ワイヤレスジャパン2018:個人向けサービス「IIJmio」での提供ももうすぐ!?インターネットイニシアティブ、柔軟な運用が可能な「フルMVNO」の概要などを展示【レポート】



いまよりもさらに通信費を抑えられるかも!?IIJのWJ2018ブースをレポート

東京・お台場の東京ビッグサイトにて2018年5月23日(水)から5月25日(金)の3日間に渡って最新の無線技術の動向や関連するサービス・ソリューションなどが展示されるイベント「ワイヤレスジャパン2018」(主催:リックテレコムおよび日本イージェイケイ)が開催されています。

なお、今年は併催イベントとして「ワイヤレステクノロジーパーク 2018」および「運輸・交通システムEXPO 2018」、「ドローンソリューション&技術展」が同時開催です。

無線通信やモバイル、IoTを扱う企業が多数出展している展示会ということで、今年もさっそく取材へ行ってきましたので、数回に分けて会場内のブースなどのレポートをお送りしていきます。

まずは本記事で仮想移動体通信事業者(MVNO)として最大手の一角であるインターネットイニシアティブ(IIJ)の展示ブースの模様をお伝えします。

【フルMVNOサービス「IIJモバイルサービス/タイプI」】


個人向け「IIJmio」での提供も“もうすぐ”のIIJのフルMVNO

IIJが今回展示している「IIJモバイルサービス/タイプI」とは今年3月から提供を開始している日本初の「フルMVNO」のモバイル回線の通信サービスです。これまではMVNOでは運用・管理できなかったネットワークのコア部分(の一部)をMVNOが直接扱えるようになり、回線を借りている移動体通信事業者(MNO)のようにSIMカード(顧客情報)の回線管理や独自のSIMカード発行など、より柔軟なサービスの運用が可能となります。

IIJのフルMVNOの提供開始についてはこちらの記事で紹介していますので、併せてご覧ください。当初は法人向けのみでしたが、その後、主に海外からの渡航者や一時帰国者といった訪日向けのプリペイドSIMサービス「Japan Travel SIM」のフルMVNO版も4月より提供されており、同社の個人向け「IIJmio」においても今夏にフルMVNOによるサービスを提供する予定となっています。


フルMVNOのサービスならIoT用途への幅広い用途にも柔軟に対応できる

特に法人向けには特定の期間の通信を制御(通信オン・オフなど)が可能で、通信を切っている間はMNOへの接続料を下げることができるため、利用する側にも運用コストを節約できるといった利点があるということです。


「ユーザーに還元できる」。ここ大事なところですよ!



ブースにはフルMVNOの柔軟性を活かした通信時の上りの速度を優先するオプションや2024年のINS(ISDN)回線終了後の置き換えのモバイル回線なども準備しているという


【個人向けIIJmioのフルMVNOサービスについて】


ブースに展示されていたIIJオリジナルのSIMカード

メリットをしっかりと理解して活用すれば便利に使えそうなフルMVNOの携帯電話サービスですが、現在提供しているのは法人向けとJapan Travel SIMのみが提供されており、個人向けの通常の契約が可能なフルMVNOサービスはまだ提供されていません。

そこで、ブースの説明員にIIJmioでのフルMVNOによるサービスの提供時期を質問してみたところ、あくまでも予定だとして「2018年8月以降には提供できるように準備をしている」ということでした。今のところギリギリ夏に間に合うかどうかといったところのようです。

とはいえ、それほど遠くないうちに発表などもありそうですし、個人向けにどういった特徴を持って提供されるのか楽しみですね!

IIJ Japan Travel SIM for unlocked phone (nano/micro/標準SIMマルチ対応) (データ容量1.5GB) IM-B231 [おもちゃ&ホビー]
IIJ





記事執筆:河童丸


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