MWC 2018:Samsung、新フラッグシップスマホ「Galaxy S9」とデュアルカメラになった上位モデル「Galaxy S9+」などを展示!S8シリーズをブラッシュアップしてより高性能に【レポート】



最新フラッグシップスマホ「Galaxy S9・S9+」を写真でチェック!

既報通り、Samsung Electronics(以下、サムスン電子)がスペイン・バルセロナにて2018年2月26日から3月1日まで開催されていた「Mobile World Congress 2018(以下、MWC 2018)」に合わせてプレスカンファレンス「Samsung Galaxy Unpacked 2018」を2月25日に開催し、新しいフラッグシップスマートフォン(スマホ)として約5.8インチの「Galaxy S9」および6.2インチの「Galaxy S9+」を発表した。

前機種「Galaxy S8」および「Galaxy S8+」で導入されたアスペクト比9:18.5の縦長Quad HD+(1440×2960ドット)Super AMOLED(有機EL)「Infinity Display」による“ほぼ全画面デザイン”を継承し、ノーマルのS9が約5.8インチ(約570ppi)、プラスのS9+が約6.2インチ(約529ppi)と画面サイズも同じで、さらにチップセット(SoC)などを最新にしつつ、新たにS9+では6GB内蔵メモリー(RAM)やデュアルリアカメラを搭載する。

すでに韓国や香港、台湾、アメリカなどの1次販売国・地域では3月16日に発売されており、価格はアメリカでははGalaxy S9が719.99ドル(約77,000円)から、Galaxy S9+が839.99ドル(約90,000円)から。なお、日本での発売については明らかにされていないものの、すでに紹介しているように日本語ページもあることから恐らくNTTドコモやauから販売されると見られる。

そこで今回は少し遅くなったが、MWC 2018でのサムスン電子ブースで実際にGalaxy S9・S9+、そして同時に発表された「DeX Pad」などといった製品の試した模様を写真を交えて紹介していく。


5.8インチサイズのGalaxy S9(Midnight Black)

前述通り、Galaxy S9・S9+は前機種のGalaxy S8・S8+のコンセプトを引き継ぎ、より高性能にしつつ、Galaxy S8シリーズでの問題点を改善してブラッシュアップした製品となる。そのため、デザインなどの外観はほぼ同じで、画面やサイズ感もほぼ同等となっている。

現在では縦長画面によるほぼ全画面デザインも他社から多く製品化されて珍しくなくなったが、Galaxy S8シリーズはその牽引機種とも言え、LGエレクトロニクスの「LG G6」とともに先行していたが、Galaxy S9シリーズではそのGalaxy S8シリーズの外観はほぼそのままに受け継いでいる。


6.2インチサイズのGalaxy S9+(Midnight Black)



サイズ比較で左はGalaxy S9+(Lilac Purple)、右はGalaxy S9(Coral Blue)



Galaxy S9(Midnight Black)の背面。Galaxy S8シリーズと同じくシングルカメラに



Galaxy S9+(Midnight Black)の背面。新たにデュアルカメラを搭載

また背面パネルがガラス製というのは縦長画面ともに他社も含めて採用率が高くなっているが、Galaxyでは2015年発売の「Galaxy S6」シリーズから採用しており、全体的な流線型のデザインコンセプトもGalaxy S6シリーズからの流れと言えそうだ。

本体色はPANTONEの2018年の色として発表された「ウルトラバイオレット」を意識したとも受け取れる薄めの「Lilac Purple」が目を引き、さらにGalaxyらしい綺麗な青色の「Coral Blue」、そしてベースカラーとも言える「Midnight Black」と「Titanium Gray」の4色展開。

Galaxy S9・S9+ともに同じ4色が用意され、外装はアルミ素材のメタルフレームと強度の高いガラスを採用している。またIP68準拠の防水・防塵にも引き続き対応し、WPC(Qi)およびPMA規格互換のワイヤレス充電も利用可能だ。

充電は有線ではUSB PD互換のQuick Charge 4+またはSamsung Adaptive Fast Chargeの急速充電にも対応し、バッテリー容量はGalaxy S9が3000mAh、Galaxy S9+が3500mAhで、電池パックは取外不可。電池持ちはMP3連続再生時間がGalaxy S9で約67時間、Galaxy S9+で約78時間(ただし、Always On Displayを有効にしてるとGalaxy S9で約44時間、Galaxy S9+で約50時間)。

サイズと質量はGalaxy S9が約147.7×68.7×8.5mmおよび約163g、Galaxy S9+が約158.1×73.8×8.5mmおよび約189gとなっており、スペック上、Galaxy S9・S9+はGalaxy S8・S8+と比べて若干重くなっているが、持った印象ではその違いはそれほど感じられなかった。ただし、これまでGalaxy S8・S8+でも重いと感じていた場合には実際に持ってみるなど、確認は必要だろう。

機種Galaxy S9Galaxy S8Galaxy S9+Galaxy S8+
画面5.8型QHD+6.2型QHD+
大きさ147.7×68.7×8.5mm148.9×68.1×8.0mm158.1×73.8×8.5mm159.5×73.4×8.1mm
重さ163g155g189g173g
SoCE9810
S845
E8895
S855
E9810
S845
E8895
S855
RAM4GB4GB6GB4GB
背面カメラ1200万画素1200万画素1200万+1200万画素1200万画素
絞り切替
超スロー撮影
前面カメラ800万画素800万画素800万画素800万画素
電池容量3000mAh3000mAh3500mAh3500mAh



Galaxy S9の各色



Galaxy S9+の各色



左からGalaxy S9、Galaxy S9+のMidnight BlackおよびTitanium Gray、Coral Blue、Lilac Purpleの左右側面

Galaxy S8・S8+からの変更点は共通したものでは、背面に搭載されている指紋センサーの位置がGalaxy S8・S8+ではリアカメラと横並びになっていたが、Galaxy S9・S9+ではリアカメラと縦並びで下に配置された。これにより、持ったときに指が届きやすくなったほか、間違ってリアカメラのレンズを触ってしまうことが少なくなった。

さらに生体認証も指紋認証のほか、顔認証と虹彩認証(Iris Passport)に対応しているのは変わりないのだが、新たにこれらの顔認証と虹彩認証がシームレスな「インテリジェントスキャン」に対応し、例えば、マスクをしているときには自動的に虹彩認証で認証するなどに対応した。

他にもこれまで外部スピーカーがモノラルだったものが、本体上部(受話スピーカー)と下部(外部スピーカー)によるステレオになり、音響技術「Dolby Atomos」に対応するほか、外部スピーカーの音量がGalaxy S8シリーズと比べて約1.4倍に大音量化されている。

ステレオ化はiPhone 7シリーズでもそれまでと大きく違うことがはっきりとわかる機能だっただけにGalaxy S9・S9+でも着信音やゲームなどを含めてより多くの人が恩恵を受けられる進化点ではないだろうか。なお、サウンドチューニングはサムスン電子傘下のAKGが行っており、AKGブランドのステレオイヤホンも付属する。



Galaxy S9(上)とGalaxy S9+(下)の上側面。microSDXCカード/nanoSIMカードスロットやサブマイクなどが配置




Galaxy S9(上)とGalaxy S9+(下)の下側面。外部スピーカーと3.5mmイヤホンマイク端子、USB Tye-C端子、マイクなどが配置

またiPhoneをはじめとして特にハイエンドモデルで廃止されることが多くなっている3.5mmイヤホンマイク端子もきちんと搭載されている。充電およびデータ通信用の端子はUSB Type-C規格(USB 3.0)が採用されており、盤石といったところだ。

性能面では最新チップセット(SoC)に変更され、販売される国・地域によって64bit対応でともに第2世代10nm FinFETプロセスで製造されたサムスン電子製「Exynos 9 Octa(Exynos 9810)」(オクタコアCPU「2.7GHz Exynos M3×4+1.7GHz Cortex-A55×4」+GPU「ARM Mali-G72 MP18」)またはQualcomm製「Snapdragon 845(SDM845)」(オクタコアCPU「2.8GHz Kryo 385×4+1.7GHz Kryo 385×4」+GPU「Adreno 630」)のどちらかを搭載する。

これにより、Galaxy S8シリーズと比べてCPUで約30%、GPUで約30%の性能が向上し、同時に約20%の省電力削減も行われているという。内蔵ストレージ(UFS 2.1)は各機種で64または128、256GBが用意されており、こちらも販売される国・地域によって異なっている。




Galaxy S9とGalaxy S9+の左右側面。右側に電源キー、左側に音量上下キーおよびBixbyキーが配置とGalaxy S8シリーズと変わりなし



新機能の「AR絵文字」

Galaxy S8シリーズではGalaxy S8とGalaxy S8+はカメラ機能も含めてほとんど違いがなかったが、Galaxy S9シリーズではGalaxy S9+が新たに背面がデュアルカメラになり、さらに内蔵メモリー(RAM)も6GBに増量された。これらはともに「Galaxy Note8」と同じとなり、Galaxy S9+では背面に望遠レンズの約1200万画素サブカメラも搭載し、光学2倍相当のズーム撮影にも対応する。一方、Galaxy S9は背面はシングルカメラ、RAMも4GBとGalaxy S8から据え置きとなる。

ただし、Galaxy S9ともに共通の進化点として新たにリアカメラのレンズ絞り(F値)をF1.5とF2.4で切り替えられるようになっており、通常のオート撮影などでは暗い場所ではF1.5、明るい場所ではF2.4に自動的に切り替えて撮影できるようになっている。またプロモードなら絞りを指定して撮影可能で、切り替えは機械式。なお、レンズの画角は77°とのこと。

さらにリアカメラのイメージセンサーにDRAMメモリーを内蔵した1/2.55型約1200万画素CMOS「Super Speed Dual Pixel」(1画素サイズは1.4μm)を搭載し、新たにXperia XZ Premiumなどのように960fpsのスーパースローモーション動画撮影に対応した。約0.2秒を撮影して約6秒でゆっくりと再生できる。さらにDRAMを内蔵したことで「マルチフレームノイズリダクション」機能も進化し、12枚の画像を1つに合成してノイズを削減する。

マルチフレームノイズリダクションはGalaxy Note8が3枚を合成していたため、4倍の情報量を処理しており、レンズやセンサーの改善と合わせてノイズ削減効果は約60%改善しているという。なお、Galaxy S9+の背面のサブカメラは絞りF2.4固定で、画角は45°、イメージセンサーは1/3.4型(1画素サイズは1.0μm/アスペクト比4:3)となる。

またリアカメラは望遠側も含めて光学手ブレ補正「Smart OIS」に対応し、オートフォーカス(AF)はコントラストAFに加えて位相差AF(PDAF)にも対応。前面にはF1.7レンズ(広角80°)の1/3.6型約800万画素CMOSフロントカメラ(1画素サイズは約1.22μm/アスペクト比4:3)を搭載する。

さらに新機能として「AR Emoji(AR絵文字スタンプ)」に対応し、自分の顔を3Dモデリングしてデフォルメして髪や眼鏡、洋服などをカスタマイズできるほか、キャラクターに合わせて顔を動かすとそれに合わせて動くようにできるようになっている。

キャラクターにはディズニーのミッキーマウスなども利用可能で、AR絵文字はGIFアニメとして保存できるため、特別なアプリを必要とせずに各種SNSなどで標準キーボードから入力できるとのこと。さらにスーパースローモーションムービーもGIFアニメとして保存でき、SNSなどで共有するほか、GIFアニメをロック画面などの壁紙に設定できるようになっている。





DeX Padを使っているところ

さらにGalaxy S9・S9+とともにHDMIなどに対応したテレビ(TV)など画面にケーブルで接続することで、パソコン(PC)のように使える「Samsung DeX」も進化し、新たに「DeX Pad」を発表した。これにより、DeX PadにGalaxy S9・S9+を装着することでSamsung DeX利用時にGalaxy S9・S9+の画面をタッチパッドのように使えるようになり、マウスを持ち歩かなくても操作しやすくなっている。

その他の仕様は2.4および5.xGHzデュアルバンドやVHT80 MU-MIMO,1024QAMに対応したIEEE802.11a/b/g/n/ac準拠の無線LAN(Wi-Fi)、Bluetooth 5.0 LE(最大2Mbps)、NFC Type A/B、MST(磁気テープ)、ANT+、Google Cast、Miracast、位置情報取得(A-GPS・GPS、GLONASS、BeiDou)、加速度センサー、気圧センサー、環境光(RGB)センサー、ジャイロセンサー、近接センサー、電子コンパス、指紋センサー、地磁気センサー、ホールセンサー、心拍センサー(HRM)、圧力センサーなど。Bluetoothは2つのオーディオ機器に同時に接続・通信できるDual Audioに対応。独自決済サービス「Samusung Pay」(NFC・MST)にも対応。

携帯電話ネットワークは4G(LTE方式)ではLTE UE Category 18による下り最大1.2GbpsのLTE-Advancedなどに対応し、シングルSIMとデュアルSIMの両モデルが存在。OSはAndroid 8.0(開発コード名:Oreo)をプリインストール。このようにGalaxy S9・S9+は確実にGalaxy S8・S8+から進化しているが、本体価格も高騰しており、日本での販売方法や価格次第ではあるものの、
すでにGalaxy S8・S8+やGalaxy Note8を使っているような人であれば乗り換える必要があるかどうかは悩ましいところだ。なにはともあれ、早く日本での発売についても正式発表して欲しいものだ。





記事執筆:S-MAX編集部
写真撮影:佐野正弘


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