LINEモバイル、利用混雑時における通信速度改善に向け、新たな取組を実施


LINEモバイルは、同社が運営するMVNO(仮想移動体通信事業者)事業「LINEモバイル」において、インターネット利用の混雑時における通信速度改善に向け、新たな取組を実施すると発表した。

これは、動画など大容量の通信時にデータ送受信ペースを最適化することにより、ネットワークの混雑を緩和するもの。2018年9月25日より順次実施される。

■増大するトラフィックで速度が低下
近年、モバイル通信において、動画配信をはじめとする大容量のデータ通信を必要とするサービスの利用が増加し、同社ユーザーの全体のデータ通信量(トラフィック)が飛躍的に増加しているとのこと。データ通信量の急増は、ユーザーの利用が集中する時間帯において通信速度の低下が生じる原因の1つとなっている。

同社では、このような状況を改善し、通信品質を向上させるために、これまで、
・加入者の伸びに合わせた通信回線の増強
・他ユーザーの迷惑となるような大容量のデータ通信量を発生させる通信の抑制
などの取組を実施してきた。

今回の通信速度の改善は、これらの取組の一環として実施するものだ。

■パケットサイズの適正なコントロール
具体的な例として、ユーザーの利用が集中する混雑時間帯において、「https通信のペーシング」を実施する。「https通信のペーシング」とは、暗号化通信の一種であるhttps通信が行われる際に、トラフィックコントロール装置によって、ユーザーの利用端末(スマートフォンやタブレット端末など)に届くデータパケットを最適なペースにコントロールするもの。https通信は、URLが [https:// ] で始まるWebサイトを読み込む際などに利用され、YouTubeのような動画配信サービスでも多く用いられている。

https通信で動画視聴など大容量の通信を行う際、Webサーバーからデータパケットが送信されるが、混雑時にはパケット再送が発生し、これによりネットワーク全体を流れるパケット量が増大して通信速度低下の一因となる。

この際、トラフィックコントロール装置の「https通信のペーシング」機能を利用することでデータパケットを適切なペースで送出することが可能になり、パケット再送を抑制してネットワーク全体を流れるパケット量を適切に保つことができる。このように、「https通信のペーシング」は、「LINEモバイル」ユーザー全体の通信速度改善に貢献するという。

また、一般に、動画視聴時には、あらかじめ数秒から数分先のデータを利用端末側に読み込む「バッファリング」が行われるが、「https通信のペーシング」では、トラフィックコントロール装置からパケット送信のペースが調整されることで、バッファリングのデータ量がコントロールされる。これにより、ユーザー側では、契約の通信容量を有効にご利用することが可能となる。

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