3辺狭額縁デザイン「EDGET」が進化して復活!シャープが攻めのプレミアムコンパクトスマホ「AQUOS R compact」を発表ーー実機を写真と動画で紹介【レポート】



シャープが進化した3辺狭額縁デザインスマホ「AQUOS R compact」を発表!

既報通り、シャープは13日、都内にて「スマートフォンAQUOS 新製品発表会」を開催し、2年ぶりとなる3辺狭額縁デザインのスマートフォン(スマホ)「AQUOS R compact」と、すでにauが発表しているミッドレンジクラスのスタンダードスマホ「AQUOS sense」の2機種を発表した。

同社が今夏にフラグシップモデルとして刷新したスマホ「AQUOS R」に続く、プレミアムコンパクトモデルという位置付けのAQUOS R compactは、販路や価格は明らかにされていないが2017年冬モデルとして製品化する。またAQUOS senseについてもシャープの新しいスタンダードラインシリーズの名称として展開し、au以外からも販売される予定だ。

新製品発表会でそれぞれの実機に触れることができたので、今回は注目のAQUOS R compactを写真と動画で紹介していく。


展示機されていたAQUOS R Compactは「トルマリンブラック」と「ムーンホワイト」の2色だが、これはAQUOS Rでもベースとなる2色に加えて各携帯電話会社ごとに1色を追加しており、AQUOS R compactも独自カラー展開に期待したいところだ。

ディスプレイはアスペクト比9:17のやや縦長の約4.9インチ。従来までの多くが採用していた9:16と、Galaxy S8などの9:18.5、LG V6などの9:18の中間といったところ。

そのため、解像度はフルHD(1080×1920ドット)を縦に112ドット伸ばしたフルHD+(1080×2032ドット)となった。また倍速120Hzで動作するハイスピードIGZOを搭載する。


背面にはAQUOSロゴと、リアカメラおよびLEDライトのみのシンプルなデザイン。なお、リアパネルは角を落とした処理が施されており、握りやすい形状をしている。


AQUOS R Compactの商品説明を行ったのは、AQUOS Rのときと同様に同社 IoT通信事業本部 パーソナル通信事業部 商品企画部長の小林繁氏。


AQUOS R compactの特長的な3辺狭額縁デザイン「EDGEST」を進化させた「EDGEST fit」デザインについては、単に3辺狭額縁デザインの復活だけではなく、フロントカメラの使い勝手の向上、そして持ちやすいラウンド形状にあると説明された。


フロントカメラとラウンド形状を実現するにあたり、シャープの持つ「IGZO Free Form Display(IGZOフリーフォームディスプレイ)」がキーデバイスとなる。これまでは四角いディスプレイに筐体デザインをしてきたが、このデバイスを投入することでデザインの自由度が広がり、さまざまな形状のスマホを投入できるようになるという。

これにより、AQUOS R compactでは持ちやすい角の丸みと狭額縁を実現するため、デザインに収まるようディスプレイの角を丸くしている。

また以前のEDGESTデザインでは、フロントカメラが下部にあったことで、顔を下から撮影することになるため、鼻の穴が強調されるなど、利用者からの評判はあまり良くなかったようだ。上下を逆さに持ち替えて撮影することで、これを回避可能だったが、それはそれで一手間掛かってしまう。

そこでIGZO Free Form Displayによってディスプレイに組み込む形で上部にカメラを搭載し、上部の狭額縁を実現している。

なお、カメラの突起部分がディスプレイ内に掛かっているが、このエリアは9:16よりも外側であるため、実際のアプリ利用などで画面が狭くなるということはない。一方で、フルスクリーン表示時に黒以外を表示すると、この突起部分がやや気になった。


ディスプレイは高品質と広い色域をサポート。HDRには非対応だが、「バーチャルHDR」として擬似的にHDR表示に対応する。


InstagramなどのSNSに向けた自撮り撮影の需要が高いフロントカメラは、ディスプレイ内に収めたことで、「アイキャッチセルフィー」機能によるセルフタイマー時にカメラの位置をアニメーションで表示する。複数で撮影する際もカメラの周りに枠がアニメーション表示されるため、自然に目線が誘導される仕組みだ。


CPUにはQualcomm製オクタコアCPU「Snapdragon 660」、内蔵メモリー(RAM)は3GB LPDDR4X、内蔵ストレージは32GB。OSはAndroid 8.0(開発コード名:Oreo)を搭載し、発売後の2年間はOSバージョンアップを2回保証する。


充電はUSB Type-C端子からの急速充電「USB-PD」および「Quick Charge 3.0」に対応する。さらに電池の劣化につながる高温にならないよう温度管理を行う「インテリジェントチャージ」機能を搭載する。諸条件はあるものの12ヶ月後でも90%以上を維持するという。


側面左側には、電源/スリープキー、音量上下キー(写真=上)、左側にSIMカードおよびmicroSDカードスロット(写真=下)がある。

3辺狭額縁によって横幅は約66mm、高さは約132mmとなったが、厚さは約9.6mmと最近のスマホとしては厚みがある。

小林氏に訊ねたところ、「バッテリー容量を減らして薄くすることは可能だが、ロングライフバッテリーでAQUOSを選んでいるユーザーの期待に応えるために、敢えて厚くなることを選択した」とのこと。デザインを優先するあまりユーザーの使い勝手が悪くなってしまっては本末転倒だ。


実際に持ってみると横幅はAQUOS R compactの方が「iPhone 8」よりも1mmほど小さく、適度な厚みによってグリップ感があって良いと感じた。


上面にはサブマイクと3.5mmイヤホンマイク端子(写真=上)、下面には外部スピーカーおよびUSB Type-C端子、通話用マイク(写真=下)がある。


ディスプレイの角が丸いため、緩やかなカーブを描いたベゼルデザインを可能としている。フロントカメラはステータスバーに掛かっているため、通知メッセージなどは右から左へ文字が流れる表示となっていた。

アイコンなどがならぶステータスバーのカメラ裏処理に関して、製品版ではどのような対策を施してくるのかが気になるところだ。


ディスプレイ下部に配置された指紋センサーは、ホームキーやナビゲーションキーに割り当て可能だ。センサータッチで「ホーム」キー、右へスワイプで「戻る」、左へスワイプで「履歴」キーの役割を果たす。


Chromeやゲームアプリなどは9:16表示となり、カメラを気にすることなく操作可能だ。前述した指紋センサーにナビゲーションキーを割り当てることで、画面下部のナビゲーションキーの表示が消えるため、表示エリアが広くなる。


写真や動画をフルスクリーン表示するとカメラが気になるが、これも使っていく打ちに慣れてしまうのかも知れない。


展示機では動画を9:17にクロップした状態で表示していたため、映像の一部がカメラで見えなくなってしまっていたが、簡単に9:16表示に切り替えられるようアイコンを追加する予定だという。


アウトカメラは約1640万画素CMOSセンサー。「位相差AF(オートフォーカス)」と「コントラストAF」による「ハイブリッドAF」に対応する。AQUOS R譲りの接写も得意としており、食べ物の撮影なども自由なアングルで楽しめる。

なお、光学式手ブレ補正は非搭載だが、動画撮影時には電子式手ブレ補正によって手持ちでもブレの少ない撮影を可能としている。

発表会模様とAQUOS R compactの実機については以下の動画も参照して欲しい。性能が高く小型なコンパクトハイスペックモデルは希少でここ最近は少し影を潜めていたが、今冬はソニーの「Xperia XZ1 Compact」とともに楽しみな製品が出てきたように思う。発売が楽しみだ。


動画リンク:https://youtu.be/4xkIx0Y-JyM


動画リンク:https://youtu.be/wA074yEsOe4

記事執筆:mi2_303


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