは、民生用ドローンにおいてトップクラスの空撮技術を持つ同社の、カメラ機能とソフトウェア機能を手のひらサイズにした製品である。

基本スペックとしてイメージセンサーは1/2.3インチ約1200万画素CMOSで、動画最大解像度4Kおよびフレームレート60fpsの録画に対応する。レンズの視野角は80°でF値は2.0だ。

サイズは高さ121.9mm×幅28.6mm×奥行36.9mm、重さ116gで持ち運びも苦にならない。付属品としてレンズ保護にもなるカバーと、スマートフォン(スマホ)と接続するためのスマートフォンアダプター(USB Type-C、Lightning)、電源ケーブル(USB Type-C)が付属する。

今回は、発表会終了後に短時間だったがOsmo Pocketの実機で撮影することができたので、写真と動画で紹介していく。


DJIはこれまでハンディタイプのスタビライザーカメラ「Osmo」シリーズを展開している。グリップ部分とカメラヘッドが別れているため、SSDに記録する高画質カメラに交換できるなど柔軟性が高かったが、モニターとしてWi-Fi接続したスマホが必要になったり、連続撮影時間の問題や冷却ファンの音を拾ってしまったりと、運用面で工夫する必要があった。

またこの仕組みを発展させてカメラ部分を取りはずしてスマホで撮影できるようにした「Osmo Mobile」を発売。スマホでブレない動画撮影や静止画パノラマ撮影簡単にできるなど、旅行やセルフィー動画撮影、そして様々な映像製作にも使える製品だ。

現在はこのOsmo Mobileはより低価格な「Osmo Mobile 2」となっており、1万円台で購入できるスタビライザーとしてオススメできる製品である。

今回発表となったOsmo Pocketは、ドローンに搭載するカメラ技術の進化で3軸のスタビライザーを搭載しながらカメラユニットがコンパクト化されたことがポイントだ。カメラとしての重さを感じない116gの中にカメラやスタビライザー、バッテリー、液晶モニターが詰め込まれていることに驚きを感じる。


最近のスマホよりも軽いので、ポケットに入れても重さを気にすることない。

スマホのカメラ画質が進化したことで、スマホ向けのスタビライザーとの組み合わせが、低予算でパーフェクトな動画を撮れるのだが、回数を重ねるごとに撮影前のスマホとのセッティングや持ち運ぶスタビライザーの大きさなどから、次第に使用しなくなってしまっているのではないだろうか。

Osmo Pocketは、こうした面倒なセッティングの必要がない。カバンやポケットから取り出して、電源ボタンを押すだけで撮影スタンバイとなる。この手軽さこそ、前述したスマホ向けのスタビライザーよりも扱い易く、初代の大きなOsmoシリーズにはないメリットである。


本体の中央にはスマホ(iPhone用のLightningコネクタ、Android用のUSB Type-C)接続用のアダプターを取り付けることができる。microSDカードは4K60P撮影時には100MbpsのビットレートとなるためUHS-I Class3(読書時の転送速度が最低30MB/sを保証するもの)が必要である。FHD撮影がメインあらUSH-I Class1で15MB/sのものを選んでおくと良いだろう。microSDカードには予算を上手く使って、高速書込ができるものでさらに大容量なものを用意しておきたいところである。

撮影操作は、電源ボタンを押すたびに静止画・動画のモード切替、2回押せばカメラの位置をリセット、3回押すとセルフィーモードと通常撮影の切替となる。もう一つのボタンが撮影スタート・ストップ/シャッターボタンのシンプルなもの。


画面はタッチスクリーンとなっており、細かい撮影モード設定や各種モード切替ができる。画面サイズが小さくさらに解像度が低いため、構図の確認はできても何が写っているのかを判断するのは難しい。

撮影モードには静止画には通常の撮影の他に長時間露光やパノラマ機能がある。動画モードには、スローモーションやタイムラプスなどがある。

また、動画撮影時にはアクションカムのようにカメラの向きがクイックに反応する「FPV」モードや、タップした被写体をカメラが追い続ける「アクティブトラッキング」がある。

なお、4K60Pの撮影時にはアクティブトラッキングができないので注意が必要だ。4Kでは30P以下、FHDなら60Pでの撮影でもアクティブトラッキング可能である。

セルフィー撮影時には顔を認識して顔が中央に来るよう自動で追い続けてくれる。この機能をオフにして、手動でフェイストラッキングするようにすれば必要なときは自分を追って、フェイストラッキングを外して風景を撮影するという応用もできそうである。


アタプターにスマホ(グーグル の「Pixel 3」)を接続してみた。専用アプリの「DJI Mimo」ではOsmo Pocketのカメラコントロールや各種設定をスマホ側で行える。

Osmo Pocketのモニター代わりになるため、露出や構図などを確認しながら撮影する際にはDJI Mimoによる接続をしたいところ。

なお、別売の「ワイヤレスモジュール」があれば、DJI Mimo接続のスマホとOsmo Pocketを別に持つことが可能となるので運用の自由度が増す。

カメラコントロール機能だけではなく、DJI MimoとOsmo Pocketが接続されていれば、撮影した動画や静止画をスマホに転送することができる。撮ってすぐSNSに共有やYouTubeにアップするなど運用面でも役立つだろう。


Androidの場合はUSB Type-C接続が必須(アダプター経由での接続は動作保証外)なので最新の機種である必要がある。スマホをコントローラーとして利用するなら、軽くて小さい製品の方が扱いやすいと感じた。


アクティブトラッキングは、動画撮影中に被写体を選択するだけ。スマホの画面上なら正確な選択ができるので、そこがメリットかも知れない。

一方で、スマホとの接続は必須ではないので、歩きながらの撮影やアクションカム的な使い方なら単体で、じっくりと撮影するならスマホをモニター代わりにして撮影すると良いだろう。


動画リンク:https://youtu.be/GrV9NQL3MIQ

スマホの動画撮影は、光学式手ブレ補正と電子式手ブレ補正が進化して歩いて撮影してもブレなくなってきているが、動画撮影するためにデザインされていないため、持ちにくく長時間の撮影に向かないのが現状だ。

Osmo Pocketはスマホより持ちやすく、ビデオカメラよりコンパクトであり、それぞれの製品の不得意分野をカバーし、尚かつ誰でも扱いやすいオススメの製品である。

【国内正規品】 DJI Osmo POCKET (3軸ジンバル, 4Kカメラ) [Camera]
DJI
2018-12-15



記事執筆:mi2_303


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